海常対誠凛(WC準決勝)
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洛山に辛くにも勝った秀徳。だが、控室に戻ってつかの間休むもなく準備ができた者から順に上に上がっていった。それは直ぐあとに始まる試合を見るためだ。
誠凛対海常…
この試合に勝った校が明日の決勝の対戦相手だ。
大坪達・監督が消え、控室に残るのは美桜・高尾・緑間のみとなった。
「真ちゃーんまだ??」
「早く行こうよ!!始まっちゃうよ!!」
荷物を持って扉にもたれかかり、未だにベンチに腰かけている緑間を急かす高尾と美桜。
「…そうだな…」
二人の声にハッと顔を上げ、立ち上がりいそいそと支度を緑間は始めた。
「感傷に浸んなくていいのか??」
「うるさい…そんなのには浸っていないのだよ」
そんな二人のやりとりに美桜は笑った。そしてさっき必死に止めたはずの涙がまた出そうになる。涙腺が緩くなってしまったのかと自嘲する美桜。だが、今日くらいはいいかと思うのだった。
「あっれ~??美桜ちゃん…また泣いちゃいます??」
「う…うっさい!!和!!」
涙ぐむ美桜の出した声は小さく弱かった。下を向く美桜の頭に緑間はそっと手を置く。驚きで顔を上げた美桜の目に映ったのは穏やかな表情をする緑間だった。
「美桜のお蔭なのだよ。
ありがとう」
驚きで目を見開く美桜。そんな彼女の頭をクシャリと撫でた緑間は先に行くぞと言い残し控室を後に。
待たされていたのは自分たちなのに結局置いてかれる羽目になるのかと。
残された高尾は扉を一瞥し小さくため息をつく。
だが、視線をすぐに戻すと高尾は未だに涙ぐむ美桜をそっと引き寄せた。
「美桜~…
嬉しいのはわかるんだけどさ…そろそろ泣き止もうぜ。
次の試合テッちゃんと涼ちゃんの試合だぜ」
「わかってるよ…でも止まらないの」
洛山を意識し始めてから美桜は死に物狂いで情報を収集し、ひたすら練習をしていた。
彼女がいなかったら確実に勝てはしなかったのだろう。
自分もここまで成長できていなかっただろう。
「よく頑張ったな美桜。ありがとな」
「和も…お疲れ様」
顔をゆっくりと上げ涙で潤う瞳で美桜は小さく微笑む。そんな彼女の前髪をゆっくりと高尾は指先で掬うとそっと彼女の額に顔を近づけるのだった。
された本人は一気に涙が引っ込み顔が赤く染まる。した本人はゆっくりと顔を離すと色っぽくニヤリと笑うのだった。
「この続きはまた今度な」
悪戯っぽく笑う高尾にバカ…と言う美桜もまんざらではない様子で彼を見上げた。
対する高尾はこれ以上は理性が抑えきれないと判断する。
「ほら!!さっさと行くぞ!!」
そう言うと高尾は美桜の手を取り控室を出た。
そのまま観客席に来た彼らを宮地達が冷やかしたのは言うまでもない。
誠凛対海常…
この試合に勝った校が明日の決勝の対戦相手だ。
大坪達・監督が消え、控室に残るのは美桜・高尾・緑間のみとなった。
「真ちゃーんまだ??」
「早く行こうよ!!始まっちゃうよ!!」
荷物を持って扉にもたれかかり、未だにベンチに腰かけている緑間を急かす高尾と美桜。
「…そうだな…」
二人の声にハッと顔を上げ、立ち上がりいそいそと支度を緑間は始めた。
「感傷に浸んなくていいのか??」
「うるさい…そんなのには浸っていないのだよ」
そんな二人のやりとりに美桜は笑った。そしてさっき必死に止めたはずの涙がまた出そうになる。涙腺が緩くなってしまったのかと自嘲する美桜。だが、今日くらいはいいかと思うのだった。
「あっれ~??美桜ちゃん…また泣いちゃいます??」
「う…うっさい!!和!!」
涙ぐむ美桜の出した声は小さく弱かった。下を向く美桜の頭に緑間はそっと手を置く。驚きで顔を上げた美桜の目に映ったのは穏やかな表情をする緑間だった。
「美桜のお蔭なのだよ。
ありがとう」
驚きで目を見開く美桜。そんな彼女の頭をクシャリと撫でた緑間は先に行くぞと言い残し控室を後に。
待たされていたのは自分たちなのに結局置いてかれる羽目になるのかと。
残された高尾は扉を一瞥し小さくため息をつく。
だが、視線をすぐに戻すと高尾は未だに涙ぐむ美桜をそっと引き寄せた。
「美桜~…
嬉しいのはわかるんだけどさ…そろそろ泣き止もうぜ。
次の試合テッちゃんと涼ちゃんの試合だぜ」
「わかってるよ…でも止まらないの」
洛山を意識し始めてから美桜は死に物狂いで情報を収集し、ひたすら練習をしていた。
彼女がいなかったら確実に勝てはしなかったのだろう。
自分もここまで成長できていなかっただろう。
「よく頑張ったな美桜。ありがとな」
「和も…お疲れ様」
顔をゆっくりと上げ涙で潤う瞳で美桜は小さく微笑む。そんな彼女の前髪をゆっくりと高尾は指先で掬うとそっと彼女の額に顔を近づけるのだった。
された本人は一気に涙が引っ込み顔が赤く染まる。した本人はゆっくりと顔を離すと色っぽくニヤリと笑うのだった。
「この続きはまた今度な」
悪戯っぽく笑う高尾にバカ…と言う美桜もまんざらではない様子で彼を見上げた。
対する高尾はこれ以上は理性が抑えきれないと判断する。
「ほら!!さっさと行くぞ!!」
そう言うと高尾は美桜の手を取り控室を出た。
そのまま観客席に来た彼らを宮地達が冷やかしたのは言うまでもない。