とある夏の思い出
夢小説設定
「まあ…上手くなったんじゃね?」
「へ?」
夜の園庭にて、サッカーの練習に付き合ってくれてたアツヤが、突然そう言った。
褒められたことなんか一度もなかったから、思わず空振りしてしまったという。
「本当?」
「本当」
「マジで?」
「マジ」
「具体的には」
「空振りしなくなったし、真っ直ぐ蹴れるようになったしな」
「おお…アツヤの貴重なデレだ!」
「はあ!?やっぱ前言撤回するわ。元々が低レベルだし」
「もう聞いちゃったもんね」
「うぜえ」
「大丈夫、アツヤが素直じゃないのはよく知ってるから」
「あっそ」
つーんとそっぽを向いてるけど、そんなアツヤがなんだかんだいって優しいのはよく分かってる。
死んでから初めて出会った友達…というか仲間?同胞?そんな感じだから、それなりに長い付き合いをしてる。
死んだのに幽霊としてこの世に居座ってる理由や、エイリア学園のことを教えてくれたのもアツヤだった。
めんどくさがりの癖に面倒見よかったしするし、悪態つく癖に最後まで付き合ってくれる。
お兄さんには悪いかもしれないけど、ほんと、アツヤに会えてよかった。
「アツヤが教えてくれたおかげだね!」
「別に。頼んできたのは青葉だし、頑張ったのも青葉だろ」
「…明日は大雨…いや台風が来るね」
「はあ!?」
「あ、雹かもしれない」
「何でだよ!」
「だってそんなに素直に褒めるとか今までなかったじゃん!」
「うるせー!」
「アツヤが怒ったー!」
「…エターナルブリザードぶつけてやろうか」
「それだけは勘弁」
両手をホールドアップして降参のポーズ。年は一応アツヤの方が年下なのに、勝てる気がしない。
エターナルブリザード、か…。いいなあ、必殺技。シュートを決めるとか凄いカッコいい。
「アツヤ、あたしに必殺技教えてよ!」
「青葉には無理だろ。つーかそう簡単にエターナルブリザードが出来てたまるか」
「そこをなんとか!」
「お前の脚力とスピードじゃ無理。…ていうか、今ここにいる理由分かってんだろうな」
「そ、それは…分かってるけど…」
分かってるよ。ずっとここにいられるって訳じゃないことくらい。
だからみんなと色んなことがやりたいって、みんなの大好きなサッカーをやりたいって思ったんじゃん。
「ポジション」
「何?」
「だーかーらー、ポジションは?」
「…そういうの考えたことなかった」
「…バカか」
「はい」
否定出来ません。
「まあ…、ディフェンダーとして人の壁くらいなら出来んじゃね?」
「人の壁って…」
「あー、ほら、やんだろ必殺技」
「いいの!?」
「仕方ねーから教えてやるよ」
「ありがとうアツヤ様!」
「うざ」
「酷い!」
「時間ねーからスパルタな。今夜中に仕上げる。どーせ疲れねーし」
「無茶ぶりだよそれ。精神的に疲れる」
「は?」
「ごめんなさい」
なんだかんだいって、やっぱりアツヤは優しいよなあ。
(下手くそ)
(もうちょいオブラートに包んでよ!)
「へ?」
夜の園庭にて、サッカーの練習に付き合ってくれてたアツヤが、突然そう言った。
褒められたことなんか一度もなかったから、思わず空振りしてしまったという。
「本当?」
「本当」
「マジで?」
「マジ」
「具体的には」
「空振りしなくなったし、真っ直ぐ蹴れるようになったしな」
「おお…アツヤの貴重なデレだ!」
「はあ!?やっぱ前言撤回するわ。元々が低レベルだし」
「もう聞いちゃったもんね」
「うぜえ」
「大丈夫、アツヤが素直じゃないのはよく知ってるから」
「あっそ」
つーんとそっぽを向いてるけど、そんなアツヤがなんだかんだいって優しいのはよく分かってる。
死んでから初めて出会った友達…というか仲間?同胞?そんな感じだから、それなりに長い付き合いをしてる。
死んだのに幽霊としてこの世に居座ってる理由や、エイリア学園のことを教えてくれたのもアツヤだった。
めんどくさがりの癖に面倒見よかったしするし、悪態つく癖に最後まで付き合ってくれる。
お兄さんには悪いかもしれないけど、ほんと、アツヤに会えてよかった。
「アツヤが教えてくれたおかげだね!」
「別に。頼んできたのは青葉だし、頑張ったのも青葉だろ」
「…明日は大雨…いや台風が来るね」
「はあ!?」
「あ、雹かもしれない」
「何でだよ!」
「だってそんなに素直に褒めるとか今までなかったじゃん!」
「うるせー!」
「アツヤが怒ったー!」
「…エターナルブリザードぶつけてやろうか」
「それだけは勘弁」
両手をホールドアップして降参のポーズ。年は一応アツヤの方が年下なのに、勝てる気がしない。
エターナルブリザード、か…。いいなあ、必殺技。シュートを決めるとか凄いカッコいい。
「アツヤ、あたしに必殺技教えてよ!」
「青葉には無理だろ。つーかそう簡単にエターナルブリザードが出来てたまるか」
「そこをなんとか!」
「お前の脚力とスピードじゃ無理。…ていうか、今ここにいる理由分かってんだろうな」
「そ、それは…分かってるけど…」
分かってるよ。ずっとここにいられるって訳じゃないことくらい。
だからみんなと色んなことがやりたいって、みんなの大好きなサッカーをやりたいって思ったんじゃん。
「ポジション」
「何?」
「だーかーらー、ポジションは?」
「…そういうの考えたことなかった」
「…バカか」
「はい」
否定出来ません。
「まあ…、ディフェンダーとして人の壁くらいなら出来んじゃね?」
「人の壁って…」
「あー、ほら、やんだろ必殺技」
「いいの!?」
「仕方ねーから教えてやるよ」
「ありがとうアツヤ様!」
「うざ」
「酷い!」
「時間ねーからスパルタな。今夜中に仕上げる。どーせ疲れねーし」
「無茶ぶりだよそれ。精神的に疲れる」
「は?」
「ごめんなさい」
なんだかんだいって、やっぱりアツヤは優しいよなあ。
(下手くそ)
(もうちょいオブラートに包んでよ!)