The sister in strange world
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注意
・キャラ大崩壊
・あんまりハロウィンしてない
・時間軸はFFI後、円堂妹がヒロトとくっついてる
・本編ネタバレ自重してない
・円堂妹、全力でツッコむの巻
「あ、もうすぐハロウィンだね」
「ハロウィン、ですか?」
その呟きに首を傾げた春奈に対し、部室のカレンダーを見ていた美波は「うん」と頷いた。
「せっかくだから、何か皆でやりたいなーって思ったんだよね」
「確かに1年に1度のイベントですしね!」
「そうそう!ってそれ言ったら去年は沢山イベント逃したな……」
「でも、世界一以上のことなんてないですよ!」
「だね!これから先、FFI程の経験はなかなか無いだろうなあ」
顔を見合わせ笑い合った二人は、世界を相手に繰り広げた激闘の数々を思い返しながら、話に花を咲かせた。
そんな中、春奈が意味ありげにニヤッと笑ったことに、美波は全く気づかなかった。
「……と、いうことなんです」
「よし分かった。31日はパーティ決定な。今すぐ準備始めようぜ」
「私の話もちゃんと聞いてくださいよキャプテン!」
翌日、春奈から話を聞いた兄である円堂は、キャプテン権限で即何かをやらかそうとしていた。
もちろん春奈によって、止められたが。こうなるだろうとは思ってたけど……とそのシスコンっぷりに春奈はため息を吐く。
この時春奈の頭からは、世に言うシスコンに分類される自身の兄のことは消去されていた。
「私に考えがあるんです!」
「考え?」
「31日は金曜日だから、地方の方々も呼ぼうかと思って!」
「吹雪たちをか?」
顔をしかめられたのも計算の内だと「土日にサッカーもやりましょう!」と援護射撃をすれば、あっさりと許可が下りる。
ちょろい。春奈はそう思ったが、口には出さなかった。
「でも、来るのに時間がかかるんじゃないか?」
「そこのところはお兄ちゃんに頼んで、なんとかしてもらうつもりです」
「鬼道ならなんとかしてくれそうだな!」
「はい!万が一何かがあったとしても夜すればいいですし、土日もありますからね!」
「そうだな!(万が一あいつらが何かしようとしても、俺が潰せばいいんだしな)」
「あ、くれぐれもこのことは秘密ということでお願いします!」
「分かった!」
***
「美波ちゃああああん!」
「え、え!?士郎く……ぐえっ」
10日31日の雷門中校門付近。何故か狼みたいな格好をした士郎くんが飛び出してきて、思いっきり抱きつかれた。
……なんか、お腹に入った……。地味に痛い……。てか北海道にいる筈の士郎くんが、何で稲妻町にいるの……?
「ちょっと色々あって来ちゃったんだ!会いたかった!」
「あたしも会いたかったよ!でも、なんでそんな格好なの?」
「ほら、今日はハロウィンでしょ?だから仮装してるんだ」
似合う?と1回転して、小首を傾げた士郎くん。あ、耳だけじゃなくて、ちゃんと尻尾もついてるんだ。ふわふわしてる。
肉球ついてる手袋もしてるし、気合入っててクオリティ高いなあ。本格的だ。士郎くんだから、尚更似合ってるような。
あ、もしかして狼の格好って、ウルフレジェンドからきてるのかな?ウルフは狼だし。なるほどそういうことか。うん、納得!
「似合ってるし、可愛いよ!」
「……可愛い?」
「うん!……なんかごめん」
微妙に不満そうな士郎くん。そうだよね、男の子なら可愛いより格好いいって言われたい筈だ。
でも頬をちょっと膨らませてるのはあざとい?気がする。ほっぺ柔らかそう。あたしは……鬼道によくつねられるから、柔らかい……と思う。
……なんというか前々から思ってたけど、もうちょっとこう、女の子らしくなりたい。いや女の子らしさって何とも思うけど。
「ねえ士郎くん。女の子っぽくなる為には、どうしたらいいんだろうね」
「え?」
「いや、ほら、その……」
「ヒロトくん?」
「えっ、や、違う違う違う!」
「そうだよね?」
「……はい」
どこか威圧感を感じさせる、ブラックスマイルを向けられた。士郎くんはモテるから経験豊富そうだし、誤魔化せないや。
「普通に分かるよ」
「あたしまた口に出してた!?」
「ううん、僕の勘。あと、僕はそんなに経験豊富って訳じゃないよ」
「あ、はい」
「強いて言うなら、女の子の扱いが分かってるっていうのかなあ」
にこにこと笑ってるけど、今の発言はちょっと黒かったと思う。
口には出さないけど確信した。士郎くんは絶対にこういうの慣れてる。場数踏んでるよ。
「美波ちゃんは、本当にヒロトくんのことが好きだよね」
「うん。皆のことも好きだよ。でも、一番はヒロトかな」
「素直だなあ。美波ちゃんらしいし、そこが美波ちゃんのいいところだけど。……あーあ、僕が入る隙間は無いみたいだね」
「……ごめん、なさい」
寂しそうな表情をした士郎君に、思わず謝ったら、不思議そうにされた。
「どうして謝るの?美波ちゃんは悪くないよ」
「でも」
「それにね、僕から見ると、美波ちゃんはヒロトくんの傍にいる時が一番幸せそうなんだ」
「そ、そう?」
「だから羨ましいんだよね、ヒロトくんのこと。物凄く、ムカつく」
「(……あれ?)」
さっきから思ってたけど、今日の士郎くんは何かがおかしい。言葉の端々に棘があるし、目に光がないような。
……ただの勘だけど、嫌な予感がする。ってか嫌な予感しかしない!
警戒して距離をとろうと1歩足を下げようとしたら、左肩を掴まれて、引っ張られた。
士郎くんの左腕が、あたしの腰に回る。な、なんか、ゾワッってした。腕鳥肌立ってるんですけど!
野生の勘なのか、なんなのか、とにかく感覚的にやばいと察知した。
「美波ちゃん」
「な、何かな」
「美波ちゃん美波ちゃん美波ちゃん美波ちゃん」
「(うわああああなんかアウトおおお!!!)」
逃げたい。この場から全力疾走で逃げたい。今なら一郎太の疾風ダッシュを使えるような気がする。
でもそれを、士郎くんの腕が許してくれない。いつも通りの笑顔が、怖い。
「僕これでもずーっと我慢してたんだよ?」
「何をですか……」
「美波ちゃんが僕のものにならないなら、いっそのこと監禁でもしちゃおうかなあとか、色々考えてたんだ。既成事実さえ作っちゃえば、あとはこっちのものだよね。監禁するなら首輪と鎖も必要かな。あ、大丈夫!食事とかは僕が準備してあげるし、身の回りのことも全部僕がやってあげるからね。それが恥ずかしくて嫌だったら、鎖はちゃんと長いのにするから心配しなくてもいいよ。勉強は僕が教えてあげるから学校に行かなくてもいいし、サッカーならいくらでも付き合ってあげるよ。出来ればお風呂は一緒に入りたいな。ベッドは1人用のを2人で共有して、それから、」
「ストップストップストップ!!!」
どこが大丈夫でどこが心配ないのか、全く分からない。寧ろ何もかもが大丈夫じゃない。
既成事実の意味は分からないけど、とりあえず監禁は犯罪だ。あたしも士郎くんも、そんなことしてもされても得なんかしない。
でも目が凄いマジだった。ヤバい。冷や汗が止まらない。士郎くんが、ぶっ壊れてる。
まあとやかく考える前に、逃げよう。
「士郎くんごめんっ!」
「え?」
「手加減はするから!熱血パンチ!」
「う、ぐっ……」
思いっきり鳩尾にパンチを叩き込んで、腕が緩んだ隙を見てこれまた思いっきり士郎くんを蹴り飛ばす。
痛みに踞って悶絶してる姿に申し訳なく思いつつも、今はとにかく逃げる!
本当にごめんね士郎くん!でもあたし豪炎寺よりは脚力ないから、大丈夫だよ!多分!
あたしは校舎の方へ向かって、全力で走り出した。
.
・キャラ大崩壊
・あんまりハロウィンしてない
・時間軸はFFI後、円堂妹がヒロトとくっついてる
・本編ネタバレ自重してない
・円堂妹、全力でツッコむの巻
「あ、もうすぐハロウィンだね」
「ハロウィン、ですか?」
その呟きに首を傾げた春奈に対し、部室のカレンダーを見ていた美波は「うん」と頷いた。
「せっかくだから、何か皆でやりたいなーって思ったんだよね」
「確かに1年に1度のイベントですしね!」
「そうそう!ってそれ言ったら去年は沢山イベント逃したな……」
「でも、世界一以上のことなんてないですよ!」
「だね!これから先、FFI程の経験はなかなか無いだろうなあ」
顔を見合わせ笑い合った二人は、世界を相手に繰り広げた激闘の数々を思い返しながら、話に花を咲かせた。
そんな中、春奈が意味ありげにニヤッと笑ったことに、美波は全く気づかなかった。
「……と、いうことなんです」
「よし分かった。31日はパーティ決定な。今すぐ準備始めようぜ」
「私の話もちゃんと聞いてくださいよキャプテン!」
翌日、春奈から話を聞いた兄である円堂は、キャプテン権限で即何かをやらかそうとしていた。
もちろん春奈によって、止められたが。こうなるだろうとは思ってたけど……とそのシスコンっぷりに春奈はため息を吐く。
この時春奈の頭からは、世に言うシスコンに分類される自身の兄のことは消去されていた。
「私に考えがあるんです!」
「考え?」
「31日は金曜日だから、地方の方々も呼ぼうかと思って!」
「吹雪たちをか?」
顔をしかめられたのも計算の内だと「土日にサッカーもやりましょう!」と援護射撃をすれば、あっさりと許可が下りる。
ちょろい。春奈はそう思ったが、口には出さなかった。
「でも、来るのに時間がかかるんじゃないか?」
「そこのところはお兄ちゃんに頼んで、なんとかしてもらうつもりです」
「鬼道ならなんとかしてくれそうだな!」
「はい!万が一何かがあったとしても夜すればいいですし、土日もありますからね!」
「そうだな!(万が一あいつらが何かしようとしても、俺が潰せばいいんだしな)」
「あ、くれぐれもこのことは秘密ということでお願いします!」
「分かった!」
***
「美波ちゃああああん!」
「え、え!?士郎く……ぐえっ」
10日31日の雷門中校門付近。何故か狼みたいな格好をした士郎くんが飛び出してきて、思いっきり抱きつかれた。
……なんか、お腹に入った……。地味に痛い……。てか北海道にいる筈の士郎くんが、何で稲妻町にいるの……?
「ちょっと色々あって来ちゃったんだ!会いたかった!」
「あたしも会いたかったよ!でも、なんでそんな格好なの?」
「ほら、今日はハロウィンでしょ?だから仮装してるんだ」
似合う?と1回転して、小首を傾げた士郎くん。あ、耳だけじゃなくて、ちゃんと尻尾もついてるんだ。ふわふわしてる。
肉球ついてる手袋もしてるし、気合入っててクオリティ高いなあ。本格的だ。士郎くんだから、尚更似合ってるような。
あ、もしかして狼の格好って、ウルフレジェンドからきてるのかな?ウルフは狼だし。なるほどそういうことか。うん、納得!
「似合ってるし、可愛いよ!」
「……可愛い?」
「うん!……なんかごめん」
微妙に不満そうな士郎くん。そうだよね、男の子なら可愛いより格好いいって言われたい筈だ。
でも頬をちょっと膨らませてるのはあざとい?気がする。ほっぺ柔らかそう。あたしは……鬼道によくつねられるから、柔らかい……と思う。
……なんというか前々から思ってたけど、もうちょっとこう、女の子らしくなりたい。いや女の子らしさって何とも思うけど。
「ねえ士郎くん。女の子っぽくなる為には、どうしたらいいんだろうね」
「え?」
「いや、ほら、その……」
「ヒロトくん?」
「えっ、や、違う違う違う!」
「そうだよね?」
「……はい」
どこか威圧感を感じさせる、ブラックスマイルを向けられた。士郎くんはモテるから経験豊富そうだし、誤魔化せないや。
「普通に分かるよ」
「あたしまた口に出してた!?」
「ううん、僕の勘。あと、僕はそんなに経験豊富って訳じゃないよ」
「あ、はい」
「強いて言うなら、女の子の扱いが分かってるっていうのかなあ」
にこにこと笑ってるけど、今の発言はちょっと黒かったと思う。
口には出さないけど確信した。士郎くんは絶対にこういうの慣れてる。場数踏んでるよ。
「美波ちゃんは、本当にヒロトくんのことが好きだよね」
「うん。皆のことも好きだよ。でも、一番はヒロトかな」
「素直だなあ。美波ちゃんらしいし、そこが美波ちゃんのいいところだけど。……あーあ、僕が入る隙間は無いみたいだね」
「……ごめん、なさい」
寂しそうな表情をした士郎君に、思わず謝ったら、不思議そうにされた。
「どうして謝るの?美波ちゃんは悪くないよ」
「でも」
「それにね、僕から見ると、美波ちゃんはヒロトくんの傍にいる時が一番幸せそうなんだ」
「そ、そう?」
「だから羨ましいんだよね、ヒロトくんのこと。物凄く、ムカつく」
「(……あれ?)」
さっきから思ってたけど、今日の士郎くんは何かがおかしい。言葉の端々に棘があるし、目に光がないような。
……ただの勘だけど、嫌な予感がする。ってか嫌な予感しかしない!
警戒して距離をとろうと1歩足を下げようとしたら、左肩を掴まれて、引っ張られた。
士郎くんの左腕が、あたしの腰に回る。な、なんか、ゾワッってした。腕鳥肌立ってるんですけど!
野生の勘なのか、なんなのか、とにかく感覚的にやばいと察知した。
「美波ちゃん」
「な、何かな」
「美波ちゃん美波ちゃん美波ちゃん美波ちゃん」
「(うわああああなんかアウトおおお!!!)」
逃げたい。この場から全力疾走で逃げたい。今なら一郎太の疾風ダッシュを使えるような気がする。
でもそれを、士郎くんの腕が許してくれない。いつも通りの笑顔が、怖い。
「僕これでもずーっと我慢してたんだよ?」
「何をですか……」
「美波ちゃんが僕のものにならないなら、いっそのこと監禁でもしちゃおうかなあとか、色々考えてたんだ。既成事実さえ作っちゃえば、あとはこっちのものだよね。監禁するなら首輪と鎖も必要かな。あ、大丈夫!食事とかは僕が準備してあげるし、身の回りのことも全部僕がやってあげるからね。それが恥ずかしくて嫌だったら、鎖はちゃんと長いのにするから心配しなくてもいいよ。勉強は僕が教えてあげるから学校に行かなくてもいいし、サッカーならいくらでも付き合ってあげるよ。出来ればお風呂は一緒に入りたいな。ベッドは1人用のを2人で共有して、それから、」
「ストップストップストップ!!!」
どこが大丈夫でどこが心配ないのか、全く分からない。寧ろ何もかもが大丈夫じゃない。
既成事実の意味は分からないけど、とりあえず監禁は犯罪だ。あたしも士郎くんも、そんなことしてもされても得なんかしない。
でも目が凄いマジだった。ヤバい。冷や汗が止まらない。士郎くんが、ぶっ壊れてる。
まあとやかく考える前に、逃げよう。
「士郎くんごめんっ!」
「え?」
「手加減はするから!熱血パンチ!」
「う、ぐっ……」
思いっきり鳩尾にパンチを叩き込んで、腕が緩んだ隙を見てこれまた思いっきり士郎くんを蹴り飛ばす。
痛みに踞って悶絶してる姿に申し訳なく思いつつも、今はとにかく逃げる!
本当にごめんね士郎くん!でもあたし豪炎寺よりは脚力ないから、大丈夫だよ!多分!
あたしは校舎の方へ向かって、全力で走り出した。
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