長月灯篭祭
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「バイトってここですか!?
無理ですよ!妖夢の鑑定なんて!」
学校帰り、美月に連れられて未来がやってきたのは彩華達のお店だった。
「そんな身構えなくて大丈夫だよ、栗山さん」
おどおどする未来を、志帆は落ち着かせようと声をかける。
そして彩華も補足するように付け足す。
「もし来たかて預かっといてくれはったらええし」
「それにこの前虚ろな影騒動で皆お休みしてたから妖夢石持ってくる人も少ないし」
美月も近くにある椅子に座りながら未来に話しかける。
「せやね」
「で?志帆先輩はなんでいるんですか??」
未来は不思議そうに志帆を見る。すると志帆はぎこちない笑みを浮かべた。
「ま…まぁ色々あって」
「兄貴と祭りに行くために、彩華さんから浴衣を借りようとしてるんでしょ?」
「……どうしてそう思うの?美月??」
「今朝、兄貴が嬉しそうにしてたから」
美月の明察に志帆は関心しながらも、理由が理由だけあって博臣の様子が容易に想像つき顔を引き攣らせた。
「彩ちゃーん!帯どこ?」
店につながる部屋の奥から彩華の名を呼び現れたのは愛。
そんな彼女に彩華は帯の場所を示す。
「箪笥の二段目にあらへんかった?」
「あ、そっかこの前移したんだっけ・・・あ、こんにちわ」
思い出したと両手を叩いた愛は、未来たちの存在に気づき挨拶した。
「栗山さんうっとこでバイトしてくれはるんやて」
「え!本当ですか?あっちも?」
彩華の話に愛は嬉しそうに声を上げる。
一方、未来は愛の一部のセリフが気にかかった。
「あっち?」
「ああ、それはまだ話して...」
「是非やってください!未来ちゃんならばっちりですから!」
キョトンとする未来に、愛はグーサインを出す。
そして、何も状況を把握できていないまま未来はとある衣装に着せ替え上げられ、気づけば併設するカメラ館にある撮影場所に移動していた。
カシャン…
カメラの音とともに、フラッシュを浴びたメイド服を着た未来は思わず眼をギュッと瞑る。
光の残像が残る瞳をパチパチと瞬きした後、未来はポツリといつもの言葉を呟く。
「不愉快です・・・」
「はい、わろてーや」
カメラを構える彩華がそう言う中、未来は顔をピクピクと引き攣らせる。そして、遂に耐えきれなくなったのか拒絶反応を示ししゃがみこんだ。
「・・・っ!無理!どうしてこんなことしなきゃいけないんですかぁ!」
叫びながら未来はスマホを取り出し、プログに今の想いを綴りだす。
そんな彼女を呆れながら見るのはもちろん美月と志帆。
「むしろ感謝すべきでしょ?立っているだけでお金がもらえるんだから」
「そうそう
ただポーズ取れば良いだけだもんね」
いつもの棒キャンディーを口に入れ腕組みをする美月と爽やかに笑う志帆の言葉に、未来は不本意ながらも立ち上がる。
「栗山さんなあ、
ずーと狙うててんモデルやってくれやらへんかなーって」
彩華がそう言いながらポーズを指定し、未来を撮るのを再開する。
「わ、私を?どうしてです?」
「最近眼鏡をかけた美少女だと高く買ってくださるお得意さんがいるんです!
それでメガネが似合う人探してて!!」
不思議そうに未来が尋ねた言葉に愛が事情を説明する。
そして、愛は撮影場に新たに設置した黄色いソファーに未来を座らせる。
「因みにお得意さんのは個人情報さけぇ詳しくは言われへんけど・‥
イニシャルはA.K」
彩華は座ってポーズを取る未来にカメラを合わせながら、話せる最低ラインの情報を伝える。
「秋人・・・神原・・・」
「さすが異界士」
「異界士関係ないです!誰にもわかります!!」
不愉快そうに未来は叫ぶ。
「さてほな次は、スカートの裾めくって眼鏡の弦噛んで」
彩華の指示に未来は思わず心の声が漏れる。
「な、なんで・・・」
「我慢なさい、ヌードになれって言うんじゃないんだから」
「でも、ヌードやると結構お金稼げるけどね
ねぇ!彩華さん」
「まあなってくれはるっちゅうやったらモデル代・・・
最低でもこれくらい出すえ?」
彩華は着物の懐から小切手を未来に見えるように覗かせる。
「ゴクリ」
思わず、未来は息を呑んだ。
その瞬間をパシャリと彩華は撮る。
「声に出てるえ」
「ヌードの方はあやちゃんの趣味だから、外にでる心配はないですよ?記念にもなりますしね」
愛が奥から封筒を持ってきて、未来に渡す。それは愛が彩華に撮って貰ったときの写真だった。ゴクリと緊張した面付きで未来は写真を拝見する。一枚は妖夢化したときの愛の变化した猫の姿。そして、もう一枚は人間時の姿。
未来はそれを見て猛烈に落ち込み項垂れる。
「あ!!志帆ちゃんのもありますけど見ます??」
落ち込む未来を気にすることなく。愛は笑みを浮かべ奥に走り始めた。
その行動に慌て始めたのはもちろん志帆だ。
「え…あ…愛ちゃん?!」
「志帆…いつの間にオーケーしたの」
衝撃の事実に美月は、ゴミを見るような目を向ける。その視線に志帆は顔を引き攣らせた。
「美月…そんな顔しないでよ
だいぶ昔だから」
「はい……どうぞ!!」
「愛ちゃん?!?!」
愛くるしい笑顔を浮かべる愛がだんだんと小悪魔に見えてくる志帆。
必死に止めようとするが、その前に未来により開封されてしまう。
「...幼い?!何年前のですか!!」
思わず写真を見た未来は驚き声を上げる。その声に反応したのは美月。多少興味を持ち、未来の背後から覗き込んでいたのだ。
「中学生のころね」
キャンディを口から取り出すと美月がポツリと呟く。
「懐かしい写真やなぁ」
遅れて覗き込んだ彩華が目を細める。
「皆さん.....何時までも見るものじゃありません!!」
恥心で顔を真っ赤にした志帆が未来から写真と封筒を奪い取り回収した。
「こんな思いするならやらなきゃよかった」
「でも、志帆どうして??」
口を尖らせる志帆に美月は不思議そうに尋ねた。
「どうしても贈りたいものがあってさ」
頬をほんわかに染めて志帆はギュと胸の前で手を組んだ。
「兄貴に??」
「違うよ
悠兄さんにだよ」
志帆は柔らかく微笑むのだった。
無理ですよ!妖夢の鑑定なんて!」
学校帰り、美月に連れられて未来がやってきたのは彩華達のお店だった。
「そんな身構えなくて大丈夫だよ、栗山さん」
おどおどする未来を、志帆は落ち着かせようと声をかける。
そして彩華も補足するように付け足す。
「もし来たかて預かっといてくれはったらええし」
「それにこの前虚ろな影騒動で皆お休みしてたから妖夢石持ってくる人も少ないし」
美月も近くにある椅子に座りながら未来に話しかける。
「せやね」
「で?志帆先輩はなんでいるんですか??」
未来は不思議そうに志帆を見る。すると志帆はぎこちない笑みを浮かべた。
「ま…まぁ色々あって」
「兄貴と祭りに行くために、彩華さんから浴衣を借りようとしてるんでしょ?」
「……どうしてそう思うの?美月??」
「今朝、兄貴が嬉しそうにしてたから」
美月の明察に志帆は関心しながらも、理由が理由だけあって博臣の様子が容易に想像つき顔を引き攣らせた。
「彩ちゃーん!帯どこ?」
店につながる部屋の奥から彩華の名を呼び現れたのは愛。
そんな彼女に彩華は帯の場所を示す。
「箪笥の二段目にあらへんかった?」
「あ、そっかこの前移したんだっけ・・・あ、こんにちわ」
思い出したと両手を叩いた愛は、未来たちの存在に気づき挨拶した。
「栗山さんうっとこでバイトしてくれはるんやて」
「え!本当ですか?あっちも?」
彩華の話に愛は嬉しそうに声を上げる。
一方、未来は愛の一部のセリフが気にかかった。
「あっち?」
「ああ、それはまだ話して...」
「是非やってください!未来ちゃんならばっちりですから!」
キョトンとする未来に、愛はグーサインを出す。
そして、何も状況を把握できていないまま未来はとある衣装に着せ替え上げられ、気づけば併設するカメラ館にある撮影場所に移動していた。
カシャン…
カメラの音とともに、フラッシュを浴びたメイド服を着た未来は思わず眼をギュッと瞑る。
光の残像が残る瞳をパチパチと瞬きした後、未来はポツリといつもの言葉を呟く。
「不愉快です・・・」
「はい、わろてーや」
カメラを構える彩華がそう言う中、未来は顔をピクピクと引き攣らせる。そして、遂に耐えきれなくなったのか拒絶反応を示ししゃがみこんだ。
「・・・っ!無理!どうしてこんなことしなきゃいけないんですかぁ!」
叫びながら未来はスマホを取り出し、プログに今の想いを綴りだす。
そんな彼女を呆れながら見るのはもちろん美月と志帆。
「むしろ感謝すべきでしょ?立っているだけでお金がもらえるんだから」
「そうそう
ただポーズ取れば良いだけだもんね」
いつもの棒キャンディーを口に入れ腕組みをする美月と爽やかに笑う志帆の言葉に、未来は不本意ながらも立ち上がる。
「栗山さんなあ、
ずーと狙うててんモデルやってくれやらへんかなーって」
彩華がそう言いながらポーズを指定し、未来を撮るのを再開する。
「わ、私を?どうしてです?」
「最近眼鏡をかけた美少女だと高く買ってくださるお得意さんがいるんです!
それでメガネが似合う人探してて!!」
不思議そうに未来が尋ねた言葉に愛が事情を説明する。
そして、愛は撮影場に新たに設置した黄色いソファーに未来を座らせる。
「因みにお得意さんのは個人情報さけぇ詳しくは言われへんけど・‥
イニシャルはA.K」
彩華は座ってポーズを取る未来にカメラを合わせながら、話せる最低ラインの情報を伝える。
「秋人・・・神原・・・」
「さすが異界士」
「異界士関係ないです!誰にもわかります!!」
不愉快そうに未来は叫ぶ。
「さてほな次は、スカートの裾めくって眼鏡の弦噛んで」
彩華の指示に未来は思わず心の声が漏れる。
「な、なんで・・・」
「我慢なさい、ヌードになれって言うんじゃないんだから」
「でも、ヌードやると結構お金稼げるけどね
ねぇ!彩華さん」
「まあなってくれはるっちゅうやったらモデル代・・・
最低でもこれくらい出すえ?」
彩華は着物の懐から小切手を未来に見えるように覗かせる。
「ゴクリ」
思わず、未来は息を呑んだ。
その瞬間をパシャリと彩華は撮る。
「声に出てるえ」
「ヌードの方はあやちゃんの趣味だから、外にでる心配はないですよ?記念にもなりますしね」
愛が奥から封筒を持ってきて、未来に渡す。それは愛が彩華に撮って貰ったときの写真だった。ゴクリと緊張した面付きで未来は写真を拝見する。一枚は妖夢化したときの愛の变化した猫の姿。そして、もう一枚は人間時の姿。
未来はそれを見て猛烈に落ち込み項垂れる。
「あ!!志帆ちゃんのもありますけど見ます??」
落ち込む未来を気にすることなく。愛は笑みを浮かべ奥に走り始めた。
その行動に慌て始めたのはもちろん志帆だ。
「え…あ…愛ちゃん?!」
「志帆…いつの間にオーケーしたの」
衝撃の事実に美月は、ゴミを見るような目を向ける。その視線に志帆は顔を引き攣らせた。
「美月…そんな顔しないでよ
だいぶ昔だから」
「はい……どうぞ!!」
「愛ちゃん?!?!」
愛くるしい笑顔を浮かべる愛がだんだんと小悪魔に見えてくる志帆。
必死に止めようとするが、その前に未来により開封されてしまう。
「...幼い?!何年前のですか!!」
思わず写真を見た未来は驚き声を上げる。その声に反応したのは美月。多少興味を持ち、未来の背後から覗き込んでいたのだ。
「中学生のころね」
キャンディを口から取り出すと美月がポツリと呟く。
「懐かしい写真やなぁ」
遅れて覗き込んだ彩華が目を細める。
「皆さん.....何時までも見るものじゃありません!!」
恥心で顔を真っ赤にした志帆が未来から写真と封筒を奪い取り回収した。
「こんな思いするならやらなきゃよかった」
「でも、志帆どうして??」
口を尖らせる志帆に美月は不思議そうに尋ねた。
「どうしても贈りたいものがあってさ」
頬をほんわかに染めて志帆はギュと胸の前で手を組んだ。
「兄貴に??」
「違うよ
悠兄さんにだよ」
志帆は柔らかく微笑むのだった。