25日目
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「……嘘だ。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だっ!!!」
信じられなくて、認めたくなくて、男の子の言葉を否定し続けた。あたしが死んでる?そんな、こと。
でも、それなら全部辻褄が合う。なら、本当に、あたしは、死んだの……?
「受け入れろ」
お前はもう死んだんだ。
冷たく言い放つ男の子に言い返そうと、睨み付けようと顔を上げる。出かけた言葉は、引っ込んだ。
男の子の表情は寂しげで、今にも泣きそうで、目の前の彼も、あたしと同じだということを思い出した。
すとんと、何かが落ちる。くよくよしていたあたしがバカみたいだ。まるで、世界で一番不幸だと言うみたいに。
「本当に、死んじゃったんだ」
「ああ」
「君も?」
「まあな」
「今何年?」
「は?」
「いいから」
教えてもらった年は、あたしが死んだ年から3年程経っていた。そんなにふらふらしてたのか。
男の子は死んでから半年と少しだそうだ。幽霊になったのはオレより先なのに、全然知らないのなと、笑われた。
「とりあえずその格好やめろよ」
「どうやって?」
「あー……だから、」
ぱん。彼が手を打ち鳴らすと、ぼろぼろだった服は綺麗になって、靴も揃ってて、ぼさぼさな髪も整っていた。
「まあ、こんなん。結構融通利くんだぜ?」
「へえー……」
「お前ほんとになんも知らねーのな」
「うん」
「じゃあさ、オレのセンパイに会わせてやるよ。色々教えてくれるし。あとオレ、お前と一緒にいてやるよ」
「いいの?」
「お前ほっとくとやばそうじゃん」
「何それ」
「それに、拾ったら面倒見ねえと」
「あたし犬や猫じゃないんですけど!」
「まあいいじゃん。そうだ、お前名前は?オレは吹雪アツヤな」
「青葉。星川青葉だよ」
「青葉な。よろしく!」
「こちらこそよろしく、……アツヤ!」
***
「……ふふっ」
「何笑ってんだよ」
訝しげなアツヤを適当に流して、今までのことを思い返す。
あの後、アツヤのセンパイに初めて会った時は、凄く驚いた。あたしの家族ととても似ていたから。
父さんや瞳子姉さんの事を聞いて、複雑だったけれど。
一足先にいってしまったあの人は、どうなったのかな。生まれ変わったのかな。
あれから――あたしが死んでから、もう5年もの歳月が流れた。
身長や容姿が勿論のこと変わらなくて、伸ばしたり弄ったり出来るのを知った時は驚いたなあ。
"もし生きていてそのまま成長したら"。それが、今のあたしの姿だ。
置いていかれたように感じるのが、嫌で。
「大体は分かるけどさ」
「おう」
「あと、どれくらいかな」
「……わかんね」
いきたく、ないなあ。
「ねえ、アツヤ」
「何だよ」
「アツヤはもう、未練ないんだよね」
「ああ」
「付き合わせてごめんね」
「一緒にいるっつったのはオレだしな」
「うん」
「それに、結構楽しいし、いいよ」
「ありがと」
「それはこっちのセリフだっての」
夜は、更ける。
.
信じられなくて、認めたくなくて、男の子の言葉を否定し続けた。あたしが死んでる?そんな、こと。
でも、それなら全部辻褄が合う。なら、本当に、あたしは、死んだの……?
「受け入れろ」
お前はもう死んだんだ。
冷たく言い放つ男の子に言い返そうと、睨み付けようと顔を上げる。出かけた言葉は、引っ込んだ。
男の子の表情は寂しげで、今にも泣きそうで、目の前の彼も、あたしと同じだということを思い出した。
すとんと、何かが落ちる。くよくよしていたあたしがバカみたいだ。まるで、世界で一番不幸だと言うみたいに。
「本当に、死んじゃったんだ」
「ああ」
「君も?」
「まあな」
「今何年?」
「は?」
「いいから」
教えてもらった年は、あたしが死んだ年から3年程経っていた。そんなにふらふらしてたのか。
男の子は死んでから半年と少しだそうだ。幽霊になったのはオレより先なのに、全然知らないのなと、笑われた。
「とりあえずその格好やめろよ」
「どうやって?」
「あー……だから、」
ぱん。彼が手を打ち鳴らすと、ぼろぼろだった服は綺麗になって、靴も揃ってて、ぼさぼさな髪も整っていた。
「まあ、こんなん。結構融通利くんだぜ?」
「へえー……」
「お前ほんとになんも知らねーのな」
「うん」
「じゃあさ、オレのセンパイに会わせてやるよ。色々教えてくれるし。あとオレ、お前と一緒にいてやるよ」
「いいの?」
「お前ほっとくとやばそうじゃん」
「何それ」
「それに、拾ったら面倒見ねえと」
「あたし犬や猫じゃないんですけど!」
「まあいいじゃん。そうだ、お前名前は?オレは吹雪アツヤな」
「青葉。星川青葉だよ」
「青葉な。よろしく!」
「こちらこそよろしく、……アツヤ!」
***
「……ふふっ」
「何笑ってんだよ」
訝しげなアツヤを適当に流して、今までのことを思い返す。
あの後、アツヤのセンパイに初めて会った時は、凄く驚いた。あたしの家族ととても似ていたから。
父さんや瞳子姉さんの事を聞いて、複雑だったけれど。
一足先にいってしまったあの人は、どうなったのかな。生まれ変わったのかな。
あれから――あたしが死んでから、もう5年もの歳月が流れた。
身長や容姿が勿論のこと変わらなくて、伸ばしたり弄ったり出来るのを知った時は驚いたなあ。
"もし生きていてそのまま成長したら"。それが、今のあたしの姿だ。
置いていかれたように感じるのが、嫌で。
「大体は分かるけどさ」
「おう」
「あと、どれくらいかな」
「……わかんね」
いきたく、ないなあ。
「ねえ、アツヤ」
「何だよ」
「アツヤはもう、未練ないんだよね」
「ああ」
「付き合わせてごめんね」
「一緒にいるっつったのはオレだしな」
「うん」
「それに、結構楽しいし、いいよ」
「ありがと」
「それはこっちのセリフだっての」
夜は、更ける。
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