阿波の海賊
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翌日指定された場所でヨナはギカン船長との対面を実現させていた。
「私はヨナ。あなたが船長さん?」
「…船長、ギガンだよ。
話はジェハとルイから聞いてるよ。
私達に協力したいんだってねぇ。」
「えぇ。」
ギカンはヨナの背後にいる人物を見渡す。そんなギカンの視界に目が入ったのは青髪の青年...シンアだった。
「何だい、その面は!取りな」
「そいつは極度の恥ずかしがり屋なのっっ」
仮面を被ってて素顔が見えないシンアにギガンは突っかかる。取ろうとしてくるギカンに対して必死にシンアは抵抗するが呆気なく取られてしまいシンアは顔を必死に隠す。そのやり取りを近くにいたユンが慌てめきながらギガンを説得した。それに仕方がないとギカンは諦めて仮面を返すとヨナ一行を鋭い視線で睨みつけた。
「私が一番大事にしてるのはね信頼だよ。
信用出来ないヤツらに協力なんて誰が頼むかい」
「でも戦力がいるんだろ、船長。」
そのギカンの言葉にハクがニヤリと口角を上げて言い返した。その強気な発言にギカンは口角を上げる。
「こいつらを全員ノシたら合格だよ。」
ジェハとルイ以外の船員をギカンはハクたちに差し向けた。が、多勢に無勢のこの状況下にハク達は臆することなぬ余裕な笑みを浮かべていた。
「「俺/私一人でも十分殺れる。」」
「やってみろ、コラァ!!」
襲いかかってくる船員を虫けらのように一蹴をしていく光景に壁に寄りかかって見守っていたジェハとルイは頭を抱え込んだ。
「あーあー…あー…」
「いかがですか、ギガン船長?欲しくなっただろ。」
得意げな笑みをギカンに浮かべるハク達の周囲には襲いかかった船員が全員床に伸びていた。
「船長、流石にこれはみんなが可哀相だよ」
「そうだよ、船長
こいつらの力は規格外だ。僕が3人いるよーなもんなんだから」
ヤレヤレとルイとジェハは肩を竦めながら、床に伸びる仲間を憐れんだ。
「安心するのは早いよ、小僧共。お前は何が出来るんだい?」
ギカンは3人の実力を確認し終えると、残りの二人に矛先を向けた。その問いにユンは指を折りながら答える。
「俺は暴力キライだから闘わないよ。
それ以外ならなんでも出来る。
料理、裁縫、狩猟、怪我人の治療。材料があれば爆薬も作れる。あと美少年。」
「お前は?」
「えっ…」
「お前は何が出来る?」
ユンの答えを聞き終えたギカンは、矛先をヨナに向けた。それに答えられるものを何も持っていないと気づいたヨナは何かないかと必死に思考を巡らせながら俯いた。
「私…私が出来るのは…」
「ないんだね。
ここで何も出来ないヤツは足手まといだよ」
ヨナの様子に察したギカンは彼女に冷たい眼差しを向けた。それでもとヨナは食い下がろうとするがギカンはバッサリと切り捨てた。
「クムジが憎いヤツはこの町に山程いるさ。
でも力が無ければ刃向かっても命を落とすだけ。お前のような小娘には無理だよ。帰んな。」
「この方が一緒でなければ我々は…」
「キジャ、いいの。ギガン船長の言う通りだわ。だけど私にも引けない理由がある。」
白髪の青年...キジャは異を唱えようとするがヨナはやんわりと制止させた。そのヨナの眼差しは決意を秘めた強い色を持っていてそれを目の当たりにしたルイは船長に近づき小さな声で耳打ちした。
「船長、あれをやらしたらいかがですか?」
ギカンもヨナの強い眼差しに何か可能性があると感じ、ルイの提案に乗っかることにした。
「いいだろう、お前が役に立つかどうか…信頼に足る人間かどうか一つ仕事をやってもらおうじゃないか。命がけの仕事をね。」
「命がけの仕事…?」
「そう。今のお前は何の役にも立たないお荷物だ。
お荷物でも私らと一緒にクムジと闘うってんなら、それ相応の覚悟を見せてもらうよ。」
「覚悟…わかった。何をすればいいの?」
ギガンの提示に対してヨナは小さく頷いた。
「…千樹草を取ってきてもらおうか」
ギガンはヨナに仕事内容を言う。その仕事内容にルイを除く船員にどよめきが走った。酷すぎると船員が言うがギガンはそれを一蹴して黙らせた。
一方、壁際に戻ってきたルイは同じく動揺している素振りを見せるジェハの隣に戻ると彼にしか聞こえないように小さな声を上げる。
「不安??」
ニヤリと楽しげに口角を上げるルイにジェハは愛想笑いを浮かべて否定する。
「まさか…
ただあんな可愛い女の子にさせるのは酷だと思っただけだよ」
千樹草とは雲隠れ岬に生えている薬草のこと。病や傷の治りを通常の3倍早めてくれる秘薬だ。高華王国ではここにしか生えておらずその存在はクムジも含めてほとんどの人には知られていない。が、生えている数が少ないため定期的に採りに行く必要があるのだ。現在負傷している仲間のためにも本来ならルイが取りに行こうと思っていた案件だった。
「別にルイが行けばいいじゃないか?」
「ジェハも見たろあの瞳の強さを…
それを見てヨナの決心の強さを僕は見てみたくなったのさ」
不思議そうに尋ねるジェハに対してルイは口角を上げて答えた。別にただの普通の少女にこのような酷なことをさせる冷酷非情な考えをルイは持っていない。むしろ買っているのだ彼女の意思の強さを。
「ああ、言い忘れてたけど千樹草は断崖絶壁の中腹に生えている。
それを誰の手も借りず一人で行くんだよ。」
ギガンはヨナにグッと顔を近づけて最後に補足説明を付け加えた。その衝撃な事実に対してユンとキジャが顔を顰めた。
「な…!」
「初めからそのつもり」
「ヨナ、無茶だよ!」
ユンは慌ててヨナのこれからやるべきことを制止させようとする。が、ヨナは強い口調でユンに振り返り頼み込んだ。
「ユン、お願い。これは私の仕事だから。」
「いい心がけだ」
ギガンは小さく口角を上げると右後ろの壁にもたれ掛かっているジェハに声をかけるのだった。
「ジェハ…案内しておやり」
「ハイハイ」
軽く相槌をするとジェハはゆっくりと寄っかかっていた壁から離れ、ヨナを雲隠れ岬に案内するのだった。
「私はヨナ。あなたが船長さん?」
「…船長、ギガンだよ。
話はジェハとルイから聞いてるよ。
私達に協力したいんだってねぇ。」
「えぇ。」
ギカンはヨナの背後にいる人物を見渡す。そんなギカンの視界に目が入ったのは青髪の青年...シンアだった。
「何だい、その面は!取りな」
「そいつは極度の恥ずかしがり屋なのっっ」
仮面を被ってて素顔が見えないシンアにギガンは突っかかる。取ろうとしてくるギカンに対して必死にシンアは抵抗するが呆気なく取られてしまいシンアは顔を必死に隠す。そのやり取りを近くにいたユンが慌てめきながらギガンを説得した。それに仕方がないとギカンは諦めて仮面を返すとヨナ一行を鋭い視線で睨みつけた。
「私が一番大事にしてるのはね信頼だよ。
信用出来ないヤツらに協力なんて誰が頼むかい」
「でも戦力がいるんだろ、船長。」
そのギカンの言葉にハクがニヤリと口角を上げて言い返した。その強気な発言にギカンは口角を上げる。
「こいつらを全員ノシたら合格だよ。」
ジェハとルイ以外の船員をギカンはハクたちに差し向けた。が、多勢に無勢のこの状況下にハク達は臆することなぬ余裕な笑みを浮かべていた。
「「俺/私一人でも十分殺れる。」」
「やってみろ、コラァ!!」
襲いかかってくる船員を虫けらのように一蹴をしていく光景に壁に寄りかかって見守っていたジェハとルイは頭を抱え込んだ。
「あーあー…あー…」
「いかがですか、ギガン船長?欲しくなっただろ。」
得意げな笑みをギカンに浮かべるハク達の周囲には襲いかかった船員が全員床に伸びていた。
「船長、流石にこれはみんなが可哀相だよ」
「そうだよ、船長
こいつらの力は規格外だ。僕が3人いるよーなもんなんだから」
ヤレヤレとルイとジェハは肩を竦めながら、床に伸びる仲間を憐れんだ。
「安心するのは早いよ、小僧共。お前は何が出来るんだい?」
ギカンは3人の実力を確認し終えると、残りの二人に矛先を向けた。その問いにユンは指を折りながら答える。
「俺は暴力キライだから闘わないよ。
それ以外ならなんでも出来る。
料理、裁縫、狩猟、怪我人の治療。材料があれば爆薬も作れる。あと美少年。」
「お前は?」
「えっ…」
「お前は何が出来る?」
ユンの答えを聞き終えたギカンは、矛先をヨナに向けた。それに答えられるものを何も持っていないと気づいたヨナは何かないかと必死に思考を巡らせながら俯いた。
「私…私が出来るのは…」
「ないんだね。
ここで何も出来ないヤツは足手まといだよ」
ヨナの様子に察したギカンは彼女に冷たい眼差しを向けた。それでもとヨナは食い下がろうとするがギカンはバッサリと切り捨てた。
「クムジが憎いヤツはこの町に山程いるさ。
でも力が無ければ刃向かっても命を落とすだけ。お前のような小娘には無理だよ。帰んな。」
「この方が一緒でなければ我々は…」
「キジャ、いいの。ギガン船長の言う通りだわ。だけど私にも引けない理由がある。」
白髪の青年...キジャは異を唱えようとするがヨナはやんわりと制止させた。そのヨナの眼差しは決意を秘めた強い色を持っていてそれを目の当たりにしたルイは船長に近づき小さな声で耳打ちした。
「船長、あれをやらしたらいかがですか?」
ギカンもヨナの強い眼差しに何か可能性があると感じ、ルイの提案に乗っかることにした。
「いいだろう、お前が役に立つかどうか…信頼に足る人間かどうか一つ仕事をやってもらおうじゃないか。命がけの仕事をね。」
「命がけの仕事…?」
「そう。今のお前は何の役にも立たないお荷物だ。
お荷物でも私らと一緒にクムジと闘うってんなら、それ相応の覚悟を見せてもらうよ。」
「覚悟…わかった。何をすればいいの?」
ギガンの提示に対してヨナは小さく頷いた。
「…千樹草を取ってきてもらおうか」
ギガンはヨナに仕事内容を言う。その仕事内容にルイを除く船員にどよめきが走った。酷すぎると船員が言うがギガンはそれを一蹴して黙らせた。
一方、壁際に戻ってきたルイは同じく動揺している素振りを見せるジェハの隣に戻ると彼にしか聞こえないように小さな声を上げる。
「不安??」
ニヤリと楽しげに口角を上げるルイにジェハは愛想笑いを浮かべて否定する。
「まさか…
ただあんな可愛い女の子にさせるのは酷だと思っただけだよ」
千樹草とは雲隠れ岬に生えている薬草のこと。病や傷の治りを通常の3倍早めてくれる秘薬だ。高華王国ではここにしか生えておらずその存在はクムジも含めてほとんどの人には知られていない。が、生えている数が少ないため定期的に採りに行く必要があるのだ。現在負傷している仲間のためにも本来ならルイが取りに行こうと思っていた案件だった。
「別にルイが行けばいいじゃないか?」
「ジェハも見たろあの瞳の強さを…
それを見てヨナの決心の強さを僕は見てみたくなったのさ」
不思議そうに尋ねるジェハに対してルイは口角を上げて答えた。別にただの普通の少女にこのような酷なことをさせる冷酷非情な考えをルイは持っていない。むしろ買っているのだ彼女の意思の強さを。
「ああ、言い忘れてたけど千樹草は断崖絶壁の中腹に生えている。
それを誰の手も借りず一人で行くんだよ。」
ギガンはヨナにグッと顔を近づけて最後に補足説明を付け加えた。その衝撃な事実に対してユンとキジャが顔を顰めた。
「な…!」
「初めからそのつもり」
「ヨナ、無茶だよ!」
ユンは慌ててヨナのこれからやるべきことを制止させようとする。が、ヨナは強い口調でユンに振り返り頼み込んだ。
「ユン、お願い。これは私の仕事だから。」
「いい心がけだ」
ギガンは小さく口角を上げると右後ろの壁にもたれ掛かっているジェハに声をかけるのだった。
「ジェハ…案内しておやり」
「ハイハイ」
軽く相槌をするとジェハはゆっくりと寄っかかっていた壁から離れ、ヨナを雲隠れ岬に案内するのだった。