18日目
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夕飯を食べて、温泉に入って、騒いで、怒られて、枕投げをしたら盛り上がってしまい流した筈の汗まみれ。
エイリア学園として日本中を騒がせていた頃を考えると、皆で旅行だなんて到底考えられない。
父さんの望んだことだから、大切な人の為にただひたすらに頑張った。間違ってるなんて、最初から分かってた。
でも、そのおかげで円堂くんたちに出会えたんだから、良かったとも思える。
仲間の…家族の大切さや、サッカーが好きだと思い出させてくれた彼らには、感謝してもしきれない。
今が、生きていることが楽しいと思えるなんて、何年ぶりだろう。
***
「起きろォォオオオ!」
「っ、うわ!」
アツヤとヒロトたちが寝泊まりしている部屋に行けば、なんかもう凄いことになっていた。
枕はそこら中に散乱してて、浴衣も布団もぐちゃぐちゃ。雑魚寝して誰かに蹴られたのか、痣が出来てる人も。
あのヒロトでさえ珍しくだらけたように寝てて、思わず驚いたり。晴矢に蹴られてたけど。
女子組はもう起きてるし、朝食の時間もあるからとアツヤが片っ端から叩き起こしていく。
最後に起きたのはまさかのヒロトで、これまた驚く。なんだかヒロトのイメージが変わるなあ。
しっかりしてて、いつもあたしたちの一歩前を歩いているようなイメージだった。
また一緒に生活するようになって思ったけど、まるでお兄ちゃんみたいに、いつも1歩離れたところからみんなを見ていたから。
正確には見守ってた?よく分からないや。あまり表情に出してくれないから、内心どう思ってるか分かりくい。晴矢は分かりやすいのに。
大人びてて、どこか一線引いてるところもある。無意識の内にまだ昔のことを引き摺ってるのかもしれない。
で、いつも大人な感じなヒロトが寝坊して叩かれてもみくちゃにされてる。それに対してムキになってやり返して。
同い年のあたしが言えることじゃないけど、中学生らしいっていうか、年相応っていうか、ヒロトもまだ子供なんだよなあ、なんて。
「おい!さっさと着がえて朝食の支度をしろ!」
「わーってるっつーの!つか俺見んな!俺じゃねえし!」
「一番最後に起きたのはヒロトだからな」
「…ヒロトが?」
怒鳴り込んできた玲名が驚きの表情を浮かべた。まじまじとまだ唯一着がえてないヒロトを見て、今度はヒロトに着がえろと叫んだ。
ていうか真っ先に晴矢が遅いって判断するとこが、晴矢どう思ってるのかよく分かるなあ。まあ、晴矢だし。
「朝から騒がしいなあ」
「いいんじゃね?つかいつも通りだろ、騒がしいのとか」
「や、でもヒロトが寝坊とか珍しいよね」
「青葉はヒロトをなんだと思ってんだよ」
「なんだとって」
「ヒロトだって完璧人間じゃねーんだから寝坊くらいすんだろ」
「…そーだね」
勉強とか運動とか、色んな面でヒロトは凄いって思っちゃってたから、想像出来なかっただけ。
なんでも出来ちゃうなんてイメージだったから。唯のレッテルな訳だけど。
ま、今はそんなことより、
「早く済ませて海行こ!午後には帰んなきゃいけないんだから、時間もったいないよ!」
残り少ない時間を楽しまなきゃね。
.
エイリア学園として日本中を騒がせていた頃を考えると、皆で旅行だなんて到底考えられない。
父さんの望んだことだから、大切な人の為にただひたすらに頑張った。間違ってるなんて、最初から分かってた。
でも、そのおかげで円堂くんたちに出会えたんだから、良かったとも思える。
仲間の…家族の大切さや、サッカーが好きだと思い出させてくれた彼らには、感謝してもしきれない。
今が、生きていることが楽しいと思えるなんて、何年ぶりだろう。
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「起きろォォオオオ!」
「っ、うわ!」
アツヤとヒロトたちが寝泊まりしている部屋に行けば、なんかもう凄いことになっていた。
枕はそこら中に散乱してて、浴衣も布団もぐちゃぐちゃ。雑魚寝して誰かに蹴られたのか、痣が出来てる人も。
あのヒロトでさえ珍しくだらけたように寝てて、思わず驚いたり。晴矢に蹴られてたけど。
女子組はもう起きてるし、朝食の時間もあるからとアツヤが片っ端から叩き起こしていく。
最後に起きたのはまさかのヒロトで、これまた驚く。なんだかヒロトのイメージが変わるなあ。
しっかりしてて、いつもあたしたちの一歩前を歩いているようなイメージだった。
また一緒に生活するようになって思ったけど、まるでお兄ちゃんみたいに、いつも1歩離れたところからみんなを見ていたから。
正確には見守ってた?よく分からないや。あまり表情に出してくれないから、内心どう思ってるか分かりくい。晴矢は分かりやすいのに。
大人びてて、どこか一線引いてるところもある。無意識の内にまだ昔のことを引き摺ってるのかもしれない。
で、いつも大人な感じなヒロトが寝坊して叩かれてもみくちゃにされてる。それに対してムキになってやり返して。
同い年のあたしが言えることじゃないけど、中学生らしいっていうか、年相応っていうか、ヒロトもまだ子供なんだよなあ、なんて。
「おい!さっさと着がえて朝食の支度をしろ!」
「わーってるっつーの!つか俺見んな!俺じゃねえし!」
「一番最後に起きたのはヒロトだからな」
「…ヒロトが?」
怒鳴り込んできた玲名が驚きの表情を浮かべた。まじまじとまだ唯一着がえてないヒロトを見て、今度はヒロトに着がえろと叫んだ。
ていうか真っ先に晴矢が遅いって判断するとこが、晴矢どう思ってるのかよく分かるなあ。まあ、晴矢だし。
「朝から騒がしいなあ」
「いいんじゃね?つかいつも通りだろ、騒がしいのとか」
「や、でもヒロトが寝坊とか珍しいよね」
「青葉はヒロトをなんだと思ってんだよ」
「なんだとって」
「ヒロトだって完璧人間じゃねーんだから寝坊くらいすんだろ」
「…そーだね」
勉強とか運動とか、色んな面でヒロトは凄いって思っちゃってたから、想像出来なかっただけ。
なんでも出来ちゃうなんてイメージだったから。唯のレッテルな訳だけど。
ま、今はそんなことより、
「早く済ませて海行こ!午後には帰んなきゃいけないんだから、時間もったいないよ!」
残り少ない時間を楽しまなきゃね。
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