Act.2 星の銀貨
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少女は此処に来るまでのことを震える唇で銀時に話した。
一部始終を聞いた銀時は溜め息を吐いた。
「自分の物しか持ってねーくせに他のガキの心配ですかー?裸一貫になるって解ってんだろ。自業自得だぞ、それ」
少女が微かに笑った。
しかし自嘲するように。
「……そう、だ…ね…。でもほっとけなかったんだ……」
「そのガキどもは助かったかも知れねーけどな。その所為でお前が死にかけてんじゃねーか。自分の命は大事にしなきゃいけねーよ?」
「……いいの……。みんなが幸せになってくれれば自分の命なんて……」
突然肉親も財産も、何もかも失ってしまった少女。
ひとりぼっちの自分がこの世から亡くなっても、悲しむ者なぞ居ないと思っていた。
どうせ死ぬなら皆の笑顔を見たい。昔のように。
その為なら自分がどうなろうと構わなかった。
「……馬鹿だ。お前は底無しの馬鹿だ。」
銀時の呆れた物言い。
けれど銀時の腕はしっかりと、少女を抱き締めていた。
「……あった……かいな……」
「……そうか。それは人間が誰でも持ってるもんだ。今、お前はそれすら失おうとしている」
「……そうなんだ……。……馬鹿なん、だ、私って…」
「でもよ、自分でこうなるの解っててしたんだったら、それはそれでいいんじゃね?自分の人生は自分で決めるモンだ。良いことしようが悪いことしようが」
少女の瞳に涙が溢れた。
「……私……、……最後に、貴方に会……えて………幸せ……………」
少女が振り絞った最後の言葉。
そのまま彼女は眼を覚ますことはなかった。
「おい。………逝っちまったのか?俺ァお前が悪ィことしたなんて思っちゃいねーよ。だから、どんと胸張っとけや」
少女を抱いたまま、銀時はそう呟いた。
銀時は少女の死に顔に眼を落とした。
彼女は、笑っていた。
「……倖せそうだな。」
体の温かさは失っても、
魂の温かさは失わない。
それが人間。
神様がくれたのは銀色のぬくもり。
一部始終を聞いた銀時は溜め息を吐いた。
「自分の物しか持ってねーくせに他のガキの心配ですかー?裸一貫になるって解ってんだろ。自業自得だぞ、それ」
少女が微かに笑った。
しかし自嘲するように。
「……そう、だ…ね…。でもほっとけなかったんだ……」
「そのガキどもは助かったかも知れねーけどな。その所為でお前が死にかけてんじゃねーか。自分の命は大事にしなきゃいけねーよ?」
「……いいの……。みんなが幸せになってくれれば自分の命なんて……」
突然肉親も財産も、何もかも失ってしまった少女。
ひとりぼっちの自分がこの世から亡くなっても、悲しむ者なぞ居ないと思っていた。
どうせ死ぬなら皆の笑顔を見たい。昔のように。
その為なら自分がどうなろうと構わなかった。
「……馬鹿だ。お前は底無しの馬鹿だ。」
銀時の呆れた物言い。
けれど銀時の腕はしっかりと、少女を抱き締めていた。
「……あった……かいな……」
「……そうか。それは人間が誰でも持ってるもんだ。今、お前はそれすら失おうとしている」
「……そうなんだ……。……馬鹿なん、だ、私って…」
「でもよ、自分でこうなるの解っててしたんだったら、それはそれでいいんじゃね?自分の人生は自分で決めるモンだ。良いことしようが悪いことしようが」
少女の瞳に涙が溢れた。
「……私……、……最後に、貴方に会……えて………幸せ……………」
少女が振り絞った最後の言葉。
そのまま彼女は眼を覚ますことはなかった。
「おい。………逝っちまったのか?俺ァお前が悪ィことしたなんて思っちゃいねーよ。だから、どんと胸張っとけや」
少女を抱いたまま、銀時はそう呟いた。
銀時は少女の死に顔に眼を落とした。
彼女は、笑っていた。
「……倖せそうだな。」
体の温かさは失っても、
魂の温かさは失わない。
それが人間。
神様がくれたのは銀色のぬくもり。