「美桜、最近つれねー」

試合が終わった後...いつも黒子の練習に付き合っていたため美桜は最近一人で帰っていたのだ。それに対して高尾が思わず不機嫌そうな顔をして漏らしたのだ。

「じゃあさ...和も来る？」

美桜は思わぬ提案を高尾に提示するのだった。





「なんで、高尾君もいるんですか？」

「あははついてちまった」

美桜は結局、高尾を連れてきてしまったのだ。逆に青峰は桃井と一緒に来ていた。青峰曰く勝手に桃井が付いてきてしまったらしいのだが…。黒子達が練習している間にいつの間にか二人共仲良く喋っていた。


「10本中7本か...これならなんとか実戦で使えるだろ？」

前の黒子と比べたら入る確率は上がったものだ。

「スゴーイ！テツ君！」

黒子に桃井は勢いよく抱きつく。その姿に「邪魔しにきたんなら帰れよおい！」と青峰は怒鳴り散らす。

「でもよ...あんな壊滅的だったシュートを短時間でどう修正したんだ？？」

ごもっともな意見を高尾が口に漏らした。

「テツヤのシュート確率の悪さは、パスに特化したスタイル副作用的なものだったんだよ」

「だからその副作用を無くしたんだ。まあもとからセンスはねぇーけどな...っていうか、お前誰だ？」

「どーも！高尾和成です！」

「ふーん...」と見定めるように高尾を見ると青峰はボールを投げるのだった。

「どんくらいできるか見てやるよ」

え？とキョトンする高尾。そんな彼に美桜は近づき「きっと和がどんな人か気になるんだよ。あいつ」と耳元で周囲に聞こえないように話しかけた。ヘェ～とうなずいた高尾は立ち上がりコートへ向かった。

それを見た後、美桜は未だに桃井がくっついたままの黒子に向き合った

「じゃあテツヤはこっちでもう少しやろうか？」

「はい！」

だからさつきはどいててと黒子の身体から美桜は桃井を引き剥がすのだった。