阿波の海賊
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
早速、船に戻った3人は収穫と推測をギガンに伝えた。ルイとジェハの決行が明後日午後、根拠を付け足されて説明されたことにギガンは納得した。だが決行日がわかっても人質が囚われている船がわからないと意味がない。大事な商品をクムジは船が襲われたと知ったら人質として利用するのだ。が、一刻の猶予はない。時間をかけすぎてしまうと売買されてしまう女たちが戎帝国に渡ってしまうからだ。なんとか、女達が囚われている場所がわからないものかと一行は頭を抱えた。
「内側から…女の人達が乗った船の内側から花火のようなものを打ち上げれば女の人達を少しでも早く救出出来るかしら?」
「それはそうだが誰が打ち上げるんだい?」
「私が…
私が人身売買収容所に潜入して船から花火を打ち上げます。」
衝撃的な提案をヨナがする。それに目を見開く皆を無視してヨナが考え抜いた策を皆に披露する。
「今回の目的はクムジを倒す以上に売買される女達を無事救う事でしょう?
いち早く女達の乗る船を見つけて安全な場所へ避難させる。
その為に私が忍び込んで船の場所を知らせるから。」
「待て。それはちょっとおすすめしねェな。」
「そうです!危険すぎます。
クムジや役人の本拠地に入りこむなんて。」
「俺も反対」
即座にハクとキジャが否を主張した。潜入なんて無謀すぎると。それはユンも同じ。強い口調でユンはヨナに詰め寄った。
「花火を打ち上げるって事は火薬を持ち込みつつ捕えられてる船の中から見張りの目をかいくぐり甲板に出るって事だよ。
見つかったら殺されるよ。絶対ムリ!!」
「待て…
だいたい持ち込めるくらいの小さな火薬で味方に気付かせるのは困難だ。恐らく俺らも戦闘中だ」
ハクの指摘に対してヨナは冷静に答える。
「シンアなら遠くても私の合図に気付くはず」
ヨナの言葉にシンアは小さく頷く。だが、ユンは未だに納得がいっておらず困ったように顔を歪めた。
「だからって…」
「一つ一つの船を調べる時間はないわ
闘ってる間に女達が戒帝国に渡ったら手遅れ。
そうならないように女達の中に入って安全を確保するのは私にしか出来ない仕事でしょう?
ギガン船長、私にも闘わせて下さい!!」
ユンの制止を振り切ってヨナはギガンに詰め寄った。
「…確かに成功すれば確実に女達を助けられる。」
「船長…」
「ただし女だけでは無謀だね。
作戦成功の為にもう一人くらい潜入させないと…」
「俺が」
「私が」
ギガンが周囲を見渡すと即座にハクとキジャが手を挙げる。その二人を見てヤレヤレとギガンは肩を竦めた。
「言っておくが女装しても見れる容姿のヤツだよ
なにしろクムジ自慢の商品だからね
他の女に引けを取らない美しさじゃないと門前払いだろうさ」
「俺が」
「私が」
「僕が♡」
「人の話を聞いてないのか、まさかの自信か…
ゴツイのがもう一人増えてるし。」
呆れた口調でもう一度名乗り出たハクとキジャ、追加で加わったジェハに溜息をついた。そしてギガンは皆を改めて見渡した。
「まあ…ムサい男共の中で唯一可能なのは…」
品定めするギガンの視線はある人物に焦点を合わせて止まった。それはユンだった。それに慌ててユンは異議を唱えた。
「お前なら機転が利くし火薬も扱えるだろう?」
「ちょ、ちょっと待ってよ。
確かに女装したらその辺の子には負けないよ?美少年だから
でも相手は悪徳領主!
俺、ヨナが行くのだってまだ反対してるんだよ?
俺が加わっても成功するかどうか…」
「それなら僕も同行しよう…
これでどうかな?ユン」
ここで追加で名乗り出たのはルイだった。このヨナの話にずっと沈黙を守っていたルイが口を開いたことにギガンも含めて驚いた。
「正気かい?ルイ」
「あぁ…新米達だけに任せるわけにはいかないしね
それに、僕も女装いけるだろ?」
鋭くなるギガンの眼差しに臆することなくルイは翡翠色の瞳で見つめ返すと、おどけたように自己アピールをしてみせた。
「……いいだろう」
これは意思を変えることができないと察したギガンは渋々ルイが潜入することを認めた。
「…ま、火薬を扱うなら俺が行くしかないよね。」
これはもう後先引けない。腹をくくったユンは面倒くさそうに了承をした。その一声にヨナは飛びついた。
「ったく、めんどくさ。明日までに準備しなきゃ。」
「取り引きは明後日、潜入作戦は明日決行だ。
お前達、作戦を練るよ」
意見がまとまったところでギガンが気合いを入れる。それに頷いた一行はそれぞれの持場に戻り始めた。
その中、最初は喜んでいたヨナだが一気に罪悪感が押し寄せてきて顔を曇らせた。自分のせいでユンとルイを巻きこんでしまったと。そのヨナを見かねてユンが胸を張るのだった。
「ヨナ、安心していいよ
俺負け戦には出陣しない主義だから!!」
「内側から…女の人達が乗った船の内側から花火のようなものを打ち上げれば女の人達を少しでも早く救出出来るかしら?」
「それはそうだが誰が打ち上げるんだい?」
「私が…
私が人身売買収容所に潜入して船から花火を打ち上げます。」
衝撃的な提案をヨナがする。それに目を見開く皆を無視してヨナが考え抜いた策を皆に披露する。
「今回の目的はクムジを倒す以上に売買される女達を無事救う事でしょう?
いち早く女達の乗る船を見つけて安全な場所へ避難させる。
その為に私が忍び込んで船の場所を知らせるから。」
「待て。それはちょっとおすすめしねェな。」
「そうです!危険すぎます。
クムジや役人の本拠地に入りこむなんて。」
「俺も反対」
即座にハクとキジャが否を主張した。潜入なんて無謀すぎると。それはユンも同じ。強い口調でユンはヨナに詰め寄った。
「花火を打ち上げるって事は火薬を持ち込みつつ捕えられてる船の中から見張りの目をかいくぐり甲板に出るって事だよ。
見つかったら殺されるよ。絶対ムリ!!」
「待て…
だいたい持ち込めるくらいの小さな火薬で味方に気付かせるのは困難だ。恐らく俺らも戦闘中だ」
ハクの指摘に対してヨナは冷静に答える。
「シンアなら遠くても私の合図に気付くはず」
ヨナの言葉にシンアは小さく頷く。だが、ユンは未だに納得がいっておらず困ったように顔を歪めた。
「だからって…」
「一つ一つの船を調べる時間はないわ
闘ってる間に女達が戒帝国に渡ったら手遅れ。
そうならないように女達の中に入って安全を確保するのは私にしか出来ない仕事でしょう?
ギガン船長、私にも闘わせて下さい!!」
ユンの制止を振り切ってヨナはギガンに詰め寄った。
「…確かに成功すれば確実に女達を助けられる。」
「船長…」
「ただし女だけでは無謀だね。
作戦成功の為にもう一人くらい潜入させないと…」
「俺が」
「私が」
ギガンが周囲を見渡すと即座にハクとキジャが手を挙げる。その二人を見てヤレヤレとギガンは肩を竦めた。
「言っておくが女装しても見れる容姿のヤツだよ
なにしろクムジ自慢の商品だからね
他の女に引けを取らない美しさじゃないと門前払いだろうさ」
「俺が」
「私が」
「僕が♡」
「人の話を聞いてないのか、まさかの自信か…
ゴツイのがもう一人増えてるし。」
呆れた口調でもう一度名乗り出たハクとキジャ、追加で加わったジェハに溜息をついた。そしてギガンは皆を改めて見渡した。
「まあ…ムサい男共の中で唯一可能なのは…」
品定めするギガンの視線はある人物に焦点を合わせて止まった。それはユンだった。それに慌ててユンは異議を唱えた。
「お前なら機転が利くし火薬も扱えるだろう?」
「ちょ、ちょっと待ってよ。
確かに女装したらその辺の子には負けないよ?美少年だから
でも相手は悪徳領主!
俺、ヨナが行くのだってまだ反対してるんだよ?
俺が加わっても成功するかどうか…」
「それなら僕も同行しよう…
これでどうかな?ユン」
ここで追加で名乗り出たのはルイだった。このヨナの話にずっと沈黙を守っていたルイが口を開いたことにギガンも含めて驚いた。
「正気かい?ルイ」
「あぁ…新米達だけに任せるわけにはいかないしね
それに、僕も女装いけるだろ?」
鋭くなるギガンの眼差しに臆することなくルイは翡翠色の瞳で見つめ返すと、おどけたように自己アピールをしてみせた。
「……いいだろう」
これは意思を変えることができないと察したギガンは渋々ルイが潜入することを認めた。
「…ま、火薬を扱うなら俺が行くしかないよね。」
これはもう後先引けない。腹をくくったユンは面倒くさそうに了承をした。その一声にヨナは飛びついた。
「ったく、めんどくさ。明日までに準備しなきゃ。」
「取り引きは明後日、潜入作戦は明日決行だ。
お前達、作戦を練るよ」
意見がまとまったところでギガンが気合いを入れる。それに頷いた一行はそれぞれの持場に戻り始めた。
その中、最初は喜んでいたヨナだが一気に罪悪感が押し寄せてきて顔を曇らせた。自分のせいでユンとルイを巻きこんでしまったと。そのヨナを見かねてユンが胸を張るのだった。
「ヨナ、安心していいよ
俺負け戦には出陣しない主義だから!!」