23日目
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「あのさ」
「何?」
「ちょっとテレビで見ただけで、あんまり覚えてないんだけど」
「うん」
「赤ちゃんって、愛情を受けないとちゃんと育たないんだって」
「……」
「だから、少なくとも今日まで成長出来たくらいには、愛されてたんじゃないかなー………なんちゃって」
「成長過程で黒歴史作っちゃったけどね」
「それはやめて」
「……リュウジ」
「うん」
「ありがとう」
「……どういたしまして」
当然じゃん、家族なんだから。
「ていうかさあ、今思ったけど置いてかれたね」
「あ」
ヒロトたちが射的しに行ったの、すっかり忘れてた。
慌てて進んでいくと、丁度もうすぐ終わるといったところだった。
「なん……だと……」
「何でそんなに当たんだよ…」
「うーん、なんでだろうね」
「なあ次!あれな!」
「ココアシガレット?仕方ないなあ」
口ではああ言ってる癖に以下省略。それにしてもヒロトほんとに上手いな。
「2人共やっと来たのか」
「ちょっと話しながら歩いてたからさ」
「ヒロトも終わったみてーだし、そろそろなんか食おうぜ」
「それもそうだね」
「フッ、私が特別に奢ってやろう」
「マジで!じゃあ焼きそばラムネわたあめたこ焼きかき氷りんご飴焼き鳥――、」
「…多いよ、アツヤ」
「そんなに買えるか」
「割り勘でいいだろ」
「じゃあベビーカステラ追加で。売り切れる前に早く行こ!」
「あ、俺型抜きやりたい!」
「いいなそれ。勝負しようぜ」
「えっ」
「望むところだ」
「またやるの?」
「ヒロトだってノリノリだっただろ」
「……バレた?」
「まーな」
「なんだかんだいってよく見てるよねえ、アツヤ」
「うるせー!!」
わいわい、がやがや、
アツヤもすっかり馴染んだなあと、しみじみ思う。
俺、吹雪(兄の方だ)のこと、ほんのちょっとだけトラウマだったから、似てて最初はびっくりしたもんだよ。
今では昔からいたみたいに仲良しだけど。やっと日常が戻ってきて迎えた夏は、色々と濃い夏だ。
人混みですれ違う他人から見ると、まるで見えない人物と話しているように見えるのか、訝しげな視線を向けられる。
でも、そんなのは気にしない。青葉もアツヤも、俺たちにとっては確かにここにいる存在なんだから。
周りの目なんて気にするもんか。背に腹は変えられぬ、は……ちょっと違うか。
まあそんなの気にしてたらエイリア学園の時のことなんか……うん、自虐はやめよう、自虐は。
なんとなく、本当になんとなくだけど、このそう生活は長くは続かないんだろう。
何度か聞こうかと思ったけど、正直怖くて聞けない。ここ(お日さま園)から離れたら、2人はどうなるのか。
でも言わないってことは、言いたくなくて、聞かれたくないことなんだと思う。
だから、いつかそんな日が来るまで、目一杯思い出を作りたい。
言いたくないならちゃんと待つよ。
「また置いてかれるよ、リュウジ」
「はいはいっと」
短気は損気、って言うしね。先のことを考えてる暇があったら、まず今を楽しもう。
(くそっ……)
(またかよ!次は金魚すくいだ!)
(俺そろそろ休みたいな…)
(…懲りないね)
(あっ、ケバブあるぞ!)
(ちょ、アツヤ!)
「何?」
「ちょっとテレビで見ただけで、あんまり覚えてないんだけど」
「うん」
「赤ちゃんって、愛情を受けないとちゃんと育たないんだって」
「……」
「だから、少なくとも今日まで成長出来たくらいには、愛されてたんじゃないかなー………なんちゃって」
「成長過程で黒歴史作っちゃったけどね」
「それはやめて」
「……リュウジ」
「うん」
「ありがとう」
「……どういたしまして」
当然じゃん、家族なんだから。
「ていうかさあ、今思ったけど置いてかれたね」
「あ」
ヒロトたちが射的しに行ったの、すっかり忘れてた。
慌てて進んでいくと、丁度もうすぐ終わるといったところだった。
「なん……だと……」
「何でそんなに当たんだよ…」
「うーん、なんでだろうね」
「なあ次!あれな!」
「ココアシガレット?仕方ないなあ」
口ではああ言ってる癖に以下省略。それにしてもヒロトほんとに上手いな。
「2人共やっと来たのか」
「ちょっと話しながら歩いてたからさ」
「ヒロトも終わったみてーだし、そろそろなんか食おうぜ」
「それもそうだね」
「フッ、私が特別に奢ってやろう」
「マジで!じゃあ焼きそばラムネわたあめたこ焼きかき氷りんご飴焼き鳥――、」
「…多いよ、アツヤ」
「そんなに買えるか」
「割り勘でいいだろ」
「じゃあベビーカステラ追加で。売り切れる前に早く行こ!」
「あ、俺型抜きやりたい!」
「いいなそれ。勝負しようぜ」
「えっ」
「望むところだ」
「またやるの?」
「ヒロトだってノリノリだっただろ」
「……バレた?」
「まーな」
「なんだかんだいってよく見てるよねえ、アツヤ」
「うるせー!!」
わいわい、がやがや、
アツヤもすっかり馴染んだなあと、しみじみ思う。
俺、吹雪(兄の方だ)のこと、ほんのちょっとだけトラウマだったから、似てて最初はびっくりしたもんだよ。
今では昔からいたみたいに仲良しだけど。やっと日常が戻ってきて迎えた夏は、色々と濃い夏だ。
人混みですれ違う他人から見ると、まるで見えない人物と話しているように見えるのか、訝しげな視線を向けられる。
でも、そんなのは気にしない。青葉もアツヤも、俺たちにとっては確かにここにいる存在なんだから。
周りの目なんて気にするもんか。背に腹は変えられぬ、は……ちょっと違うか。
まあそんなの気にしてたらエイリア学園の時のことなんか……うん、自虐はやめよう、自虐は。
なんとなく、本当になんとなくだけど、このそう生活は長くは続かないんだろう。
何度か聞こうかと思ったけど、正直怖くて聞けない。ここ(お日さま園)から離れたら、2人はどうなるのか。
でも言わないってことは、言いたくなくて、聞かれたくないことなんだと思う。
だから、いつかそんな日が来るまで、目一杯思い出を作りたい。
言いたくないならちゃんと待つよ。
「また置いてかれるよ、リュウジ」
「はいはいっと」
短気は損気、って言うしね。先のことを考えてる暇があったら、まず今を楽しもう。
(くそっ……)
(またかよ!次は金魚すくいだ!)
(俺そろそろ休みたいな…)
(…懲りないね)
(あっ、ケバブあるぞ!)
(ちょ、アツヤ!)