海常対誠凛(WC準決勝)
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試合を終え帰ろうとする中、火神はあることに気づく。首元に手をやるといつもぶら下げている物がないのだ。
「あ…あ…あれ??リングなくした」
火神は慌てて体育館に戻り必死にリングを探す。
そんな彼の眼の前に探し物のリングを持つ手が現れる。
「探し物はこれか??」
「そ…そうそれ!!どこで…」
顔を上げた火神は気づき驚く。それを見つけてくれた人物に。彼の目の前にいたのは緑間だったのだ。
一方その頃別の場所では、キレ気味の宮地。その前では顔を青ざめる美桜と高尾の姿があった。また勝手に消えた緑間に宮地は沸点が切れていたのだ。さっさと連れ戻してこい!と強い口調で言う宮地。そんな彼に反論すべを持たない彼らは二言返事をして駆け出した。
「たくどこいったんだよ!真ちゃん」
「見かけたら一発やらないと気がすまないんだけど」
流石に美桜もいつもフラフラと消える緑間に対して我慢の限界に達していたのだ。そして、彼らは散々探し回った挙げ句に、最後の望みとしてコートへ続く道を歩いていた。
ここで居なかったら完全にアウト。
宮地にしばかれる事が無いのを願いつつ彼らは足を進めた。そしてコートに入る入口の扉には見覚えのある水色髪の青年がいた。
「よ!なにしてんの?テッちゃん」
「高尾君、それに美桜さんも」
実は火神が探しに出ていったあと後を付けていた黒子だったのだが、目に入った光景を見て後ろから静かに見守っていたのだ。そんな中現れた二人に驚きつつも目線は逸らさなかった。
「え...あれって、真太郎に大我じゃない?」
「ホントだ!何話してんだろうな?二人で」
黒子の目線の先に目をやるとコートで話す火神と緑間がいたのだ。
「そういえば、決勝出場おめでとうございます」
「それこっちのセリフ」
「いい試合だったね」
互いに試合を勝ち抜き決勝にコマを進めた彼らは健闘を称え合っていた。それでも明日の運命の一戦を控えて湧き出すのは心地よい高揚感。
「いよいよ来ましたね」
「あー...そうだな。お互い悔いが残らないようにやろうぜ」
WC予選でつけられなかった決着をつける日が遂にやってきたのだ。確かに引き分けで終わった前回はやりきった感はある。だが、勝ち負けが決まらなかった為互いに消化不良だったのだ。
「な~に勝手に盛り上がってんだよ。お前ら...混ぜろよ」
そう言った火神は瞳をギラギラと光らせる。そして隣には、何故お前らがいるのだと少し驚いた表情を見せる緑間がいた。
いつの間にか4人は物思いにふけるかのように薄暗い目の前のコートを見つめていた。それを遠巻きにみていた美桜はいいなぁと羨ましげに彼らを見ていた。静かに時計が時間を刻む中、彼らが身体から出すのはメラメラと静かに燃える闘争心。言葉をかわさなくても彼らの明日への気持ちは一致している。ずっと待ち望んでいた試合なのだから。その気持ちは美桜も同じだ。だが、あそこの輪に加わることができない。これがコートに立ってる選手かどうかの違いだ。だからこそ邪魔にならないよう少し距離を取っていたのだが、
「なーにしてんの?美桜?」
「美桜さん」
「美桜...早くこっちこいよ」
「....」
彼らは後ろにいた彼女の方を向き、名前を呼んだ。早くこっちにこいと言わんばかりの瞳で見る彼らは、美桜だけ除け者なんてこれっぽっちも思っていなかった。
美桜は目に涙を浮かべながらもうんと頷き彼らの元へ足を進めるのだった。
「明日勝つのは僕達誠凛です」
「負ける気なんてさらさらねぇー。ぜってぇー勝ってやるよ」
そう言う黒子と火神。
それに対して秀徳サイドは瞳を光らせた。
「な~に言ってるのお前ら。勝つのは...」
「私達だよ」
「全力で叩き潰してやるのだよ」
遂に明日は決勝戦。
優勝を掴むのは果たしてどちらなのだろうか?
「あ…あ…あれ??リングなくした」
火神は慌てて体育館に戻り必死にリングを探す。
そんな彼の眼の前に探し物のリングを持つ手が現れる。
「探し物はこれか??」
「そ…そうそれ!!どこで…」
顔を上げた火神は気づき驚く。それを見つけてくれた人物に。彼の目の前にいたのは緑間だったのだ。
一方その頃別の場所では、キレ気味の宮地。その前では顔を青ざめる美桜と高尾の姿があった。また勝手に消えた緑間に宮地は沸点が切れていたのだ。さっさと連れ戻してこい!と強い口調で言う宮地。そんな彼に反論すべを持たない彼らは二言返事をして駆け出した。
「たくどこいったんだよ!真ちゃん」
「見かけたら一発やらないと気がすまないんだけど」
流石に美桜もいつもフラフラと消える緑間に対して我慢の限界に達していたのだ。そして、彼らは散々探し回った挙げ句に、最後の望みとしてコートへ続く道を歩いていた。
ここで居なかったら完全にアウト。
宮地にしばかれる事が無いのを願いつつ彼らは足を進めた。そしてコートに入る入口の扉には見覚えのある水色髪の青年がいた。
「よ!なにしてんの?テッちゃん」
「高尾君、それに美桜さんも」
実は火神が探しに出ていったあと後を付けていた黒子だったのだが、目に入った光景を見て後ろから静かに見守っていたのだ。そんな中現れた二人に驚きつつも目線は逸らさなかった。
「え...あれって、真太郎に大我じゃない?」
「ホントだ!何話してんだろうな?二人で」
黒子の目線の先に目をやるとコートで話す火神と緑間がいたのだ。
「そういえば、決勝出場おめでとうございます」
「それこっちのセリフ」
「いい試合だったね」
互いに試合を勝ち抜き決勝にコマを進めた彼らは健闘を称え合っていた。それでも明日の運命の一戦を控えて湧き出すのは心地よい高揚感。
「いよいよ来ましたね」
「あー...そうだな。お互い悔いが残らないようにやろうぜ」
WC予選でつけられなかった決着をつける日が遂にやってきたのだ。確かに引き分けで終わった前回はやりきった感はある。だが、勝ち負けが決まらなかった為互いに消化不良だったのだ。
「な~に勝手に盛り上がってんだよ。お前ら...混ぜろよ」
そう言った火神は瞳をギラギラと光らせる。そして隣には、何故お前らがいるのだと少し驚いた表情を見せる緑間がいた。
いつの間にか4人は物思いにふけるかのように薄暗い目の前のコートを見つめていた。それを遠巻きにみていた美桜はいいなぁと羨ましげに彼らを見ていた。静かに時計が時間を刻む中、彼らが身体から出すのはメラメラと静かに燃える闘争心。言葉をかわさなくても彼らの明日への気持ちは一致している。ずっと待ち望んでいた試合なのだから。その気持ちは美桜も同じだ。だが、あそこの輪に加わることができない。これがコートに立ってる選手かどうかの違いだ。だからこそ邪魔にならないよう少し距離を取っていたのだが、
「なーにしてんの?美桜?」
「美桜さん」
「美桜...早くこっちこいよ」
「....」
彼らは後ろにいた彼女の方を向き、名前を呼んだ。早くこっちにこいと言わんばかりの瞳で見る彼らは、美桜だけ除け者なんてこれっぽっちも思っていなかった。
美桜は目に涙を浮かべながらもうんと頷き彼らの元へ足を進めるのだった。
「明日勝つのは僕達誠凛です」
「負ける気なんてさらさらねぇー。ぜってぇー勝ってやるよ」
そう言う黒子と火神。
それに対して秀徳サイドは瞳を光らせた。
「な~に言ってるのお前ら。勝つのは...」
「私達だよ」
「全力で叩き潰してやるのだよ」
遂に明日は決勝戦。
優勝を掴むのは果たしてどちらなのだろうか?