第17話 手に入れろ!世界への切符!!
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「円堂」
「あ、飛鷹。さっきの凄い技だったよ!」
「出来たのか、俺にも……必殺技が……」
「うん!しかもカオスブレイクを撃たせなかった!いい蹴りだったね!」
「……あれは、あの技は俺が蹴りのトビーと呼ばれていた頃の蹴りだ」
「そっか。鈴目達と過ごした日々が、今の飛鷹に繋がってるんだね。名前、聞いていい?」
「ああ。俺の技は……真空魔だ!」
晴れやかに笑う飛鷹は自信に満ちていて、すっかり殻を破っていた。
「よし、皆ここからだぞ!」
「皆、あと一点だ!一点取っていくぞ!」
「「「おうっ」」」
あとは……豪炎寺だ。
アフロディが鬼道と明王ちゃん、壁山を立て続けにかわした。
「荒……」
「ヘブンズタイム!」
「っ!」
アフロディの方が速かった。気づけば、アフロディ達がゴール前に揃っていた。……来る!
「守兄!」
「カオスブレイクか!」
「円堂くん!」
「今度こそ決める!」
負けたくない。皆と世界に行く。シュートを見据える守兄から、熱い思いが伝わってくる。
「「「カオスブレイク!!!」」」
「一緒に、行くんだ!たあああ!!!」
振り上げられた拳が、背後に現れた魔神と共にシュートへ叩きつけられた。フィールドを抉る勢いのパワーは、カオスブレイクを押さえ込んでいた。
正義の鉄拳をはるかに越える必殺技、怒りのてっつい!
「世界へ行くのはどっちか、ここからが勝負だ!皆、行くぞ!」
高く高く、ボールが蹴り上げられた。受けたヒロトがディフェンスを突破して……あっ、足が引っかかった!
バランスを崩した体が傾く。それでもヒロトはどうにか一歩を踏み出してパスを出した。良かった、通った!流石!
けれどここまで来てもタイガーストームは決まらない。かつてないくらいの迷いを抱える豪炎寺に、いつかの守が重なった。
「……グラウンドの外で何があったかは関係ない。ホイッスルが鳴ったら試合に集中しろ」
「!」
「前に豪炎寺が言ってた言葉、そのまま返す。今日の豪炎寺はずっと集中出来てない。格好悪いよ!」
「美波……」
「豪炎寺!お前、それでもエースストライカーか!どんな時だって、俺達は悔いのないサッカーをしてきた。この試合だってそうだ!」
「そうですよ!こんなの、俺の憧れの豪炎寺さんじゃないです!」
「お前の親父さんにも、見せてやろうぜ!サッカーの素晴らしさをさ!」
「円堂……虎丸……。分かったよ、円堂」
目を見開いた豪炎寺が大きく頷く。豪炎寺が、あたし達のエースストライカーが帰ってきた。そんな気がした。
ゴールキックをカットした明王ちゃんがダイレクトで豪炎寺へ回せば、そこはもう絶好のタイミングだ。
「虎丸!」
「はい!」
「今度こそ決める!ついてこい!」
「はい!」
虎が吠えて魔神が唸る。これまでとは比べ物にならないパワーを、遠くからでも感じた。
「タイガー……!」
「ストームッ!!」
渦巻く炎と駆け抜ける虎が、ゴールを貫く。これで逆転だ!
「決まった……豪炎寺さん!」
「ああ、やったな!」
「ナイスシュート!豪炎寺!虎丸!」
残り時間は僅か。この一点を守りきれさえすればイナズマジャパンの勝ちだ。
ファイアードラゴンにとっては崖っぷちな状況。それでも不敵に笑ってみせるアフロディは、本当に侮れない。
まだ終わってない。最後まで諦めない。それはイナズマジャパンもファイアードラゴンも同じ!
「止めるよ!」
「はいっす!」
「まだだ……まだだ!ならく落とし!」
「うわあっ!」
「っ、美波さん!」
連携が崩された……!チャンスウがアフロディに戻す。繰り出してくるのは当然あの技。
「「「カオスブレイクッ!!!」」」
「止める!」
「守兄!」
「キャプテン!」
「円堂!」
「この一点、絶対守ってみせる!いかりのてっつい!! ……!!」
迎え撃った守兄が後ろに吹き飛んだのが見えた。直後に起きた爆発による砂煙で視界が悪い。どうなった。決着か、それとも延長か……。
煙が晴れていく。ボールは、ゴールラインの直ぐ手前に埋まっていた。鳴り響く笛は得点を知らせる音だけじゃない。試合終了だ。ってことは!
「「いやったあーーー!!!」」
イナズマジャパンの勝ちだ!アジア予選優勝!このチームで、世界に行けるんだ!
抑えきれない興奮が込み上げてくる。とりあえず近くにいた飛鷹にハイタッチを求めたら、ぎこちないけど返してくれた。これから慣れてければいいな。
夕弥も珍しくイタズラ抜きで応えてくれた、と思ったらいつの間にか靴紐がほどかれてた。……まあ今回はいいや。春ちゃんには言わないでおこう。
声を掛け合って、肩を叩き合って。喜び合う皆から少し離れた所にいるのは明王ちゃん。近付こうとして、ヒロトと目が合った。考えたことは同じみたいだ。
「明王ちゃんお疲れ!やったね!」
「不動くんのゲームメイク、素晴らしかったよ」
「フン……」
肩ポンして労っても、明王ちゃんは鼻を鳴らすだけ。でも満更でもなさそうで、ヒロトと笑ってたら何故かあたしだけ睨まれた。何で!
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「あ、飛鷹。さっきの凄い技だったよ!」
「出来たのか、俺にも……必殺技が……」
「うん!しかもカオスブレイクを撃たせなかった!いい蹴りだったね!」
「……あれは、あの技は俺が蹴りのトビーと呼ばれていた頃の蹴りだ」
「そっか。鈴目達と過ごした日々が、今の飛鷹に繋がってるんだね。名前、聞いていい?」
「ああ。俺の技は……真空魔だ!」
晴れやかに笑う飛鷹は自信に満ちていて、すっかり殻を破っていた。
「よし、皆ここからだぞ!」
「皆、あと一点だ!一点取っていくぞ!」
「「「おうっ」」」
あとは……豪炎寺だ。
アフロディが鬼道と明王ちゃん、壁山を立て続けにかわした。
「荒……」
「ヘブンズタイム!」
「っ!」
アフロディの方が速かった。気づけば、アフロディ達がゴール前に揃っていた。……来る!
「守兄!」
「カオスブレイクか!」
「円堂くん!」
「今度こそ決める!」
負けたくない。皆と世界に行く。シュートを見据える守兄から、熱い思いが伝わってくる。
「「「カオスブレイク!!!」」」
「一緒に、行くんだ!たあああ!!!」
振り上げられた拳が、背後に現れた魔神と共にシュートへ叩きつけられた。フィールドを抉る勢いのパワーは、カオスブレイクを押さえ込んでいた。
正義の鉄拳をはるかに越える必殺技、怒りのてっつい!
「世界へ行くのはどっちか、ここからが勝負だ!皆、行くぞ!」
高く高く、ボールが蹴り上げられた。受けたヒロトがディフェンスを突破して……あっ、足が引っかかった!
バランスを崩した体が傾く。それでもヒロトはどうにか一歩を踏み出してパスを出した。良かった、通った!流石!
けれどここまで来てもタイガーストームは決まらない。かつてないくらいの迷いを抱える豪炎寺に、いつかの守が重なった。
「……グラウンドの外で何があったかは関係ない。ホイッスルが鳴ったら試合に集中しろ」
「!」
「前に豪炎寺が言ってた言葉、そのまま返す。今日の豪炎寺はずっと集中出来てない。格好悪いよ!」
「美波……」
「豪炎寺!お前、それでもエースストライカーか!どんな時だって、俺達は悔いのないサッカーをしてきた。この試合だってそうだ!」
「そうですよ!こんなの、俺の憧れの豪炎寺さんじゃないです!」
「お前の親父さんにも、見せてやろうぜ!サッカーの素晴らしさをさ!」
「円堂……虎丸……。分かったよ、円堂」
目を見開いた豪炎寺が大きく頷く。豪炎寺が、あたし達のエースストライカーが帰ってきた。そんな気がした。
ゴールキックをカットした明王ちゃんがダイレクトで豪炎寺へ回せば、そこはもう絶好のタイミングだ。
「虎丸!」
「はい!」
「今度こそ決める!ついてこい!」
「はい!」
虎が吠えて魔神が唸る。これまでとは比べ物にならないパワーを、遠くからでも感じた。
「タイガー……!」
「ストームッ!!」
渦巻く炎と駆け抜ける虎が、ゴールを貫く。これで逆転だ!
「決まった……豪炎寺さん!」
「ああ、やったな!」
「ナイスシュート!豪炎寺!虎丸!」
残り時間は僅か。この一点を守りきれさえすればイナズマジャパンの勝ちだ。
ファイアードラゴンにとっては崖っぷちな状況。それでも不敵に笑ってみせるアフロディは、本当に侮れない。
まだ終わってない。最後まで諦めない。それはイナズマジャパンもファイアードラゴンも同じ!
「止めるよ!」
「はいっす!」
「まだだ……まだだ!ならく落とし!」
「うわあっ!」
「っ、美波さん!」
連携が崩された……!チャンスウがアフロディに戻す。繰り出してくるのは当然あの技。
「「「カオスブレイクッ!!!」」」
「止める!」
「守兄!」
「キャプテン!」
「円堂!」
「この一点、絶対守ってみせる!いかりのてっつい!! ……!!」
迎え撃った守兄が後ろに吹き飛んだのが見えた。直後に起きた爆発による砂煙で視界が悪い。どうなった。決着か、それとも延長か……。
煙が晴れていく。ボールは、ゴールラインの直ぐ手前に埋まっていた。鳴り響く笛は得点を知らせる音だけじゃない。試合終了だ。ってことは!
「「いやったあーーー!!!」」
イナズマジャパンの勝ちだ!アジア予選優勝!このチームで、世界に行けるんだ!
抑えきれない興奮が込み上げてくる。とりあえず近くにいた飛鷹にハイタッチを求めたら、ぎこちないけど返してくれた。これから慣れてければいいな。
夕弥も珍しくイタズラ抜きで応えてくれた、と思ったらいつの間にか靴紐がほどかれてた。……まあ今回はいいや。春ちゃんには言わないでおこう。
声を掛け合って、肩を叩き合って。喜び合う皆から少し離れた所にいるのは明王ちゃん。近付こうとして、ヒロトと目が合った。考えたことは同じみたいだ。
「明王ちゃんお疲れ!やったね!」
「不動くんのゲームメイク、素晴らしかったよ」
「フン……」
肩ポンして労っても、明王ちゃんは鼻を鳴らすだけ。でも満更でもなさそうで、ヒロトと笑ってたら何故かあたしだけ睨まれた。何で!
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