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海常対誠凛(WC準決勝)

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一方コート上では…

淡々と海常と誠凛のウォーミングアップが行われていた。

両チームが放つのは殺伐とした空気。その空気に圧倒され、会場はとても静かだった。

そんな中...

「ラスト!!」

海常の笠松が大きな声が響き渡る。そして笠松は持っているボールを黄瀬に投げた。

「なんか…軽く挨拶しとけ」

笠松が顎をしゃくる。その先にいるのはもちろん黒子や火神がいる誠凛サイド。そちらを見た黄瀬は小さく口角を上げると大きく頷いた。

「へい!!!」

黄瀬の声は静寂な会場に大きく響く。その声に誠凛サイドは海常の方に視線を向ける。

そして大きな注目を集める中、黄瀬が行ったのはレイアップ。大きく飛び上がった黄瀬は思い切りボールを叩きつけた。

「軽く…ったろ」

悪態をつくも笠松は小さく口角を上げた。

「宣誓布告って奴っす」

床に降り立った黄瀬は口角をあげ、火神を指さし、好戦的な目を向けた。

「宣誓布告って…」

「今のジャンプ力…まさか!?」

「あぁ…火神と同じくらい飛んでた」

黄瀬の言葉に土田・小金井・伊月が冷静に分析する中…

「なにボサっとしてんだドアホ!!!
お返し…
本家を見せつけろ!!」

顔を引きつらせた日向が持っていたボールを火神に放り投げる。それを火神は左手で受け取る。

「うっす!!」

小さく頷いた火神は、前方にいる黒子にパスをする。黒子はタイミングを見計らいゴールネット上空にボールを送りだす。そのボールを火神はゴールへ叩きつけた。

「やり返した!!」

「しかもレイアップアリュープ!!」

「どっちもホントに高校生かよ!!」

両チームのエースに対して観客席が沸く。



ウォーミングアップを終えた両チームは開始の笛を待った。

わくわくして開始が待ちきれない。
それはこのコート上にいる全員が持つ気持ちだった。



そして笛が鳴る。
両チーム中央に整列しようと中央へ。

観客席は静まり返った。いよいよ試合が始まる。

キセキの新星…誠凛高校

伝統のブルーを背負う…海常高校

 
「火神っち…」

黄瀬はゆっくりとした足取りで火神と黒子のいるところへ。

「あの日生まれて初めて味わった試合に負けた悔しさ…
今日まで一日も忘れたことがないっすよ」

想いだされるのは火神と対決した練習試合。
初めて味わった苦い味。でもそれと同時に得るものもあった。

「けど…お蔭で一つ気づいたんす。

俺…やっぱりバスケが好きっすわ。

それこそ俺の全てをかけられるくらいに。

だからもう絶対負けない!!」

そう言い放った黄瀬に火神はきょとんとする。

「黄瀬…気づくの遅くね」

「えぇ!?!?」

火神の言葉に黄瀬はショックを受け目を点に。だが、火神にとってそんなのどうでも良かった。

「それより…なんか丸くなっちまってんじゃねーの?
細けーことはもういいだろ。こっちはウズウズしてしょうがねーんだ。とっととやろうぜ!!」

そう言い放った火神は口角を上げ好戦的な目で黄瀬を睨みつけた。
そんな彼を一瞥すると黄瀬は黒子の方に視線を移した。

「黒子っちも同意見って感じですか??」

黒子は黄瀬の問いに頷く。そして彼をまっすぐ見つめた。

「僕が思っていることは…

僕は…



黄瀬君のことが嫌いでした。」

一瞬言ってることが理解出来なかった黄瀬。だが、やっと言葉の意味を頭で処理し終えた黄瀬は驚きの声を上げた。

「え…えぇ~!?!?そこまではっきり言われると流石に…」

黒子の爆弾発言に黄瀬は顔を青ざめショックを受ける。だがそんな彼に黒子はそれはいい意味ですと思っていたことを彼に告げるのだった。



黒子は黄瀬のことを特別に感じていた。それは黄瀬がバスケ部に入ってすぐに教育係にに任命されたからだ。
でも、黄瀬はすぐにスタメンに選ばれた。才能が違うのはわかっている。それでも黄瀬に追い抜かれてしまったのが悔しかったし負けたくないと思ったのだ。

「あの時からずっと

一方的にですが…黄瀬君のことをライバルだと思ってました」


黒子の言葉に黄瀬は目を見張った。

「参ったな…

いい意味どころか

最高に燃えるんすけど!!そういうの!!」

黒子にそこまで思われていたのが黄瀬は純粋に嬉しかった。

そして気持ちよい高揚を感じる中…

両チームの因縁の対決が始まるのだった。
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