27日目
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昨日の騒動から丸一日経って、今日。もう既に、一般的に夜と言われる時間帯になっていた。
青葉もアツヤも、依然として姿を表さない。探そうにも、幽霊の2人をどうやって探せばいいのか分からない。
そのうち帰ってくるだろうなんて、甘かった。
2人の間に何があったんだろう。八つ当たりのような異常な喧嘩を繰り広げた2人の顔は、泣きそうにも見えた。
……異常?そうだ、異常だ。そもそも、死んだ人間がいること自体が異常なんだ。
青葉もアツヤもあまりにも自然に溶け込んでいて、誰もが見てみぬフリをしていた事実。
仲裁に入ろうとした晴矢の手がすり抜けた。それに2人は慌てた。簡単に嘘だと分かる嘘を吐いた。
そのことが、現実を知らしめた。
時間はもう、ほとんど残されていないのだ。
結局俺たちは、既に死んだ人間が、こうして実際に目の前に現れたことで、現実から逃げることを選んだ。
それももう、終わりだ。
自然過ぎて、幽霊だということを、死んでいるということを、忘れかけていた。
死んでいることを、未だに受け入れ難かった。だから、都合良くことを考えたのだ。
「……はあ」
適当に理由をつけて外に出た俺は、ブランコに腰を下ろした。そういえば、昔はよく青葉と漕いでいた。
2人乗りをして、無茶苦茶な漕ぎ方をされて、情けなくも泣きかけたことが何度もあったなあ。
会いたいよ、青葉。君がいないだけで、園はとても静かに感じるんだ。勿論、アツヤ、君もだ。みんな待ってる。
……これじゃあ、ダメだ。青葉が、アツヤが、2人がいることを、当たり前にしてはいけなかった。
あと、どれくらい一緒にいられるのだろう。吉良ヒロトがそうだったように、いずれ君たちも生まれ変わるだろう?
なら、そのギリギリまで、一緒にいたい。……最も、そんな意思、2人にはないのかもしれないけど。
……。
――カタン
音がした。
「何だ……?」
園の門の支柱の近くに、一瞬だけ人影が見えたような。誰かがポストに何か入れていった?
ポストを覗くと、封筒が入っていた。中を見れば、1枚のカードと、1枚の一筆箋。
カードの方には大きく"3"と書いてある。その下には4桁の数字が並んでいて、下2桁が、絶えず減っていっている。……どうなっているんだ?
下2桁が00になると、次は59になった。何度も、その繰り返し。それが起きる度に、上2桁も1ずつ減っていく。
まるで、ストップウォッチを見ているようだ。なら、大きく書かれた3は?
半分に折られた一筆箋を開く。そこにはたった一言、「期限」とかかれていた。
すとん、と何が落ちたような感覚。それと同時に理解する。これは、2人の期限までの、カウントダウンだ。
これは残りの日数と、時間を表していた。
残り時間を割り出した時、俺は弾かれたように踵を返していた。
みんなに伝えないと。
もう、もう、
俺たちにはもう、4日しか残されていない。
.
青葉もアツヤも、依然として姿を表さない。探そうにも、幽霊の2人をどうやって探せばいいのか分からない。
そのうち帰ってくるだろうなんて、甘かった。
2人の間に何があったんだろう。八つ当たりのような異常な喧嘩を繰り広げた2人の顔は、泣きそうにも見えた。
……異常?そうだ、異常だ。そもそも、死んだ人間がいること自体が異常なんだ。
青葉もアツヤもあまりにも自然に溶け込んでいて、誰もが見てみぬフリをしていた事実。
仲裁に入ろうとした晴矢の手がすり抜けた。それに2人は慌てた。簡単に嘘だと分かる嘘を吐いた。
そのことが、現実を知らしめた。
時間はもう、ほとんど残されていないのだ。
結局俺たちは、既に死んだ人間が、こうして実際に目の前に現れたことで、現実から逃げることを選んだ。
それももう、終わりだ。
自然過ぎて、幽霊だということを、死んでいるということを、忘れかけていた。
死んでいることを、未だに受け入れ難かった。だから、都合良くことを考えたのだ。
「……はあ」
適当に理由をつけて外に出た俺は、ブランコに腰を下ろした。そういえば、昔はよく青葉と漕いでいた。
2人乗りをして、無茶苦茶な漕ぎ方をされて、情けなくも泣きかけたことが何度もあったなあ。
会いたいよ、青葉。君がいないだけで、園はとても静かに感じるんだ。勿論、アツヤ、君もだ。みんな待ってる。
……これじゃあ、ダメだ。青葉が、アツヤが、2人がいることを、当たり前にしてはいけなかった。
あと、どれくらい一緒にいられるのだろう。吉良ヒロトがそうだったように、いずれ君たちも生まれ変わるだろう?
なら、そのギリギリまで、一緒にいたい。……最も、そんな意思、2人にはないのかもしれないけど。
……。
――カタン
音がした。
「何だ……?」
園の門の支柱の近くに、一瞬だけ人影が見えたような。誰かがポストに何か入れていった?
ポストを覗くと、封筒が入っていた。中を見れば、1枚のカードと、1枚の一筆箋。
カードの方には大きく"3"と書いてある。その下には4桁の数字が並んでいて、下2桁が、絶えず減っていっている。……どうなっているんだ?
下2桁が00になると、次は59になった。何度も、その繰り返し。それが起きる度に、上2桁も1ずつ減っていく。
まるで、ストップウォッチを見ているようだ。なら、大きく書かれた3は?
半分に折られた一筆箋を開く。そこにはたった一言、「期限」とかかれていた。
すとん、と何が落ちたような感覚。それと同時に理解する。これは、2人の期限までの、カウントダウンだ。
これは残りの日数と、時間を表していた。
残り時間を割り出した時、俺は弾かれたように踵を返していた。
みんなに伝えないと。
もう、もう、
俺たちにはもう、4日しか残されていない。
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