18日目
夢小説設定
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「ハッ、ぜってー負けねえからな」
「それはこっちのセリフだっつーの!」
「ふん。勝つのは私だ」
「おっし、出来た!」
「昨日もそうだけど、凄いわね」
「無駄に細かくて出来がいいわね、青葉なのに」
「ちょっ、辛辣だねクララ…」
「本当のことじゃない」
「貝拾ってきたッポ」
「じゃあそれ付けよっか!」
それぞれ思い思い海を楽しんでいるのを眺めながら、俺は砂浜に敷いたシートの上に乗った。
パラソルを差してあるから、日陰になってそれ程暑さは感じない。海に入った方が気持ちいいのだろうけど。
昨日も泳いだし、俺にとってはあれでもう充分だ。みんなを見ているもの楽しいし。
じわりと滲んで流れ出した汗に日焼け止めが流れ始めて、タオルでそれを拭ってから塗り直す。
「男の癖に女みたいなことすんなよ」、と晴矢には言われたけど、男だって気にする人だっているさ。
ぼんやりと遊んでいる様子を見てたら、緑川が横に座った。
「泳がなくていいの?」
「うん。昨日泳いだし、見ているだけでも楽しいからね」
「じゃあなんで水着なんだよ…」
「晴矢と風介が煩くてね」
「ああ…」
そう言うと、緑川は納得したように頷いた。さっき緑川も言われてたしね。
「あーあ……」
「どうかしたのかい?」
「いや…。……俺さ、未だに青葉がいることが信じられないだよね」
あとアツヤも、と付け加えた緑川に、「ああ…」と短い返事を返す。
俺も最初は信じられなかった。けど、本当に青葉で、凄く嬉しかった。もう会えないと思ってたから。
「(でも――)」
思い出すのは、花火をした日のこと。
俺たちと青葉、アツヤの間には、絶対に越えることの出来ない壁がある。
既に死んでいる人間と、今を生きている人間。決定的な違いだ。
…本当は気づいてる。それを受け入れるのが嫌で、また失うことが嫌で、気づいていないフリをしていたかっただけなんだ。
青葉が死んでしまった時、とても後悔した。こんなことになるなら、思いを伝えてしまえばよかったと思った。
だから、今俺はもう二度とないであろうチャンスを手にしている。
でも、俺が思いを伝えることで、青葉を縛り付けることになってしまうのなら――――
「(……やめよう。こんなことを、考えるの)」
一瞬でもずっと青葉がここにいてくれたらいいなんて、甘えたことを思ったら自分が、
嫌になった。
(はー、遊んだ遊んだ!)
(帰るぞー)
「それはこっちのセリフだっつーの!」
「ふん。勝つのは私だ」
「おっし、出来た!」
「昨日もそうだけど、凄いわね」
「無駄に細かくて出来がいいわね、青葉なのに」
「ちょっ、辛辣だねクララ…」
「本当のことじゃない」
「貝拾ってきたッポ」
「じゃあそれ付けよっか!」
それぞれ思い思い海を楽しんでいるのを眺めながら、俺は砂浜に敷いたシートの上に乗った。
パラソルを差してあるから、日陰になってそれ程暑さは感じない。海に入った方が気持ちいいのだろうけど。
昨日も泳いだし、俺にとってはあれでもう充分だ。みんなを見ているもの楽しいし。
じわりと滲んで流れ出した汗に日焼け止めが流れ始めて、タオルでそれを拭ってから塗り直す。
「男の癖に女みたいなことすんなよ」、と晴矢には言われたけど、男だって気にする人だっているさ。
ぼんやりと遊んでいる様子を見てたら、緑川が横に座った。
「泳がなくていいの?」
「うん。昨日泳いだし、見ているだけでも楽しいからね」
「じゃあなんで水着なんだよ…」
「晴矢と風介が煩くてね」
「ああ…」
そう言うと、緑川は納得したように頷いた。さっき緑川も言われてたしね。
「あーあ……」
「どうかしたのかい?」
「いや…。……俺さ、未だに青葉がいることが信じられないだよね」
あとアツヤも、と付け加えた緑川に、「ああ…」と短い返事を返す。
俺も最初は信じられなかった。けど、本当に青葉で、凄く嬉しかった。もう会えないと思ってたから。
「(でも――)」
思い出すのは、花火をした日のこと。
俺たちと青葉、アツヤの間には、絶対に越えることの出来ない壁がある。
既に死んでいる人間と、今を生きている人間。決定的な違いだ。
…本当は気づいてる。それを受け入れるのが嫌で、また失うことが嫌で、気づいていないフリをしていたかっただけなんだ。
青葉が死んでしまった時、とても後悔した。こんなことになるなら、思いを伝えてしまえばよかったと思った。
だから、今俺はもう二度とないであろうチャンスを手にしている。
でも、俺が思いを伝えることで、青葉を縛り付けることになってしまうのなら――――
「(……やめよう。こんなことを、考えるの)」
一瞬でもずっと青葉がここにいてくれたらいいなんて、甘えたことを思ったら自分が、
嫌になった。
(はー、遊んだ遊んだ!)
(帰るぞー)