誠凛対陽泉(WC準々決勝)
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第2クォータ...陽泉は誠凛に凄いプレッシャーをかけトドメを刺しに来た。そしてその威圧感は観覧席にまでビシビシと伝わってくるのだった。
「すげープレッシャーだ。」
「トドメを刺しに来たな…」
「もし誠凛がこの攻撃を得点に出来なかったら…終わりだね」
思わず圧倒されてしまう高尾。対して美桜と青峰は冷静に戦況を見ていた。もし、誠凛がこの攻撃を成功できなかったらせっかく繋がった皮の首が切れてしまい誠凛の精神力は崩れ落ちてしまうだろう。そうなってしまったら誠凛はジ・エンドだ。
伊月がボールを送ったのは木吉。その木吉には紫原がマークに付いていた。絶対にボールを離すもんかと木吉は飛ぶ。
「はぁい?そんなんでかわせると思ってるの?
「まさか…思ってないよ」
木吉はゴール上に高くボールを打ち上げる。そこには反対側から飛び上がる火神がいた。木吉と火神のコンビネーションアタック。だが、常人的な反射神経を持つ紫原はすぐに飛び上がり火神が持ったボールに反応する。絶対絶命と思われる中、火神が選択したのはパスだった。それを受け取ったのは黒子。黒子がシュートを入れられるはずがないと知っている紫原にとって衝撃的な事態だ。だが、黒子の妙なフォームを見て紫原の頭の中で警鈴が鳴る。本能的に危険だと感じ紫原は一気に黒子の前に躍り出た。
黒子と紫原の対決。それを見て、観覧席で口角を上げるものが二人いた。それは青峰と美桜だった。
「いや…そのシュートはお前でも止められねーよ、紫原」
「そのシュートはドライブ同様に…」
いくら紫原でも止められない。
だってそのボールは…
「消えるぜ/消えるんだから」
跳び上がる紫原に掠る事無くゴールを揺らした黒子のシュート。通称... 幻影のシュート(ファントムシュート)
黒子の新技発動で遂に陽泉の鉄壁を崩し誠凛は初得点を入れるのだった。
「なんだよ...あのシュート体制は?」
高尾が驚きの声をあげる。それはごく普通の反応だろう。なぜなら、黒子のシュートは胸からボールを押し出すようなフォームなのだから。
「テツヤはパスに特化しすぎてシュートする時にも手の平を使っちゃうから、それをやめさせたんだよ」
「まぁ俺達はただ教科書道理のフォームを辞めさせただけだ。そこから必殺技にまで持ち込んだのはテツ自身だ」
確かに美桜と青峰は黒子のシュートの特訓に付き合っていた。青峰の発想の転換でシュートの確率が上がったのは事実だ。だが、そこから消えるシュートを編みだしたのは黒子自身だったのだ。
*
「青峰くんはどうやってシュートしてるんですか?」
なかなかシュート率が上がらない黒子。何か参考になればと疑問な投げかける黒子だが、すぐ後悔することになる。「どうって…」とボールを受け取った青峰はいつも通りボールを放り投げて入れた。「こうだよ」と当然だろと黒子を見る青峰。
「もう少し具体的にお願いします」
言葉というかコツを知りたいのにとげんなりとした表情になる黒子。思わず美桜はそのやり取りに笑ってしまった。
「あはは!大輝は感覚派だからね。説明しろって言われても無理だよ」
「うるせーぞ!美桜。お前だったらどうすんだよ」
「...んーと」ボールを受け取った美桜はいつも通りにシュートを放った。
「入るイメージを浮かべてシュートする!」
「いや...やってます」
「おめぇーも一緒じゃねぇーか」
確かに黒子が知る限りシュートが上手いのは誰か?と聞かれたら青峰と美桜の名を挙げる。だからこそ練習を見て欲しいとお願いしたのだ。だが、だいたい二人とも感覚派だ。理論的に説明ができるわけが無い。黒子は人選ミスしてしまったのかと己の判断を悔いるのだった。
「もうゴールにパスするつもりで放った方が入んじゃねーの?」
もう二人揃ってお手上げ。なりげなく言った青峰の言葉。これが決定打になった。
「シュートとパスは全然違います。僕の場合、パスは手の平で押す感じで…」
考え込むように言った黒子の言葉。手の平!?思わず青峰の顔を美桜は見上げると、青峰も何かハッとした顔をしてこちらを見ていた。
*
黒子のシュートを皮切りに誠凛は少しずつと勢いを取り戻した。だが、ゴール下の攻防戦がどうしてもものにできていなかった。
「火神…腰だ腰!!もっと腰を下ろせ」
どうすればいいんだ?と考え込む火神の頭をバシバシと木吉は叩く。思わず火神はムカッときてその手を振り払う。
「いってーな…ですよ。やってるよすよ。他になんかアドバイスないんすか」
「他??アイツ大きいから気をつけろよ」
「知ってるけど!!」
もっとまともなアドバイスないのか!!と思わず突っ込んでしまう火神。それを見て木吉は含み笑いを浮かべ一言セリフを残し立ち去るのだった。
「夏に死ぬほど走って足腰鍛えただろ?その2つさえ忘れなければお前は負けねーよ」
その意味を火神はずっと考える。一つは腰を下ろすこと…二つ目は相手が大きい事。二つ目はあってないもんじゃねーかと思うのだが、ふと火神は閃く。火神は相手がデカすぎて無意識に重心を下げられていなかったのだ。気づいた火神はようやく岡村との対決を制し、ボールを止めた。火神の弾いたボールに木吉が食らいつく。そこから日向にボールは渡り誠凛のカウンターに。紫原がいる中、日向からボールを黒子が受け取ると幻影シュートを放った。
29対17
誠凛は追い上げを見せ、第2クォータが終了したのだった。
「後半は一旦テツヤを下げるだろうな」
ボソッとつぶやいた美桜の言葉に高尾は思わず反応する。
「え?なんでだよ美桜...下げないでオーバーフローという選択肢はないのか?」
高尾が言うオーバーフローという選択肢も確かにあるかもしれない。だが、今回はあまり効果がないのだと桃井がオーバーフローの効果を説明する。
「オーバーフローの効果は2つ。
1 つ目は味方にバニシングドライブの効果を与える攻撃力アップ。
2 つ目は相手のシュート精度を下げる守備力アップ。
でも、その精度を下げるのはアウトサイドから放つシュートには効果があるんだけど、インサイドからのにはそこまで効果がないの」
つまり、オーバーフローの2つ目の利点である守備力強化の点に関しては、アウトサイドシューターやスラッシャーに対して効果が期待できるのだ。
「つまり、インサイド主体の陽泉には効果がねぇーんだよ」
今まで誠凛の攻撃は黒子に頼り切りだった。だが、誠凛が黒子を下げることでフォーメーションを変えてくるだろう。
そしておそらく次の第3クォーターは恐らく2か所の勝負の行方に左右される。
センター対決、紫原対木吉
エース対決、氷室対火神
そこまで考えがいたった美桜の耳にとんでもない内容が入る。なんと、高尾曰く火神と氷室は血は繋がってないが兄弟関係であるらしいというのだ。高尾がそれを知ったのは夏のストバス大会。決勝を前に控え妙に重たい空気が漂っているのを不思議に感じ黒子から事のいきさつを聞いていたのだ。それを聞き火神とは知り合って浅い美桜だが、何故だか本能が察していた…やな予感がすると
「すげープレッシャーだ。」
「トドメを刺しに来たな…」
「もし誠凛がこの攻撃を得点に出来なかったら…終わりだね」
思わず圧倒されてしまう高尾。対して美桜と青峰は冷静に戦況を見ていた。もし、誠凛がこの攻撃を成功できなかったらせっかく繋がった皮の首が切れてしまい誠凛の精神力は崩れ落ちてしまうだろう。そうなってしまったら誠凛はジ・エンドだ。
伊月がボールを送ったのは木吉。その木吉には紫原がマークに付いていた。絶対にボールを離すもんかと木吉は飛ぶ。
「はぁい?そんなんでかわせると思ってるの?
「まさか…思ってないよ」
木吉はゴール上に高くボールを打ち上げる。そこには反対側から飛び上がる火神がいた。木吉と火神のコンビネーションアタック。だが、常人的な反射神経を持つ紫原はすぐに飛び上がり火神が持ったボールに反応する。絶対絶命と思われる中、火神が選択したのはパスだった。それを受け取ったのは黒子。黒子がシュートを入れられるはずがないと知っている紫原にとって衝撃的な事態だ。だが、黒子の妙なフォームを見て紫原の頭の中で警鈴が鳴る。本能的に危険だと感じ紫原は一気に黒子の前に躍り出た。
黒子と紫原の対決。それを見て、観覧席で口角を上げるものが二人いた。それは青峰と美桜だった。
「いや…そのシュートはお前でも止められねーよ、紫原」
「そのシュートはドライブ同様に…」
いくら紫原でも止められない。
だってそのボールは…
「消えるぜ/消えるんだから」
跳び上がる紫原に掠る事無くゴールを揺らした黒子のシュート。通称... 幻影のシュート(ファントムシュート)
黒子の新技発動で遂に陽泉の鉄壁を崩し誠凛は初得点を入れるのだった。
「なんだよ...あのシュート体制は?」
高尾が驚きの声をあげる。それはごく普通の反応だろう。なぜなら、黒子のシュートは胸からボールを押し出すようなフォームなのだから。
「テツヤはパスに特化しすぎてシュートする時にも手の平を使っちゃうから、それをやめさせたんだよ」
「まぁ俺達はただ教科書道理のフォームを辞めさせただけだ。そこから必殺技にまで持ち込んだのはテツ自身だ」
確かに美桜と青峰は黒子のシュートの特訓に付き合っていた。青峰の発想の転換でシュートの確率が上がったのは事実だ。だが、そこから消えるシュートを編みだしたのは黒子自身だったのだ。
*
「青峰くんはどうやってシュートしてるんですか?」
なかなかシュート率が上がらない黒子。何か参考になればと疑問な投げかける黒子だが、すぐ後悔することになる。「どうって…」とボールを受け取った青峰はいつも通りボールを放り投げて入れた。「こうだよ」と当然だろと黒子を見る青峰。
「もう少し具体的にお願いします」
言葉というかコツを知りたいのにとげんなりとした表情になる黒子。思わず美桜はそのやり取りに笑ってしまった。
「あはは!大輝は感覚派だからね。説明しろって言われても無理だよ」
「うるせーぞ!美桜。お前だったらどうすんだよ」
「...んーと」ボールを受け取った美桜はいつも通りにシュートを放った。
「入るイメージを浮かべてシュートする!」
「いや...やってます」
「おめぇーも一緒じゃねぇーか」
確かに黒子が知る限りシュートが上手いのは誰か?と聞かれたら青峰と美桜の名を挙げる。だからこそ練習を見て欲しいとお願いしたのだ。だが、だいたい二人とも感覚派だ。理論的に説明ができるわけが無い。黒子は人選ミスしてしまったのかと己の判断を悔いるのだった。
「もうゴールにパスするつもりで放った方が入んじゃねーの?」
もう二人揃ってお手上げ。なりげなく言った青峰の言葉。これが決定打になった。
「シュートとパスは全然違います。僕の場合、パスは手の平で押す感じで…」
考え込むように言った黒子の言葉。手の平!?思わず青峰の顔を美桜は見上げると、青峰も何かハッとした顔をしてこちらを見ていた。
*
黒子のシュートを皮切りに誠凛は少しずつと勢いを取り戻した。だが、ゴール下の攻防戦がどうしてもものにできていなかった。
「火神…腰だ腰!!もっと腰を下ろせ」
どうすればいいんだ?と考え込む火神の頭をバシバシと木吉は叩く。思わず火神はムカッときてその手を振り払う。
「いってーな…ですよ。やってるよすよ。他になんかアドバイスないんすか」
「他??アイツ大きいから気をつけろよ」
「知ってるけど!!」
もっとまともなアドバイスないのか!!と思わず突っ込んでしまう火神。それを見て木吉は含み笑いを浮かべ一言セリフを残し立ち去るのだった。
「夏に死ぬほど走って足腰鍛えただろ?その2つさえ忘れなければお前は負けねーよ」
その意味を火神はずっと考える。一つは腰を下ろすこと…二つ目は相手が大きい事。二つ目はあってないもんじゃねーかと思うのだが、ふと火神は閃く。火神は相手がデカすぎて無意識に重心を下げられていなかったのだ。気づいた火神はようやく岡村との対決を制し、ボールを止めた。火神の弾いたボールに木吉が食らいつく。そこから日向にボールは渡り誠凛のカウンターに。紫原がいる中、日向からボールを黒子が受け取ると幻影シュートを放った。
29対17
誠凛は追い上げを見せ、第2クォータが終了したのだった。
「後半は一旦テツヤを下げるだろうな」
ボソッとつぶやいた美桜の言葉に高尾は思わず反応する。
「え?なんでだよ美桜...下げないでオーバーフローという選択肢はないのか?」
高尾が言うオーバーフローという選択肢も確かにあるかもしれない。だが、今回はあまり効果がないのだと桃井がオーバーフローの効果を説明する。
「オーバーフローの効果は2つ。
1 つ目は味方にバニシングドライブの効果を与える攻撃力アップ。
2 つ目は相手のシュート精度を下げる守備力アップ。
でも、その精度を下げるのはアウトサイドから放つシュートには効果があるんだけど、インサイドからのにはそこまで効果がないの」
つまり、オーバーフローの2つ目の利点である守備力強化の点に関しては、アウトサイドシューターやスラッシャーに対して効果が期待できるのだ。
「つまり、インサイド主体の陽泉には効果がねぇーんだよ」
今まで誠凛の攻撃は黒子に頼り切りだった。だが、誠凛が黒子を下げることでフォーメーションを変えてくるだろう。
そしておそらく次の第3クォーターは恐らく2か所の勝負の行方に左右される。
センター対決、紫原対木吉
エース対決、氷室対火神
そこまで考えがいたった美桜の耳にとんでもない内容が入る。なんと、高尾曰く火神と氷室は血は繋がってないが兄弟関係であるらしいというのだ。高尾がそれを知ったのは夏のストバス大会。決勝を前に控え妙に重たい空気が漂っているのを不思議に感じ黒子から事のいきさつを聞いていたのだ。それを聞き火神とは知り合って浅い美桜だが、何故だか本能が察していた…やな予感がすると