第5話 ビッグウェイブを乗り越えろ!!
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タクティクスを攻略したことで、イナズマジャパンの攻撃が機能するようになってきた。でも、いまいち攻めきれない。
士郎くんのウルフレジェンドも、豪炎寺の爆熱ストームも、キーパーのグレートバリアリーフによって止められてしまった。
シュートは打ててもなかなか得点にはならない。先制されている状況、どうにか1点目が欲しいところ。
一方ビッグウェイブスはボールを外に出すと、ミッドフィルダーとディフェンダーを入れてきた。
ボールを持ち込んだリュウジにディフェンダーが迫る。相手は1人、リュウジなら抜ける。その時、ディフェンダーが手を振り上げた。
「グレイブストーン!」
「あ!」
地面から突き出てきた石柱が、進むリュウジを阻み、吹き飛ばした。
そうか、タクティクスが通用しなくなったから、個人技でのディフェンスに切り替えてきたんだ。
「体力、スピード、テクニック、戦術の切り替えの速さ……全てが素晴らしいです」
「これが、世界か……」
監督はこうなることを読んでて、あたし達にアップするよう指示をしたんだ。
試合に出るチャンスではあるけど、それはイナズマジャパンがまだまだ苦境に立たされているということで、なんとももどかしい。
そうこうしているうちにカンガルーキックで夕弥が抜かれた。オーストラリアの動物だっけ、カンガルー。
「カンガルーって陸上動物だよね」
「海だけじゃなかったの!?」
「どうやらリザーブとして、陸で鍛えた選手たちが控えていたようですね!」
「そうか、ビッグウェイブスは海と陸、両方で鍛えたチームだったんだ」
勢いを取り戻したビッグウェイブスが攻めてくるけど、イナズマジャパンも負けずに攻める。
シュートは守兄が全部止めてるけど、こっちの攻撃も上手くいかず、双方攻め手に欠いて攻めきれない。
前半もあと僅かだ。気持ち的には、どうにか前半のうちに同点に追い付いておきたい。
ディフェンスを跳躍してかわした鬼道に、着地の瞬間スライディングタックルが足首に入った。……今の、嫌な転び方だったな。
「……秋、今の見た?」
「うん、準備しておくね」
杞憂で済めばいいけど、ポジションにつく鬼道の足取りはぎこちない。応急処置でこの試合を持たせられれば……いや……。
試合が再開しボールを蹴ろうと一歩踏み出した鬼道が、踞って足を抑えた。丁度ここでホイッスルが鳴って、前半は終わった。
皆が戻ってくる中、鬼道は守兄に肩を貸りて歩いてくる。
「鬼道、足が……」
「これくらい、少し休めば問題ない」
「嘘つけ。意地張ってもいいことないよ。秋、見てもらっていい?」
渋る鬼道を無理矢理ベンチに座らせて、シューズを脱がせる。ソックスに手を掛けたら、すぱんとはたかれた。
それくらい自分で出来ると不満げだけど、無理を押して後半も出ようとしてる鬼道には言われたくない。
秋の手当てを受けた鬼道が呻く。この具合だと、後半は無理そうだ。それでも鬼道は、大丈夫だと虚勢を張るんだから、強情だ。
「鬼道、気持ちは分かる。だけど無理はするな」
「円堂……」
「鬼道、交代だ」
監督が交代を言い渡して、後半は虎丸が出場することになった。……選ばれなかった。けど、まだまだこれからだ。
「守兄達なら大丈夫だよ、鬼道」
「しかし……」
「それに、ここで無理して怪我を悪化させたら次の試合に出られなくなるかもしれないよ」
「! 次、か……」
「信じよう、皆を!あたし達の仲間はちゃんと強いよ!」
「ああ、そうだな」
パンッと軽く背中を叩けば、やっと鬼道は笑ってくれた。
前半座っていた位置に戻ると、明王ちゃんが何で俺じゃないんだと言いたそうにあからさまに不貞腐れていた。
さっき鬼道が交代になった時、いかにも俺の出番のようだな!……みたいな顔してたしな……。
「ドンマイ、明王ちゃん。いつかチャンスが巡ってくるよ」
「そうやってお気楽に待ってるならお前はずっとベンチかもな」
「酷いこと言うね……」
「試合は勝てなけりゃ意味がねえ。選ばれるのは勝ちに必要な奴だけだ」
「明王ちゃんそれブーメランじゃない?」
「うるせえ」
「それに……それなら、勝利に必要だと思ってもらえるような選手になるだけだ」
「フン」
鼻を鳴らした明王ちゃんがそっぽを向く。……あたしだって、試合に出たい。皆とプレーして、勝ちたい。もっと……もっと強く、ならないと。
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士郎くんのウルフレジェンドも、豪炎寺の爆熱ストームも、キーパーのグレートバリアリーフによって止められてしまった。
シュートは打ててもなかなか得点にはならない。先制されている状況、どうにか1点目が欲しいところ。
一方ビッグウェイブスはボールを外に出すと、ミッドフィルダーとディフェンダーを入れてきた。
ボールを持ち込んだリュウジにディフェンダーが迫る。相手は1人、リュウジなら抜ける。その時、ディフェンダーが手を振り上げた。
「グレイブストーン!」
「あ!」
地面から突き出てきた石柱が、進むリュウジを阻み、吹き飛ばした。
そうか、タクティクスが通用しなくなったから、個人技でのディフェンスに切り替えてきたんだ。
「体力、スピード、テクニック、戦術の切り替えの速さ……全てが素晴らしいです」
「これが、世界か……」
監督はこうなることを読んでて、あたし達にアップするよう指示をしたんだ。
試合に出るチャンスではあるけど、それはイナズマジャパンがまだまだ苦境に立たされているということで、なんとももどかしい。
そうこうしているうちにカンガルーキックで夕弥が抜かれた。オーストラリアの動物だっけ、カンガルー。
「カンガルーって陸上動物だよね」
「海だけじゃなかったの!?」
「どうやらリザーブとして、陸で鍛えた選手たちが控えていたようですね!」
「そうか、ビッグウェイブスは海と陸、両方で鍛えたチームだったんだ」
勢いを取り戻したビッグウェイブスが攻めてくるけど、イナズマジャパンも負けずに攻める。
シュートは守兄が全部止めてるけど、こっちの攻撃も上手くいかず、双方攻め手に欠いて攻めきれない。
前半もあと僅かだ。気持ち的には、どうにか前半のうちに同点に追い付いておきたい。
ディフェンスを跳躍してかわした鬼道に、着地の瞬間スライディングタックルが足首に入った。……今の、嫌な転び方だったな。
「……秋、今の見た?」
「うん、準備しておくね」
杞憂で済めばいいけど、ポジションにつく鬼道の足取りはぎこちない。応急処置でこの試合を持たせられれば……いや……。
試合が再開しボールを蹴ろうと一歩踏み出した鬼道が、踞って足を抑えた。丁度ここでホイッスルが鳴って、前半は終わった。
皆が戻ってくる中、鬼道は守兄に肩を貸りて歩いてくる。
「鬼道、足が……」
「これくらい、少し休めば問題ない」
「嘘つけ。意地張ってもいいことないよ。秋、見てもらっていい?」
渋る鬼道を無理矢理ベンチに座らせて、シューズを脱がせる。ソックスに手を掛けたら、すぱんとはたかれた。
それくらい自分で出来ると不満げだけど、無理を押して後半も出ようとしてる鬼道には言われたくない。
秋の手当てを受けた鬼道が呻く。この具合だと、後半は無理そうだ。それでも鬼道は、大丈夫だと虚勢を張るんだから、強情だ。
「鬼道、気持ちは分かる。だけど無理はするな」
「円堂……」
「鬼道、交代だ」
監督が交代を言い渡して、後半は虎丸が出場することになった。……選ばれなかった。けど、まだまだこれからだ。
「守兄達なら大丈夫だよ、鬼道」
「しかし……」
「それに、ここで無理して怪我を悪化させたら次の試合に出られなくなるかもしれないよ」
「! 次、か……」
「信じよう、皆を!あたし達の仲間はちゃんと強いよ!」
「ああ、そうだな」
パンッと軽く背中を叩けば、やっと鬼道は笑ってくれた。
前半座っていた位置に戻ると、明王ちゃんが何で俺じゃないんだと言いたそうにあからさまに不貞腐れていた。
さっき鬼道が交代になった時、いかにも俺の出番のようだな!……みたいな顔してたしな……。
「ドンマイ、明王ちゃん。いつかチャンスが巡ってくるよ」
「そうやってお気楽に待ってるならお前はずっとベンチかもな」
「酷いこと言うね……」
「試合は勝てなけりゃ意味がねえ。選ばれるのは勝ちに必要な奴だけだ」
「明王ちゃんそれブーメランじゃない?」
「うるせえ」
「それに……それなら、勝利に必要だと思ってもらえるような選手になるだけだ」
「フン」
鼻を鳴らした明王ちゃんがそっぽを向く。……あたしだって、試合に出たい。皆とプレーして、勝ちたい。もっと……もっと強く、ならないと。
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