黒幕との鉢合わせ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「姫様、お荷物お持ちします」
「大丈夫よ、このくらい」
「ヨナちゃん
僕が背負って跳ぶよ」
「平気だって
ジェハはルイを背負いなさいよ」
「なんで私が背負われなきゃいけないの?」
「なんでって、ルイは私より重症でしょ?」
「お気遣いなく
もう元気いっぱいなので」
「ほら、ヨナちゃん
こう言ってルイは頑固として僕の背に乗ろうとしないんだよ」
翌朝、本来なら絶対安静のはずのヨナの強い決意で一同は仙水に向けて発とうとしていた。が、一同はヨナの傷の具合を心配していた。
「ヨナ、やっぱり出発はもう少し傷を治してから…」
「もー過保護!
皆は私より酷い傷負っても旅してるでしょ」
「ヨナは人間!
アレは妖怪!」
しつこすぎると頬を膨らますヨナ。その彼女の一声にユンはすかさず噛み付いた。
「そなた、言われておるぞ」
「心配ない、お前の話だから」
「皆だ」
そのやり取りにキジャがハクに視線を向ける。が、ハクは冷静にそれを聞き流した。その二人のやり取りにゼノがにこやかに笑いながら、一蹴する。そんな3人のやり取りにジェハとルイは苦笑した。
その微笑ましいやり取りをする一行に、慌ただしく1人の少女が駆け寄ってきた。
「ヨっ…ヨナー!!」
「リリ!!」
「も、もう行くの?」
呼ばれたヨナは嬉しそうに足を止めて振り返った。そんな彼女にリリハ心配そうに声を掛けた。その言葉にヨナは小さく頷いた。それを確認したリリは慌てて隠し持っていた物をヨナに押し付けた。それは水の部族名菓の蜜饅頭だった。どさっと大きい風呂敷に包まれた蜜饅頭を受け取ったヨナは目を輝かした。
「ここでは嫌な事ばかりだったかもしれないけど、水の部族領は本来美しくて美味しい物で溢れているんだからね」
「うん、温泉楽しかった」
率直なヨナの言葉に予想をしていなかったリリは嬉しそうに頬を緩ました。その時視線を落としたリリの目にとある物が留まる。
「あんた腰紐縦結びになってるわよ」
「すぐに腕が疲れちゃって上手く結べないの」
「仕方ないわね、私がやってあげる」
その言葉にリリは深い息を吐き出すと、直してあげようと手を伸ばす。が、何度試しても縦結びになってしまった。
「ひょっとしてリリ結べないんじゃない?」
「結べるわよ!
いつもテトラにやってもらうの見てるし
今日はアユラにしてもらったわ」
「それって自分では一度もやったことないってこと?」
「うるさいわね
みてればわかるわよ」
突かれてしまったことにギクッと身体を強張らしたリリは、素直に認めたくなくて言い返す。黙ってみてなさいと強気にリリは再び結び直すが彼女が目指す結び目にならなかった。ムッと思うように行かずに頬を膨らますリリ。そんな彼女を見てヨナはたまらず吹き出してしまった。
「なに、笑ってるのよ!」
笑われたリリは恥ずかしさで頬を赤らめながらもジト目で彼女を睨みつけた。そんな彼女たちが互いに楽しげに笑い合う声は前方にいた他の皆の耳にも入っていて、彼らは二人の様子を微笑ましげに見つめた。
「ふふ、リリって面白い
じゃあ行くね」
「あ…気をつけて」
「えぇ、リリも」
「あ…ありがとう…!」
そして、ヨナ達一行は仙水へ、リリ達は水呼城へ、それぞれ決意を胸に四泉から発つのだった。
「大丈夫よ、このくらい」
「ヨナちゃん
僕が背負って跳ぶよ」
「平気だって
ジェハはルイを背負いなさいよ」
「なんで私が背負われなきゃいけないの?」
「なんでって、ルイは私より重症でしょ?」
「お気遣いなく
もう元気いっぱいなので」
「ほら、ヨナちゃん
こう言ってルイは頑固として僕の背に乗ろうとしないんだよ」
翌朝、本来なら絶対安静のはずのヨナの強い決意で一同は仙水に向けて発とうとしていた。が、一同はヨナの傷の具合を心配していた。
「ヨナ、やっぱり出発はもう少し傷を治してから…」
「もー過保護!
皆は私より酷い傷負っても旅してるでしょ」
「ヨナは人間!
アレは妖怪!」
しつこすぎると頬を膨らますヨナ。その彼女の一声にユンはすかさず噛み付いた。
「そなた、言われておるぞ」
「心配ない、お前の話だから」
「皆だ」
そのやり取りにキジャがハクに視線を向ける。が、ハクは冷静にそれを聞き流した。その二人のやり取りにゼノがにこやかに笑いながら、一蹴する。そんな3人のやり取りにジェハとルイは苦笑した。
その微笑ましいやり取りをする一行に、慌ただしく1人の少女が駆け寄ってきた。
「ヨっ…ヨナー!!」
「リリ!!」
「も、もう行くの?」
呼ばれたヨナは嬉しそうに足を止めて振り返った。そんな彼女にリリハ心配そうに声を掛けた。その言葉にヨナは小さく頷いた。それを確認したリリは慌てて隠し持っていた物をヨナに押し付けた。それは水の部族名菓の蜜饅頭だった。どさっと大きい風呂敷に包まれた蜜饅頭を受け取ったヨナは目を輝かした。
「ここでは嫌な事ばかりだったかもしれないけど、水の部族領は本来美しくて美味しい物で溢れているんだからね」
「うん、温泉楽しかった」
率直なヨナの言葉に予想をしていなかったリリは嬉しそうに頬を緩ました。その時視線を落としたリリの目にとある物が留まる。
「あんた腰紐縦結びになってるわよ」
「すぐに腕が疲れちゃって上手く結べないの」
「仕方ないわね、私がやってあげる」
その言葉にリリは深い息を吐き出すと、直してあげようと手を伸ばす。が、何度試しても縦結びになってしまった。
「ひょっとしてリリ結べないんじゃない?」
「結べるわよ!
いつもテトラにやってもらうの見てるし
今日はアユラにしてもらったわ」
「それって自分では一度もやったことないってこと?」
「うるさいわね
みてればわかるわよ」
突かれてしまったことにギクッと身体を強張らしたリリは、素直に認めたくなくて言い返す。黙ってみてなさいと強気にリリは再び結び直すが彼女が目指す結び目にならなかった。ムッと思うように行かずに頬を膨らますリリ。そんな彼女を見てヨナはたまらず吹き出してしまった。
「なに、笑ってるのよ!」
笑われたリリは恥ずかしさで頬を赤らめながらもジト目で彼女を睨みつけた。そんな彼女たちが互いに楽しげに笑い合う声は前方にいた他の皆の耳にも入っていて、彼らは二人の様子を微笑ましげに見つめた。
「ふふ、リリって面白い
じゃあ行くね」
「あ…気をつけて」
「えぇ、リリも」
「あ…ありがとう…!」
そして、ヨナ達一行は仙水へ、リリ達は水呼城へ、それぞれ決意を胸に四泉から発つのだった。