10日目
夢小説設定
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朝、いつもより早く目が覚めた。
まだかなり朝早いのに、どこからかボールを蹴る音が聞こえる。
俺以外にも誰か起きているのだろうかと探せば、案外早く見つかった。
施設の裏で、青葉がボールを蹴っていた。
正確に蹴れていて、上手くなったんだと思ったけど、それも束の間直ぐに可笑しいことに気づいた。
蹴ったボールが返ってきているのだ。壁に向けて蹴ってはいるものの、強く蹴ってはいないのに。
誰か他にいるだろうかと思ったけど、生憎俺の立っている角度からだと見えない。
話し声が聞こえるので、してはいけなと思いつつも聞き耳をたててみる。
「結構楽しそうにしてんな」
「うん。久しぶりに会えた訳だしね」
「会えたんじゃなくて会いに来たんだろ」
「同じような意味じゃん」
「オレもう帰るぞ」
「あ、それはダメ。もうちょっと付き合ってよ」
「めんどくせー。何でオレが付き合わなきゃならねえんだよ」
「そこをなんとか!」
「…フン、仕方ねえなあ」
何だろう。誰と話しているかは分からないけど、どことなく晴矢に似てる子な気がする。
もしかして昨日言ってた子って、この子かな?声音からして男の子みたいだ。
「下手くそ」
「分かってるよそんな事!」
「だろーな。まだ全然オレについてこれてねーし」
「そりゃそうでしょ」
「つか何だよ。最近になってサッカー教えろとか」
「…だって、見てるだけじゃなくて、みんなとサッカーやりたかったから…」
そんなこと考えてたんだ…。
「ふーん、あっそ」
「そう言ってるけど、本当はお兄さんとやりたいんでしょ」
「エターナルブリザード打ち込んでやろうか」
「それだけはやめて!」
エターナルブリザード。聞き覚えのある技だ。いや、見たことがある。確か、彼の必殺技。
そういえば、彼についてしらべた時、彼の家族について出てきた情報がある。
そしてエターナルブリザードは、彼の、彼の、
「なあ、そこに隠れてないで出てこいよ」
そう言われてハッとした。今の言葉は、間違いなく自分に向けられたものだ。
バレていたんだと観念して顔を出せばそこには、青葉と、
マフラーをしていて、薄ピンク色で跳ね上がった髪に、太く、つり上がった眉。そしてどこか挑発的な目。
彼にそっくりじゃないか。
「まあ名字は知ってるんだろーけどな。一応言うぜ。
吹雪アツヤ。アンタが戦った吹雪士郎の弟だ」
冷たい汗が、流れた。
.
まだかなり朝早いのに、どこからかボールを蹴る音が聞こえる。
俺以外にも誰か起きているのだろうかと探せば、案外早く見つかった。
施設の裏で、青葉がボールを蹴っていた。
正確に蹴れていて、上手くなったんだと思ったけど、それも束の間直ぐに可笑しいことに気づいた。
蹴ったボールが返ってきているのだ。壁に向けて蹴ってはいるものの、強く蹴ってはいないのに。
誰か他にいるだろうかと思ったけど、生憎俺の立っている角度からだと見えない。
話し声が聞こえるので、してはいけなと思いつつも聞き耳をたててみる。
「結構楽しそうにしてんな」
「うん。久しぶりに会えた訳だしね」
「会えたんじゃなくて会いに来たんだろ」
「同じような意味じゃん」
「オレもう帰るぞ」
「あ、それはダメ。もうちょっと付き合ってよ」
「めんどくせー。何でオレが付き合わなきゃならねえんだよ」
「そこをなんとか!」
「…フン、仕方ねえなあ」
何だろう。誰と話しているかは分からないけど、どことなく晴矢に似てる子な気がする。
もしかして昨日言ってた子って、この子かな?声音からして男の子みたいだ。
「下手くそ」
「分かってるよそんな事!」
「だろーな。まだ全然オレについてこれてねーし」
「そりゃそうでしょ」
「つか何だよ。最近になってサッカー教えろとか」
「…だって、見てるだけじゃなくて、みんなとサッカーやりたかったから…」
そんなこと考えてたんだ…。
「ふーん、あっそ」
「そう言ってるけど、本当はお兄さんとやりたいんでしょ」
「エターナルブリザード打ち込んでやろうか」
「それだけはやめて!」
エターナルブリザード。聞き覚えのある技だ。いや、見たことがある。確か、彼の必殺技。
そういえば、彼についてしらべた時、彼の家族について出てきた情報がある。
そしてエターナルブリザードは、彼の、彼の、
「なあ、そこに隠れてないで出てこいよ」
そう言われてハッとした。今の言葉は、間違いなく自分に向けられたものだ。
バレていたんだと観念して顔を出せばそこには、青葉と、
マフラーをしていて、薄ピンク色で跳ね上がった髪に、太く、つり上がった眉。そしてどこか挑発的な目。
彼にそっくりじゃないか。
「まあ名字は知ってるんだろーけどな。一応言うぜ。
吹雪アツヤ。アンタが戦った吹雪士郎の弟だ」
冷たい汗が、流れた。
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