夏休みの一幕
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場所を移動しついた先は近くのストバスコート。空気がモヤモヤしているが、風が吹いているため真っ昼間よりは動きやすい体感温度になっていた。
「はいはーい!
俺は黒子っちとみおっちと一緒のチームになりたいっす!」
「イヤイヤ涼太。少しはバランス考えて」
「まぁ黄瀬君の提案は却下ということでどうやって分けましょうか?」
え~~そんな...しょげる黄瀬。ギャハハ!ドンマイ!黄瀬君と高尾は彼の肩を叩くのだった。
「んー...とりあえず相棒組は分けようか...で、火神君と涼太を分けて....やっぱめんどいから後はアミダね」
アミダくじの結果....
黄瀬・黒子・高尾チーム
火神・緑間・美桜チーム
となった。
「うーん...微妙にバランス可笑しい気がするけど、とりあえずやりますか」
「美桜っ!!なんでこいつと同じチームなのだよ」
額に青筋を立てる緑間が指差す相手はもちろん火神。指さされた火神はもちろん言い返す。
「あ⁉なんか文句あんのか?」
「喧嘩するほど仲いいって言うじゃん?」
「仲良くないのだよ!」
「仲良くねぇーよ!!」
「ほら?言うタイミングも息ピッタリ!」
面白そうに美桜は二人を見つめる。
なかなかの濃いメンツが揃ったチーム。どうやってゲームリメイクしようかと美桜は胸の高鳴りを感じつつ考え始めるのだった。
一方で、もう一つのチームはというと、そんな3人を不安げに見ていた。
「ギャハハ!!あっちのチーム大丈夫かよ?」
「間違いなく、チームプレイできなそうっすよね」
「そこは美桜さんの力量次第ですね。まぁ大丈夫でしょ」
「それよりも黒子っちとチーム一緒で嬉しいっす!!」
考えることはやめ黒子に抱きつく黄瀬。黒子は嫌そうな顔を浮かべる。
「なに、お前ら何時もこんな感じなの?ウケルわ」
この状況にもう慣れてしまったのか、高尾は通常運転で腹を抱えて笑うのだった。
*****
ジャンケン...ポン
「フン!当然の結果なのだよ」
「緑間っち、強すぎっすよ!」
先攻後攻を決めるために両チームジャンケンすることに。結果黄瀬がグーを出し緑間がパーを出した。出した手をそのまま握りしめ不服そうな顔を黄瀬はするのだった。
「俺がジャンケンで負けるはずがない。なぜなら、人事を尽くしているからだ」
眼鏡をクッと押し上げ当たり前だと言わんばかりの顔をする緑間。
「あ...やっぱり黄瀬君でも駄目なのか...」
「緑間君が負けるとこは見たことありません」
高尾と黒子は困惑した目つきで緑間を見て、愛想笑い。いつもチャリアカーをどちらが漕ぐかジャンケンをしてするのだが一度も勝ったことがない高尾。対して黒子は、中学時代に緑間が負けたるシーンを唯一人の人物を覗いて見たことがない。
「おい、なんて向こうのチーム、あんなにげんなりしてるんだ?」
状況をよく理解してない火神は隣でニコニコと笑顔を浮かべる美桜を突っつく。え?と驚きの顔を浮かべる美桜だったが、あーと納得した表情をする。
「真太郎はね...ある人以外に対してはジャンケン負けなしなんだよ」
「はぁ!?マジかよ!」
ほぼ運試しに近いジャンケンで負けたことがないだと!?
彼女からのまさかの発言に驚愕な顔をして火神は緑間を凝視する。その視線に気づいたのか煩わしいと緑間は盛大に眉間に皺を寄せて彼をひと睨みする。それに気づいた火神は慌てたように視線を逸らす。その些細な二人のやり取りを横目に美桜は持っていたボールを緑間に投げるのだった。
バシッと心地よい音が掌から伝わる。手に馴染むそのボールを緑間は持ち替え直す。それを見た一同は、一斉に真剣な面持ちになり構える。その一変した空気を肌身で感じながら美桜は、ボールを貰おうと手をあげようとする。が、ここでもまた一悶着起こってしまう。
パシュ!
最初にボールを持っていたのは緑間はどちらにパスを出すのかと思いきや、上へ放り投げたのだった。そのボールは吸い込まれるようにゴールへ。
え...
周囲の皆全員目を点にし、時間が止まったかのように誰もが動かなくなる。暫く静寂な時間が続くが、それを破るように何食わぬ顔でいる緑間に皆の視線がいった。
「緑間っち!1プレーで決めたらゲームになんないじゃないっすか!」
「流石真ちゃん!!ぶっ飛んでるわ」
「はぁ!?何してんだよ、緑間!!」
沸くのは非難の嵐。マッチプレーをしてた黄瀬は不機嫌そうに言葉を漏らす。そして、高尾はというと緑間のまさかのプレーに呵々大笑。一方でパスを期待してた火神はというと緑間の胸ぐらを掴んでいた。
「先手を取っただけなのに何故怒られなければならないのだよ」
「ゲームになんねぇーからに決まってるからだろうが!!パス出せよ!」
「お前にパスなど出したくないのだよ!」
「なんだと!?」
案の定、緑間と火神の言い争いが始まってしまう。
何故毎度毎度こんな展開に発展してしまうのか...
この収集不能な展開に盛大な溜息をつきたいのをグッと堪え美桜は二人に近づいた。そしてそっと彼らの肩を叩いた。なんだ?と一斉に振り返る彼らの目に映ったのは、ニコニコ笑う美桜。それを見て彼らは顔を強張らせた。この表情に身に覚えがある緑間、対して火神の脳裏にチラついたのは監督の怒っている時の顔。一見満面の笑みを浮かべているように見えるのだが、目が笑っていないのだ。
「二人共...いつまで小競り合いしてるのかしら?」
あまりにも感情が無く低い声が響く。それを聞き、うっ...と身体が固まる両者に、美桜はグッと顔を近づける。
「とりあえず...真太郎が悪い」
「...っ...す...すまなかったのだよ」
「火神君もすぐに噛みつかない」
「…わ、悪い」
「よろしい!では、これから作戦言います。ちゃんとやってよね」
両手を腰にあて顔をグッと近づける美桜。二人共、狼狽しながらもただただ彼女の言葉に対し頷くしかなかった。先程のことが嘘のようにコクコクと小動物のように頷く彼ら。それを見た周りの人物の反応は三者三様であった。
「やっぱり、美桜さんは凄いですね。あの二人を手懐けてしまいましたよ」
「あれって手懐けてるんじゃなくて...」
「みおっちに怯えてるだけっすね」
黒子は笑みを浮かべるのだが、高尾と黄瀬は彼の言葉を否定しつつ顔を青ざめた。
「え?そうなんですか?」
「どこからどう見たって美桜の機嫌を伺ってるだろ?あの二人」
「黒子っち、そこらへんホント疎いっすよね」
ポカンとした顔をする黒子に対し、何故わからないのか?と高尾と黄瀬は顔を見合わせて愕然とするのだった。
「はいはーい!
俺は黒子っちとみおっちと一緒のチームになりたいっす!」
「イヤイヤ涼太。少しはバランス考えて」
「まぁ黄瀬君の提案は却下ということでどうやって分けましょうか?」
え~~そんな...しょげる黄瀬。ギャハハ!ドンマイ!黄瀬君と高尾は彼の肩を叩くのだった。
「んー...とりあえず相棒組は分けようか...で、火神君と涼太を分けて....やっぱめんどいから後はアミダね」
アミダくじの結果....
黄瀬・黒子・高尾チーム
火神・緑間・美桜チーム
となった。
「うーん...微妙にバランス可笑しい気がするけど、とりあえずやりますか」
「美桜っ!!なんでこいつと同じチームなのだよ」
額に青筋を立てる緑間が指差す相手はもちろん火神。指さされた火神はもちろん言い返す。
「あ⁉なんか文句あんのか?」
「喧嘩するほど仲いいって言うじゃん?」
「仲良くないのだよ!」
「仲良くねぇーよ!!」
「ほら?言うタイミングも息ピッタリ!」
面白そうに美桜は二人を見つめる。
なかなかの濃いメンツが揃ったチーム。どうやってゲームリメイクしようかと美桜は胸の高鳴りを感じつつ考え始めるのだった。
一方で、もう一つのチームはというと、そんな3人を不安げに見ていた。
「ギャハハ!!あっちのチーム大丈夫かよ?」
「間違いなく、チームプレイできなそうっすよね」
「そこは美桜さんの力量次第ですね。まぁ大丈夫でしょ」
「それよりも黒子っちとチーム一緒で嬉しいっす!!」
考えることはやめ黒子に抱きつく黄瀬。黒子は嫌そうな顔を浮かべる。
「なに、お前ら何時もこんな感じなの?ウケルわ」
この状況にもう慣れてしまったのか、高尾は通常運転で腹を抱えて笑うのだった。
*****
ジャンケン...ポン
「フン!当然の結果なのだよ」
「緑間っち、強すぎっすよ!」
先攻後攻を決めるために両チームジャンケンすることに。結果黄瀬がグーを出し緑間がパーを出した。出した手をそのまま握りしめ不服そうな顔を黄瀬はするのだった。
「俺がジャンケンで負けるはずがない。なぜなら、人事を尽くしているからだ」
眼鏡をクッと押し上げ当たり前だと言わんばかりの顔をする緑間。
「あ...やっぱり黄瀬君でも駄目なのか...」
「緑間君が負けるとこは見たことありません」
高尾と黒子は困惑した目つきで緑間を見て、愛想笑い。いつもチャリアカーをどちらが漕ぐかジャンケンをしてするのだが一度も勝ったことがない高尾。対して黒子は、中学時代に緑間が負けたるシーンを唯一人の人物を覗いて見たことがない。
「おい、なんて向こうのチーム、あんなにげんなりしてるんだ?」
状況をよく理解してない火神は隣でニコニコと笑顔を浮かべる美桜を突っつく。え?と驚きの顔を浮かべる美桜だったが、あーと納得した表情をする。
「真太郎はね...ある人以外に対してはジャンケン負けなしなんだよ」
「はぁ!?マジかよ!」
ほぼ運試しに近いジャンケンで負けたことがないだと!?
彼女からのまさかの発言に驚愕な顔をして火神は緑間を凝視する。その視線に気づいたのか煩わしいと緑間は盛大に眉間に皺を寄せて彼をひと睨みする。それに気づいた火神は慌てたように視線を逸らす。その些細な二人のやり取りを横目に美桜は持っていたボールを緑間に投げるのだった。
バシッと心地よい音が掌から伝わる。手に馴染むそのボールを緑間は持ち替え直す。それを見た一同は、一斉に真剣な面持ちになり構える。その一変した空気を肌身で感じながら美桜は、ボールを貰おうと手をあげようとする。が、ここでもまた一悶着起こってしまう。
パシュ!
最初にボールを持っていたのは緑間はどちらにパスを出すのかと思いきや、上へ放り投げたのだった。そのボールは吸い込まれるようにゴールへ。
え...
周囲の皆全員目を点にし、時間が止まったかのように誰もが動かなくなる。暫く静寂な時間が続くが、それを破るように何食わぬ顔でいる緑間に皆の視線がいった。
「緑間っち!1プレーで決めたらゲームになんないじゃないっすか!」
「流石真ちゃん!!ぶっ飛んでるわ」
「はぁ!?何してんだよ、緑間!!」
沸くのは非難の嵐。マッチプレーをしてた黄瀬は不機嫌そうに言葉を漏らす。そして、高尾はというと緑間のまさかのプレーに呵々大笑。一方でパスを期待してた火神はというと緑間の胸ぐらを掴んでいた。
「先手を取っただけなのに何故怒られなければならないのだよ」
「ゲームになんねぇーからに決まってるからだろうが!!パス出せよ!」
「お前にパスなど出したくないのだよ!」
「なんだと!?」
案の定、緑間と火神の言い争いが始まってしまう。
何故毎度毎度こんな展開に発展してしまうのか...
この収集不能な展開に盛大な溜息をつきたいのをグッと堪え美桜は二人に近づいた。そしてそっと彼らの肩を叩いた。なんだ?と一斉に振り返る彼らの目に映ったのは、ニコニコ笑う美桜。それを見て彼らは顔を強張らせた。この表情に身に覚えがある緑間、対して火神の脳裏にチラついたのは監督の怒っている時の顔。一見満面の笑みを浮かべているように見えるのだが、目が笑っていないのだ。
「二人共...いつまで小競り合いしてるのかしら?」
あまりにも感情が無く低い声が響く。それを聞き、うっ...と身体が固まる両者に、美桜はグッと顔を近づける。
「とりあえず...真太郎が悪い」
「...っ...す...すまなかったのだよ」
「火神君もすぐに噛みつかない」
「…わ、悪い」
「よろしい!では、これから作戦言います。ちゃんとやってよね」
両手を腰にあて顔をグッと近づける美桜。二人共、狼狽しながらもただただ彼女の言葉に対し頷くしかなかった。先程のことが嘘のようにコクコクと小動物のように頷く彼ら。それを見た周りの人物の反応は三者三様であった。
「やっぱり、美桜さんは凄いですね。あの二人を手懐けてしまいましたよ」
「あれって手懐けてるんじゃなくて...」
「みおっちに怯えてるだけっすね」
黒子は笑みを浮かべるのだが、高尾と黄瀬は彼の言葉を否定しつつ顔を青ざめた。
「え?そうなんですか?」
「どこからどう見たって美桜の機嫌を伺ってるだろ?あの二人」
「黒子っち、そこらへんホント疎いっすよね」
ポカンとした顔をする黒子に対し、何故わからないのか?と高尾と黄瀬は顔を見合わせて愕然とするのだった。