Act.1 蛙の王様
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お登勢に家を追い出され、江戸を離れて当てもない旅を続ける銀時たち。
新八にはこの辺りを調べてもらうため、別行動を取っている。
ふと空を見上げれば、灰色の雨雲が立ちこめている。
今は丁度梅雨の時期。
雨が降りそうなのも不思議ではない。
「なんか雨降ってきそうだな」
「そうアルな。でも私は傘があるから平気アル」
夜兎族は肌が透き通る様に白く、太陽の光に極端に弱い。
それ故、常時紫外線避けの為に傘をさしていなければならなかった。
「…濡れんのは俺だけかよ。ちきしょー、どっかにコンビニ無ぇかな」
コンビニでビニ傘買おうにも此処は山の中。
ある筈もなかった。
次第にぽつりぽつりと雨が降り始めた。
「オイ、降ってきちまったよ~。銀さん風邪引いちまうじゃねーか。
神楽、一緒に傘入れてくんねー?」
「銀ちゃん、傘持ってないアルか?だったらコレ使うヨロシ」
神楽が差し出したのは一本の折畳み傘だった。
「なんだお前、予備傘持ってたのかよ」
「さっきその辺で拾ったネ」
「うっさんくせ~。ま、いいか。借りるぞ」
銀時は傘を受け取るとさっさと開いた。
緑が基調のカエル模様の傘で、如何にも子供向けの様な気がしたが、今は背に腹は換えられなかった。
雨の日というものは憂欝に成り易いもので、神楽はいつも歌で気分を紛らわせていた。
あめ あめ
ふれ ふれ
かあさんが~
ジャノメでおむかえ
うれしいな~
ノリノリでスキップしながら歌う神楽。
これが神楽流の雨の日を楽しくする方法だった。
暫らく歌っていると、何故か自分の後ろを歩いている筈の銀時の気配を感じられなくて、歌うのを止めた。
「………銀ちゃん?」
神楽が振り替えると銀時は居ない。
足元に一匹のカエルがいるだけだった。
「なっ、何アルか、この気持ち悪いカエルは?!」
――ゲコ。
カエルが喉を鳴らす。
「おぞましいアル!あっちへ行くヨロシ~!!」
神楽は一瞬傘を閉じ、先の方でそのカエルをぶん投げてしまった。
そのカエルが銀時だと云う事も知らずに。
新八にはこの辺りを調べてもらうため、別行動を取っている。
ふと空を見上げれば、灰色の雨雲が立ちこめている。
今は丁度梅雨の時期。
雨が降りそうなのも不思議ではない。
「なんか雨降ってきそうだな」
「そうアルな。でも私は傘があるから平気アル」
夜兎族は肌が透き通る様に白く、太陽の光に極端に弱い。
それ故、常時紫外線避けの為に傘をさしていなければならなかった。
「…濡れんのは俺だけかよ。ちきしょー、どっかにコンビニ無ぇかな」
コンビニでビニ傘買おうにも此処は山の中。
ある筈もなかった。
次第にぽつりぽつりと雨が降り始めた。
「オイ、降ってきちまったよ~。銀さん風邪引いちまうじゃねーか。
神楽、一緒に傘入れてくんねー?」
「銀ちゃん、傘持ってないアルか?だったらコレ使うヨロシ」
神楽が差し出したのは一本の折畳み傘だった。
「なんだお前、予備傘持ってたのかよ」
「さっきその辺で拾ったネ」
「うっさんくせ~。ま、いいか。借りるぞ」
銀時は傘を受け取るとさっさと開いた。
緑が基調のカエル模様の傘で、如何にも子供向けの様な気がしたが、今は背に腹は換えられなかった。
雨の日というものは憂欝に成り易いもので、神楽はいつも歌で気分を紛らわせていた。
あめ あめ
ふれ ふれ
かあさんが~
ジャノメでおむかえ
うれしいな~
ノリノリでスキップしながら歌う神楽。
これが神楽流の雨の日を楽しくする方法だった。
暫らく歌っていると、何故か自分の後ろを歩いている筈の銀時の気配を感じられなくて、歌うのを止めた。
「………銀ちゃん?」
神楽が振り替えると銀時は居ない。
足元に一匹のカエルがいるだけだった。
「なっ、何アルか、この気持ち悪いカエルは?!」
――ゲコ。
カエルが喉を鳴らす。
「おぞましいアル!あっちへ行くヨロシ~!!」
神楽は一瞬傘を閉じ、先の方でそのカエルをぶん投げてしまった。
そのカエルが銀時だと云う事も知らずに。
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