秀徳対洛山(WC準決勝)
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第4クォーターが始まり、ボールを持つ赤司を止めようと緑間と高尾が立ちふさがる。
「無駄だ。何人がかりでも僕を止められない」
二人のポジションは高尾が前、その後ろに緑間。何を仕掛けてくるのか疑問に思いながらもエンペラーアイを使い高尾を抜く。しかし、赤司は次の瞬間足を止めしまう羽目に陥る。なぜなら目の前には緑間が立ちふさがっていたからだ。
「なぜ…お前が僕の行く手にいる!?」
「ふん!!俺は高尾の動きの逆手を取っただけののだよ」
口角を上げ笑みを浮かべた緑間の手によりボールが弾かれる。それを拾った高尾が、速攻だ!!と駆け出す。
「いっけ!!!」
ベンチで立ち上がった美桜が大きい声を出す。そんな彼女を一瞥して視線をコートに戻した監督が口を開く。
「これが…荒療治の成果か??」
「ハイ!!これが二人が見つけた突破口です」
ゾーンに入った美桜になんとかついていけたのはずっと彼女と練習していた高尾だった。しかしそこに彼女の先を見る力が加わるとどうしても彼女を止めることが出来なかった。それをじっくり観察していた緑間がふと思いついた。高尾の動く方と逆に動けば止められるのではないのかと。その考えを聞いた時の美桜と高尾はもちろん目を丸くした。だが、緑間は出来ると言い切ったのだ。
「高尾がどっちに行くかどうか…俺が見破れないとでも思ったかバカめ」
そして見事に彼はそれを成功させたのだ。
「すげぇ!!真ちゃん!!」
「ふん…お前の動きは単純だからな」
緑間の言葉を耳にした高尾が酷い!!!と彼に突っかかりかかる。それをどこ吹く風と緑間は受け流す。
そんな二人を見て美桜は微笑まし気に目を細めた。
出会ってからここまでの期間は確かに短い。でも誰よりも二人は濃い時間を過ごしてきた。相手の動きを予測できるくらいまで。いつから緑間が高尾のことを認めたのか美桜もわからない。それでも一匹狼の彼は信頼を示し高尾ととても強い絆を築いていたのだ。
美桜の目の前のコートでは、速攻をしかけた高尾の前に先ほどまで茫然と突っ立っていた赤司がいつの間にか戻ってきていた。すごい形相で睨みつける赤司を一瞥した高尾はボールを斜め上に向かってパスをした。そこには既にシュート体制に入っている緑間。飛んだ緑間の手に一寸の狂いもなくピタリと収まったボールは綺麗な弧を描く。
「和も真太郎もとってもカッコいいよ」
今コートで一番注目を浴びている緑間と高尾が美桜にはとても輝きを放っているように見え、彼女は思わず目を細めた。
そしてそのボールは目を見開く赤司の目の前でゴールネットを揺らすのだった。
ピーー!!
点が入ったことを知らせる笛が鳴る。
観客席は最初目の前で起こった出来事を呆気にとられて見ていた。しかし数秒後、会場全体を揺らすような沸き上がる歓声が響き渡る。
よっしゃ!!
緑間と高尾がハイタッチをかわす。そんな二人の頭を勢いよくガシガシとかきまわしよくやったと誉めたてる3年生。秀徳側の観客席・ベンチは大いに喜びを露わにしていた。
秀徳が反撃ののろしをあげる一方…
洛山は…
「征ちゃんが…負けた!?!?」
茫然とコートに突っ立っている赤司。そして未だに彼が負けたなんて信じられないと実渕が心の声を漏らす。赤司の敗北が洛山全体に動揺を広がらせていた。
そして、美桜の思惑通り赤司は脆く崩れ落ちる。
「でも…まさかここまで!?」
赤司は心が凄く乱れ、雑念も見れた。そしていつの間にか赤司のゾーンは切れていた。加えて、先ほどの赤司と比べてまるで別人のように動きは遅くなりプレーもムラが生じ始める。それはチーム全体にも不協和音として広がった。
たまらず洛山はタイムアウトを取る。
赤司がここまで脆い選手だったとはと驚きを隠せない監督は、チームのために赤司をベンチに下げようとする。それを止めたのは、黛だった。
「無様だな…
慰めたり励ましたりするとでも思ったか?しねぇーよそんなこと。
あんだけ偉そうなこと言っといてお前こんなもんか?
俺にはそうは思えないんだがな。
屋上で初めて会った時とまるで別人。
っーかだれだ…お前??」
その黛の言葉に赤司は自問自答し始める。
僕は………
誰だ???
と
「無駄だ。何人がかりでも僕を止められない」
二人のポジションは高尾が前、その後ろに緑間。何を仕掛けてくるのか疑問に思いながらもエンペラーアイを使い高尾を抜く。しかし、赤司は次の瞬間足を止めしまう羽目に陥る。なぜなら目の前には緑間が立ちふさがっていたからだ。
「なぜ…お前が僕の行く手にいる!?」
「ふん!!俺は高尾の動きの逆手を取っただけののだよ」
口角を上げ笑みを浮かべた緑間の手によりボールが弾かれる。それを拾った高尾が、速攻だ!!と駆け出す。
「いっけ!!!」
ベンチで立ち上がった美桜が大きい声を出す。そんな彼女を一瞥して視線をコートに戻した監督が口を開く。
「これが…荒療治の成果か??」
「ハイ!!これが二人が見つけた突破口です」
ゾーンに入った美桜になんとかついていけたのはずっと彼女と練習していた高尾だった。しかしそこに彼女の先を見る力が加わるとどうしても彼女を止めることが出来なかった。それをじっくり観察していた緑間がふと思いついた。高尾の動く方と逆に動けば止められるのではないのかと。その考えを聞いた時の美桜と高尾はもちろん目を丸くした。だが、緑間は出来ると言い切ったのだ。
「高尾がどっちに行くかどうか…俺が見破れないとでも思ったかバカめ」
そして見事に彼はそれを成功させたのだ。
「すげぇ!!真ちゃん!!」
「ふん…お前の動きは単純だからな」
緑間の言葉を耳にした高尾が酷い!!!と彼に突っかかりかかる。それをどこ吹く風と緑間は受け流す。
そんな二人を見て美桜は微笑まし気に目を細めた。
出会ってからここまでの期間は確かに短い。でも誰よりも二人は濃い時間を過ごしてきた。相手の動きを予測できるくらいまで。いつから緑間が高尾のことを認めたのか美桜もわからない。それでも一匹狼の彼は信頼を示し高尾ととても強い絆を築いていたのだ。
美桜の目の前のコートでは、速攻をしかけた高尾の前に先ほどまで茫然と突っ立っていた赤司がいつの間にか戻ってきていた。すごい形相で睨みつける赤司を一瞥した高尾はボールを斜め上に向かってパスをした。そこには既にシュート体制に入っている緑間。飛んだ緑間の手に一寸の狂いもなくピタリと収まったボールは綺麗な弧を描く。
「和も真太郎もとってもカッコいいよ」
今コートで一番注目を浴びている緑間と高尾が美桜にはとても輝きを放っているように見え、彼女は思わず目を細めた。
そしてそのボールは目を見開く赤司の目の前でゴールネットを揺らすのだった。
ピーー!!
点が入ったことを知らせる笛が鳴る。
観客席は最初目の前で起こった出来事を呆気にとられて見ていた。しかし数秒後、会場全体を揺らすような沸き上がる歓声が響き渡る。
よっしゃ!!
緑間と高尾がハイタッチをかわす。そんな二人の頭を勢いよくガシガシとかきまわしよくやったと誉めたてる3年生。秀徳側の観客席・ベンチは大いに喜びを露わにしていた。
秀徳が反撃ののろしをあげる一方…
洛山は…
「征ちゃんが…負けた!?!?」
茫然とコートに突っ立っている赤司。そして未だに彼が負けたなんて信じられないと実渕が心の声を漏らす。赤司の敗北が洛山全体に動揺を広がらせていた。
そして、美桜の思惑通り赤司は脆く崩れ落ちる。
「でも…まさかここまで!?」
赤司は心が凄く乱れ、雑念も見れた。そしていつの間にか赤司のゾーンは切れていた。加えて、先ほどの赤司と比べてまるで別人のように動きは遅くなりプレーもムラが生じ始める。それはチーム全体にも不協和音として広がった。
たまらず洛山はタイムアウトを取る。
赤司がここまで脆い選手だったとはと驚きを隠せない監督は、チームのために赤司をベンチに下げようとする。それを止めたのは、黛だった。
「無様だな…
慰めたり励ましたりするとでも思ったか?しねぇーよそんなこと。
あんだけ偉そうなこと言っといてお前こんなもんか?
俺にはそうは思えないんだがな。
屋上で初めて会った時とまるで別人。
っーかだれだ…お前??」
その黛の言葉に赤司は自問自答し始める。
僕は………
誰だ???
と