最後の試合
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「真琴…俺この前、お前に酷いことを言った」
他校の選手が泳ぐプールを観客席で眺めていたのは真琴と遙。
二人きりになったら言おうと思っていた遙は手すりを握りしめる力をぎゅっと強める。そして俯いていた顔をゆっくりと真琴に向けた遙の表情には後ろめたさが滲み出ていた。
「…ごめん」
「…ハル!?」
そんな遙に驚きの顔をする真琴。だが、彼はゆっくりとそんなことないと首を横に振った。
「ううん…
俺の方こそごめん。進路のことなかなか言い出せなくて…」
そして真琴はようやく遙に自分の想いを伝えた。
どうして東京に行くことにしたのかを…
嬉しそうに頬を高揚させ、目の前に広がるプールを見ながら話す真琴を横目に遙はじっくりと耳を傾ける。
フッと表情を和らげた遙の脳裏に楽しそうに子どもたちに水泳を教えていた真琴の姿が浮かび上がる。
「…俺は水泳を教える側になりたい。そのための勉強をしに東京の大学に行く。それが俺が見つけた夢だよ」
「そうか…お前ならきっと大丈夫だ」
「……ありがとう」
ようやくこの前の喧嘩のわだかまりが解消され仲直りを果たした二人。そんな彼らの元に、慌ただしい駆け足音が聞こえてくる。
「あ!!ここに居た!!」
二人の姿を見て声を上げたのは蒼。
あっちこっち探しちゃったよとフワリと笑う蒼に、どうしたんだと二人は首を傾げる。
「どうしたの?蒼?」
「ナギちゃんと江ちゃんがうるさいから逃げてきたの」
げんなりと疲れた様子を見せる蒼に、真琴はその光景を思い浮かべ小さく笑みを浮かべる。
「あ〜もう!!他人事だと思ってるでしょ!!」
「ごめんごめん!!
二人に言い寄られる蒼の姿を思い浮かべたらつい…」
「真琴も私と同じ思いをすればいいんだ!!」
「流石にちょっとやだな」
蒼の言葉に真琴は苦笑いしながら答える。
そんな二人のちょっとした言い合いを遙は隣で聞きながら、とある疑問とそれに対する確信が生まれる。
「あ!!ハル!!」
そういえばと真琴が遙の名を呼ぶ。
そして、真琴はさりげなく蒼の肩に手を置き横に引き寄せる。
「俺たち、付き合うことになったんだ」
嬉しそうに遙に報告する真琴の言葉で、遙の確信が当たっていたと知る。
「なんか、改まってハルに報告するの凄く恥ずかしい…」
真琴の腕の中で、ほんのり頬を赤く染める蒼。だが、満更でもない様子で小さく笑みをこぼしていた。
そんな幸せ二人を見れたことが遙はとても嬉しく、柔らかい表情を浮かべ二人を交互に見る。
「……良かったな。真琴…蒼…」
いつにも増して優しい眼差し、嬉しさを滲ませる声に真琴と蒼は目を丸くする。そんな二人が取った行動は全く一緒だった。
「「ハル〜〜〜!!!」」
嬉しそうに表情を緩ませた二人は勢いよく遙に飛びつく。
「お…おい!!離れろ!!」
鬱陶しそうに身を引き剥がそうとする遙。
だが、そんな彼の表情も嬉しそうだった。
他校の選手が泳ぐプールを観客席で眺めていたのは真琴と遙。
二人きりになったら言おうと思っていた遙は手すりを握りしめる力をぎゅっと強める。そして俯いていた顔をゆっくりと真琴に向けた遙の表情には後ろめたさが滲み出ていた。
「…ごめん」
「…ハル!?」
そんな遙に驚きの顔をする真琴。だが、彼はゆっくりとそんなことないと首を横に振った。
「ううん…
俺の方こそごめん。進路のことなかなか言い出せなくて…」
そして真琴はようやく遙に自分の想いを伝えた。
どうして東京に行くことにしたのかを…
嬉しそうに頬を高揚させ、目の前に広がるプールを見ながら話す真琴を横目に遙はじっくりと耳を傾ける。
フッと表情を和らげた遙の脳裏に楽しそうに子どもたちに水泳を教えていた真琴の姿が浮かび上がる。
「…俺は水泳を教える側になりたい。そのための勉強をしに東京の大学に行く。それが俺が見つけた夢だよ」
「そうか…お前ならきっと大丈夫だ」
「……ありがとう」
ようやくこの前の喧嘩のわだかまりが解消され仲直りを果たした二人。そんな彼らの元に、慌ただしい駆け足音が聞こえてくる。
「あ!!ここに居た!!」
二人の姿を見て声を上げたのは蒼。
あっちこっち探しちゃったよとフワリと笑う蒼に、どうしたんだと二人は首を傾げる。
「どうしたの?蒼?」
「ナギちゃんと江ちゃんがうるさいから逃げてきたの」
げんなりと疲れた様子を見せる蒼に、真琴はその光景を思い浮かべ小さく笑みを浮かべる。
「あ〜もう!!他人事だと思ってるでしょ!!」
「ごめんごめん!!
二人に言い寄られる蒼の姿を思い浮かべたらつい…」
「真琴も私と同じ思いをすればいいんだ!!」
「流石にちょっとやだな」
蒼の言葉に真琴は苦笑いしながら答える。
そんな二人のちょっとした言い合いを遙は隣で聞きながら、とある疑問とそれに対する確信が生まれる。
「あ!!ハル!!」
そういえばと真琴が遙の名を呼ぶ。
そして、真琴はさりげなく蒼の肩に手を置き横に引き寄せる。
「俺たち、付き合うことになったんだ」
嬉しそうに遙に報告する真琴の言葉で、遙の確信が当たっていたと知る。
「なんか、改まってハルに報告するの凄く恥ずかしい…」
真琴の腕の中で、ほんのり頬を赤く染める蒼。だが、満更でもない様子で小さく笑みをこぼしていた。
そんな幸せ二人を見れたことが遙はとても嬉しく、柔らかい表情を浮かべ二人を交互に見る。
「……良かったな。真琴…蒼…」
いつにも増して優しい眼差し、嬉しさを滲ませる声に真琴と蒼は目を丸くする。そんな二人が取った行動は全く一緒だった。
「「ハル〜〜〜!!!」」
嬉しそうに表情を緩ませた二人は勢いよく遙に飛びつく。
「お…おい!!離れろ!!」
鬱陶しそうに身を引き剥がそうとする遙。
だが、そんな彼の表情も嬉しそうだった。