徐々に動き出す歯車
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夏祭りから数日後、部室には5人の姿があった。
「栗山さん…
ちょっとそこに立ってもらえないかしら??」
「こ…こうですか??」
美月の言葉に未来は戸惑いながらホワイトボードの前に立つ。
そんな彼女をジッーと喰い見るように未来を眺めるのは女性陣の美月と志帆。暫くして、視線を未来から外すとニヤリと不敵に顔を見合わせて笑った。
「おとなしそうで小柄なメガネっ娘
なるほど
確かに思いの丈を伝えられない地味系男子にモテそうなタイプね」
「…何が言いたい」
「別に秋人のことを地味系男子と嫌味を言っているわけではないよ」
「遠回しに言ってるようなものだろ?」
「先輩女子として高校デビューさせたくなったのよ
この前の祭りの時に思ったの
化けるかもしれないって…」
そう言いながら立ち上がった美月と志帆は未来に近づく。
「とりあえずメガネを外しましょうか??」
美月は未来のメガネを外そうとする。が、当然のように秋人が黙るはずがなかった。
「待てぇい!!」
勢いよく立ち上がった秋人は必死に叫んだ。
「人類が踏み込んではいけない不可侵領域だろうが!!」
「いや、意味わかんないよ」
「アッキー…
少しは美月と志帆を信用してやれよ」
奥のパイプ椅子に座り足を組み、本を眺める博臣が諭そうとする。
が、秋人は拳を胸の前で握り反論。
「いいや!!ここだけは譲れない!!
メガネを外した女子なんて苺の乗ってないシュートケーキみたいなもんだ!!」
「そうか??
シュートケーキを女の子に置き換えると
苺の重要性は妹かどうかだろ??」
毎度の二人の低レベルな論点に、志帆は顔を引き攣らせて笑い、美月はげんなりとする。
「…いい加減気持ち悪い会話やめてもらえないかしら??」
そう言いながら美月はサラッと未来のメガネを外す。
「って何勝手に外してるんだ!!」
「別に少しくらい良いじゃない?」
「いや!良くない!!
仕方ない…
栗山さんこれを!!」
呆れた表情をする志帆を一睨みすると、秋人が懐から取り出すのはもちろんメガネ。オレンジ縁の予備のメガネを真剣な面持ちで取り出す。
「アッキー…
女子3人に引かれてるぞ」
「……お前もな」
秋人はそっくりそのまま悠然と本を読む博臣に言葉をお返しする。そんな博臣の手元にある本に挟まれている栞には妹の美月の写真が貼られていたのだった。
「それはそれとして…あの盆栽はなんなんだ??」
秋人が注目したのは窓際に置かれた3つの盆栽。少し前まで部室になかった物。
秋人の言葉に危険を察したある人物がそろりそろりと部屋を抜け出そうとする。しかし、秋人は視線を盆栽に向けたまま彼女の首根っこを掴み制止させた。
「栗山さん
この盆栽についてなにか知ってる??」
「ぼ、ぼ、ぼ、盆栽ですか??」
猫のように掴まえられた未来は逃げ出すことができず、メガネを外すといそいそと拭き始める。
「眼鏡を拭いている時点で犯人は栗山さんだよね??」
「…不愉快です」
「ん??」
「不愉快です!!!」
「凄いわね
盆栽に興味があったなんて」
「ホント驚きだよね」
感心しながら美月と志帆は盆栽を手にとり眺める。
その様子に未来は慌て始める。
「やさしく触らないと駄目ですよ〜
此処までにするのに何万円のかかってるんですから!!
そっーと…そっーと…」
「……何万?!?!」
「どうしてそんなにお金がないのかわかった気がする」
グー〜〜
「その腹の虫の原因も」
「あ!
そういえば栗山さんに渡すものがあったんだった」
ポンと手を叩くと志帆は懐からある物を取り出した。
それを見た瞬間、未来の瞳はキラキラと輝き始める。
「ハイ、今日をもって謹慎は終わり!
頑張ったね」
ニコリと笑い志帆は未来の没収された異界士証を未来の前に差し出す。
それを未来は恐る恐る震える手で受け取るのだった。
「栗山さん…
ちょっとそこに立ってもらえないかしら??」
「こ…こうですか??」
美月の言葉に未来は戸惑いながらホワイトボードの前に立つ。
そんな彼女をジッーと喰い見るように未来を眺めるのは女性陣の美月と志帆。暫くして、視線を未来から外すとニヤリと不敵に顔を見合わせて笑った。
「おとなしそうで小柄なメガネっ娘
なるほど
確かに思いの丈を伝えられない地味系男子にモテそうなタイプね」
「…何が言いたい」
「別に秋人のことを地味系男子と嫌味を言っているわけではないよ」
「遠回しに言ってるようなものだろ?」
「先輩女子として高校デビューさせたくなったのよ
この前の祭りの時に思ったの
化けるかもしれないって…」
そう言いながら立ち上がった美月と志帆は未来に近づく。
「とりあえずメガネを外しましょうか??」
美月は未来のメガネを外そうとする。が、当然のように秋人が黙るはずがなかった。
「待てぇい!!」
勢いよく立ち上がった秋人は必死に叫んだ。
「人類が踏み込んではいけない不可侵領域だろうが!!」
「いや、意味わかんないよ」
「アッキー…
少しは美月と志帆を信用してやれよ」
奥のパイプ椅子に座り足を組み、本を眺める博臣が諭そうとする。
が、秋人は拳を胸の前で握り反論。
「いいや!!ここだけは譲れない!!
メガネを外した女子なんて苺の乗ってないシュートケーキみたいなもんだ!!」
「そうか??
シュートケーキを女の子に置き換えると
苺の重要性は妹かどうかだろ??」
毎度の二人の低レベルな論点に、志帆は顔を引き攣らせて笑い、美月はげんなりとする。
「…いい加減気持ち悪い会話やめてもらえないかしら??」
そう言いながら美月はサラッと未来のメガネを外す。
「って何勝手に外してるんだ!!」
「別に少しくらい良いじゃない?」
「いや!良くない!!
仕方ない…
栗山さんこれを!!」
呆れた表情をする志帆を一睨みすると、秋人が懐から取り出すのはもちろんメガネ。オレンジ縁の予備のメガネを真剣な面持ちで取り出す。
「アッキー…
女子3人に引かれてるぞ」
「……お前もな」
秋人はそっくりそのまま悠然と本を読む博臣に言葉をお返しする。そんな博臣の手元にある本に挟まれている栞には妹の美月の写真が貼られていたのだった。
「それはそれとして…あの盆栽はなんなんだ??」
秋人が注目したのは窓際に置かれた3つの盆栽。少し前まで部室になかった物。
秋人の言葉に危険を察したある人物がそろりそろりと部屋を抜け出そうとする。しかし、秋人は視線を盆栽に向けたまま彼女の首根っこを掴み制止させた。
「栗山さん
この盆栽についてなにか知ってる??」
「ぼ、ぼ、ぼ、盆栽ですか??」
猫のように掴まえられた未来は逃げ出すことができず、メガネを外すといそいそと拭き始める。
「眼鏡を拭いている時点で犯人は栗山さんだよね??」
「…不愉快です」
「ん??」
「不愉快です!!!」
「凄いわね
盆栽に興味があったなんて」
「ホント驚きだよね」
感心しながら美月と志帆は盆栽を手にとり眺める。
その様子に未来は慌て始める。
「やさしく触らないと駄目ですよ〜
此処までにするのに何万円のかかってるんですから!!
そっーと…そっーと…」
「……何万?!?!」
「どうしてそんなにお金がないのかわかった気がする」
グー〜〜
「その腹の虫の原因も」
「あ!
そういえば栗山さんに渡すものがあったんだった」
ポンと手を叩くと志帆は懐からある物を取り出した。
それを見た瞬間、未来の瞳はキラキラと輝き始める。
「ハイ、今日をもって謹慎は終わり!
頑張ったね」
ニコリと笑い志帆は未来の没収された異界士証を未来の前に差し出す。
それを未来は恐る恐る震える手で受け取るのだった。