誠凛対陽泉(WC準々決勝)
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バシッ!!
普段ボールを弾き、パスの中継点になっているはずの影の存在の黒子はボールを両手の中に収めていた。
黒子のシュートは入らない
当然紫原も知っていること。だが、黒子が予想外のことを繰り出すことも知っている。そして、彼が見られないフォームでボールを構えた時、紫原の脳裏で警鈴が鳴り渡った。
本能的に危険だと感じ紫原は一気に黒子の前に躍り出た。
長身な紫原の前では、どんなシュートも弾き落とされる。だが、黒子のシュートは鉄壁なはずの紫原にも止めることは出来ない。
その事を知っている3人は観客席で楽しそうに口角を上げた。
「残念だけど...」
「...お前でも止められねーよ、紫原」
「そのシュートはドライブ同様に…」
いくら紫原でも止められない。
だってそのボールは…
「消えるぜ/消えるんだから」
跳び上がる紫原に掠る事無く、黒子のシュートはゴールを揺らす。通称... 幻影のシュート(ファントムシュート)
黒子の新技発動で遂に陽泉の鉄壁を崩し誠凛は初得点を入れるのだった。
「えっ?なにあれ凄い!!
美桜達との特訓の成果?」
はじめて黒子のシュートを見た桃井は目を輝かせた。黒子のシュート特訓に1度顔を見せた桃井は彼らの入れ知恵なのではないかと予想する。が、その桃井の問いに対して美桜は小さく首を横に振る。
「確かにシュートのやり方を変えてみたら?とは言った。でも...」
「そこから必殺技まで持ち込んだのはテツ自身だ...が、まぁ...」
もったいぶるように口を噤んだ青峰は、隣に立つ高尾の肩に腕を回した。
「この発想転換を思いついたのは、かずだけどな」
「え、そうなの?高尾くん凄い!」
「いやぁ...それほどでも」
青峰の言葉に、桃井は目を輝かせて前のめりに。たまらず照れくさそうに高尾は笑みを溢した。
このシュートをきっかけに誠凛は少しずつ勢いを取り戻す。
だが、ゴール下の攻防戦がどうしてもものにできていなかった。
「火神、腰だ腰!もっと腰を下ろせ」
どうすればいいんだ?と考え込む火神の頭をバシバシと木吉は叩く。思わず火神はムカッときてその手を振り払う。
「いってーな…ですよ。やってるよすよ。他になんかアドバイスないんすか」
「他?アイツ大きいから気をつけろよ」
「知ってるけど!!」
もっとまともなアドバイスないのか!と思わず突っ込んでしまう火神。それを見て木吉は含み笑いを浮かべ一言セリフを残し立ち去るのだった。
「夏に死ぬほど走って足腰鍛えただろ?その2つさえ忘れなければお前は負けねーよ」
その意味を火神はずっと考える。一つは腰を下ろすこと…二つ目は相手が大きい事。二つ目はあってないもんじゃねーかと思うのだが、ふと火神は閃く。火神は相手がデカすぎて無意識に重心を下げられていなかったのだ。気づいた火神はようやく岡村との対決を制し、ボールを止めた。火神の弾いたボールに木吉が食らいつく。そこから日向にボールは渡り誠凛のカウンターに。紫原がいる中、日向からボールを黒子が受け取ると幻影シュートを放った。
29対17
誠凛は追い上げを見せ、第2クォータが終了したのだった。
「後半は一旦テツヤを下げるだろうな」
ボソッとつぶやいた美桜の言葉に高尾は思わず反応する。
「...下げないでオーバーフローという選択肢は?」
高尾が言うオーバーフローという選択肢も確かにあるかもしれない。だが、今回はあまり効果がないのだと桃井がオーバーフローの効果を説明する。
「オーバーフローの効果は2つ。
1 つ目は味方にバニシングドライブの効果を与える攻撃力アップ。
2 つ目は相手のシュート精度を下げる守備力アップ。
でも、その精度を下げるのはアウトサイドから放つシュートには効果があるんだけど、インサイドからのにはそこまで効果がないの」
つまり、オーバーフローの2つ目の利点である守備力強化の点に関しては、アウトサイドシューターやスラッシャーに対して効果が期待できるのだ。
「つまり、インサイド主体の陽泉には効果がねぇーんだよ」
今まで誠凛の攻撃は黒子に頼り切りだったが、誠凛が黒子を下げることでフォーメーションを変えてくる。
紫原対木吉、氷室対火神
次の第3クォーターはセンターとエース同士の対決になるだろう。
「そういえば、氷室さんって火神の兄貴分らしいぜ」
「えっ?!」
「でも喧嘩別れしてて、この前のストバスの試合の時、対決する予定だったんだけど寸止め喰らったんだよなぁ...」
「何その話!ちょっと詳しく!!」
「詳しくって言われても、俺もテッちゃんから聞いたことくらいしか知らないんだけど...」
ボソッと漏らした高尾の言葉に、考え込んでいた美桜は勢い良く顔を上げる。思わず前のめりになる美桜の勢いに押されるがまま高尾は知っていることを話した。
「あと、木吉さんにとって紫原は中学時代の因縁の相手なんだと」
「えっ?!」
次々と高尾の口から、自分の知らないことが明かされていく。
美桜が急にいなくなった後の夏のストバス大会。
高尾は、決勝を前に控え妙に重たい空気が漂っているのを不思議に感じ黒子から事のいきさつを聞いていたのだ。
「あいつ、平気か?」
「やっぱり、大輝もそう思うよね…」
もちろん二人が危惧しているのは火神だ。そして案の定、次のクォーターで彼らの不安は的中するのだった。
普段ボールを弾き、パスの中継点になっているはずの影の存在の黒子はボールを両手の中に収めていた。
黒子のシュートは入らない
当然紫原も知っていること。だが、黒子が予想外のことを繰り出すことも知っている。そして、彼が見られないフォームでボールを構えた時、紫原の脳裏で警鈴が鳴り渡った。
本能的に危険だと感じ紫原は一気に黒子の前に躍り出た。
長身な紫原の前では、どんなシュートも弾き落とされる。だが、黒子のシュートは鉄壁なはずの紫原にも止めることは出来ない。
その事を知っている3人は観客席で楽しそうに口角を上げた。
「残念だけど...」
「...お前でも止められねーよ、紫原」
「そのシュートはドライブ同様に…」
いくら紫原でも止められない。
だってそのボールは…
「消えるぜ/消えるんだから」
跳び上がる紫原に掠る事無く、黒子のシュートはゴールを揺らす。通称... 幻影のシュート(ファントムシュート)
黒子の新技発動で遂に陽泉の鉄壁を崩し誠凛は初得点を入れるのだった。
「えっ?なにあれ凄い!!
美桜達との特訓の成果?」
はじめて黒子のシュートを見た桃井は目を輝かせた。黒子のシュート特訓に1度顔を見せた桃井は彼らの入れ知恵なのではないかと予想する。が、その桃井の問いに対して美桜は小さく首を横に振る。
「確かにシュートのやり方を変えてみたら?とは言った。でも...」
「そこから必殺技まで持ち込んだのはテツ自身だ...が、まぁ...」
もったいぶるように口を噤んだ青峰は、隣に立つ高尾の肩に腕を回した。
「この発想転換を思いついたのは、かずだけどな」
「え、そうなの?高尾くん凄い!」
「いやぁ...それほどでも」
青峰の言葉に、桃井は目を輝かせて前のめりに。たまらず照れくさそうに高尾は笑みを溢した。
このシュートをきっかけに誠凛は少しずつ勢いを取り戻す。
だが、ゴール下の攻防戦がどうしてもものにできていなかった。
「火神、腰だ腰!もっと腰を下ろせ」
どうすればいいんだ?と考え込む火神の頭をバシバシと木吉は叩く。思わず火神はムカッときてその手を振り払う。
「いってーな…ですよ。やってるよすよ。他になんかアドバイスないんすか」
「他?アイツ大きいから気をつけろよ」
「知ってるけど!!」
もっとまともなアドバイスないのか!と思わず突っ込んでしまう火神。それを見て木吉は含み笑いを浮かべ一言セリフを残し立ち去るのだった。
「夏に死ぬほど走って足腰鍛えただろ?その2つさえ忘れなければお前は負けねーよ」
その意味を火神はずっと考える。一つは腰を下ろすこと…二つ目は相手が大きい事。二つ目はあってないもんじゃねーかと思うのだが、ふと火神は閃く。火神は相手がデカすぎて無意識に重心を下げられていなかったのだ。気づいた火神はようやく岡村との対決を制し、ボールを止めた。火神の弾いたボールに木吉が食らいつく。そこから日向にボールは渡り誠凛のカウンターに。紫原がいる中、日向からボールを黒子が受け取ると幻影シュートを放った。
29対17
誠凛は追い上げを見せ、第2クォータが終了したのだった。
「後半は一旦テツヤを下げるだろうな」
ボソッとつぶやいた美桜の言葉に高尾は思わず反応する。
「...下げないでオーバーフローという選択肢は?」
高尾が言うオーバーフローという選択肢も確かにあるかもしれない。だが、今回はあまり効果がないのだと桃井がオーバーフローの効果を説明する。
「オーバーフローの効果は2つ。
1 つ目は味方にバニシングドライブの効果を与える攻撃力アップ。
2 つ目は相手のシュート精度を下げる守備力アップ。
でも、その精度を下げるのはアウトサイドから放つシュートには効果があるんだけど、インサイドからのにはそこまで効果がないの」
つまり、オーバーフローの2つ目の利点である守備力強化の点に関しては、アウトサイドシューターやスラッシャーに対して効果が期待できるのだ。
「つまり、インサイド主体の陽泉には効果がねぇーんだよ」
今まで誠凛の攻撃は黒子に頼り切りだったが、誠凛が黒子を下げることでフォーメーションを変えてくる。
紫原対木吉、氷室対火神
次の第3クォーターはセンターとエース同士の対決になるだろう。
「そういえば、氷室さんって火神の兄貴分らしいぜ」
「えっ?!」
「でも喧嘩別れしてて、この前のストバスの試合の時、対決する予定だったんだけど寸止め喰らったんだよなぁ...」
「何その話!ちょっと詳しく!!」
「詳しくって言われても、俺もテッちゃんから聞いたことくらいしか知らないんだけど...」
ボソッと漏らした高尾の言葉に、考え込んでいた美桜は勢い良く顔を上げる。思わず前のめりになる美桜の勢いに押されるがまま高尾は知っていることを話した。
「あと、木吉さんにとって紫原は中学時代の因縁の相手なんだと」
「えっ?!」
次々と高尾の口から、自分の知らないことが明かされていく。
美桜が急にいなくなった後の夏のストバス大会。
高尾は、決勝を前に控え妙に重たい空気が漂っているのを不思議に感じ黒子から事のいきさつを聞いていたのだ。
「あいつ、平気か?」
「やっぱり、大輝もそう思うよね…」
もちろん二人が危惧しているのは火神だ。そして案の定、次のクォーターで彼らの不安は的中するのだった。