第9話 イプシロン来襲!
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イプシロンに関する情報を集める為、キャラバンで東京に戻る途中、コンビニ休憩を取ることになった。
それぞれお菓子や飲み物を買ったり、体を伸ばしてる中で、あたしはしろ君を呼び出した。二人で話す時間が欲しかった。
「どうしたの?」
「えーっと」
二人になれたのはいいけど、何から話せばいいのか。アツヤとか事故とか、何て聞けばいいかもうちょっと考えてからにすれば良かった。
視線を合わせられずに彷徨わせて、なんとなくマフラーで止める。……あのマフラーは。するとしろ君は察したように眉を下げて苦笑いを浮かべた。
「……知ってたんだね、何があったのか」
「ごめん……。その、事故があったって聞いて」
知ってはいる。それでも、しろ君の口から聞くのが怖い。
「……そうだよ。僕はひとりぼっちになった」
「っ……。あの、しろ君」
「でもね、声が聞こえたんだ」
「声?」
「アツヤの声だよ。アツヤが僕に力をくれる。アツヤは僕の中で生きてる。僕がアツヤになって、二人で完璧になるんだ」
マフラーを握りしめるしろ君の目が、一瞬金色になったように見えた。アツヤはしろ君の中で生きてる。それはどういうことだ。
しろ君がアツヤみたいなことを言う時があるのは、しろ君がアツヤになってるから?なるって何?
気の持ちよう、的な?それでディフェンダーだけでなく、伝説のストライカーになれるくらいフォワードも出来るならやっぱり凄いと思う。
「美波ちゃん?」
「あ、いや、そういえば北海道でも言ってたね、完璧って」
「そう。ディフェンダーもフォワードも僕がやるんだ。僕とアツヤ、二人が揃えば完璧なんだよ」
「そうなんだ……?確かに、ジェミニストーム戦は大活躍だったよね」
「うん。僕とアツヤの力が皆の役に立って良かった」
「頼りにしてるよ!でも、皆仲間だからね。だからしろ君もあたし達を……」
「おーい、美波!吹雪!集合だって!」
「あ、キャプテン。今行くね。行こう、美波ちゃん」
「う、うん」
駆け足で向かうと、皆もう集まっていた。そして瞳子監督から告げられたのは、イプシロンから襲撃予告があったこと。
予告先は京都の漫遊寺中。聞いたことない学校だ。なっちゃんが言うには、フットボールフロンティアにも参加してないらしい。
皆が首を傾げてると、監督が説明してくれた。漫遊寺中はモットーが"心と体を鍛えること"で、サッカー部は対抗試合をしないのだと。
でもフットボールフロンティアに参加していれば、なんと間違いなく優勝候補の1つになっていただろうと言われてるらしい。
優勝候補ってことは、凄い実力のあるチームってことじゃん!なのに大会には出てないなんてもったいない気がする。
「雷門と試合したらどうなってたかな」
「さあな。でも優勝候補だろうがなんだろうが負けねえよ!」
勝つのは俺達だぜ!と笑う染岡は頼もしい。しろ君とのこともあって、一皮向けたって感じだ。
漫遊寺のサッカーはスピード、パワー、何をとっても超一流、か。どんなサッカーをするチーム何だろう。
そして無差別に学校を襲ってたジェミニストームに対して、イプシロンは隠れた強豪校を狙ってきた。
「イプシロンを倒せば、エイリア学園の本当の狙いが分かるかもしれないわね。直ぐ漫遊寺へ向かうわよ!」
『はい!』
そんな訳で到着した漫遊寺中は、エイリア学園からの襲撃予告があったのに、のんびりとした空気だった。
「何か、のんびりしてるよな」
「襲撃予告なんて全く気にしてない感じ」
「もうちょっと警戒してもいいくらいなのにね」
「とにかく、サッカー部を探そうぜ」
「サッカー部なら奥の道場みたいだよ」
後ろを振り向けば、両脇に2人の女の子をつれたしろ君がいた。
「どうもありがとう」
「「どういたしまして!」」
「また何かあったらよろしくね」
「「はーい!」」
……白恋中の女の子は皆しろ君にメロメロって話は聞いてたけど、それは白恋に限らないらしい。凄いなしろ君。どこに行ってもモテモテなんだ。
道場を探して長い廊下を歩く。その先には蹴球道場という看板がかかった建物があった。蹴球、つまりはサッカー部だ!
「あ、あれじゃないかしら」
「みたいだな」
「間違いない!行くぞ皆!」
そう言って走り出した守兄につられて、皆も走り出す。
「廊下走ったら危ないんじゃ……」
あたしが呟いたその時、
「だあっ!」
「うわ!」
「いっ!」
「っ!」
「おっ!」
「すまん!」
守兄達が盛大にすっ転んで、目の前で人間ドミノ倒しが起きた。
「言ったこと本当になっちゃった……」
でもどうしてこんなことに?
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それぞれお菓子や飲み物を買ったり、体を伸ばしてる中で、あたしはしろ君を呼び出した。二人で話す時間が欲しかった。
「どうしたの?」
「えーっと」
二人になれたのはいいけど、何から話せばいいのか。アツヤとか事故とか、何て聞けばいいかもうちょっと考えてからにすれば良かった。
視線を合わせられずに彷徨わせて、なんとなくマフラーで止める。……あのマフラーは。するとしろ君は察したように眉を下げて苦笑いを浮かべた。
「……知ってたんだね、何があったのか」
「ごめん……。その、事故があったって聞いて」
知ってはいる。それでも、しろ君の口から聞くのが怖い。
「……そうだよ。僕はひとりぼっちになった」
「っ……。あの、しろ君」
「でもね、声が聞こえたんだ」
「声?」
「アツヤの声だよ。アツヤが僕に力をくれる。アツヤは僕の中で生きてる。僕がアツヤになって、二人で完璧になるんだ」
マフラーを握りしめるしろ君の目が、一瞬金色になったように見えた。アツヤはしろ君の中で生きてる。それはどういうことだ。
しろ君がアツヤみたいなことを言う時があるのは、しろ君がアツヤになってるから?なるって何?
気の持ちよう、的な?それでディフェンダーだけでなく、伝説のストライカーになれるくらいフォワードも出来るならやっぱり凄いと思う。
「美波ちゃん?」
「あ、いや、そういえば北海道でも言ってたね、完璧って」
「そう。ディフェンダーもフォワードも僕がやるんだ。僕とアツヤ、二人が揃えば完璧なんだよ」
「そうなんだ……?確かに、ジェミニストーム戦は大活躍だったよね」
「うん。僕とアツヤの力が皆の役に立って良かった」
「頼りにしてるよ!でも、皆仲間だからね。だからしろ君もあたし達を……」
「おーい、美波!吹雪!集合だって!」
「あ、キャプテン。今行くね。行こう、美波ちゃん」
「う、うん」
駆け足で向かうと、皆もう集まっていた。そして瞳子監督から告げられたのは、イプシロンから襲撃予告があったこと。
予告先は京都の漫遊寺中。聞いたことない学校だ。なっちゃんが言うには、フットボールフロンティアにも参加してないらしい。
皆が首を傾げてると、監督が説明してくれた。漫遊寺中はモットーが"心と体を鍛えること"で、サッカー部は対抗試合をしないのだと。
でもフットボールフロンティアに参加していれば、なんと間違いなく優勝候補の1つになっていただろうと言われてるらしい。
優勝候補ってことは、凄い実力のあるチームってことじゃん!なのに大会には出てないなんてもったいない気がする。
「雷門と試合したらどうなってたかな」
「さあな。でも優勝候補だろうがなんだろうが負けねえよ!」
勝つのは俺達だぜ!と笑う染岡は頼もしい。しろ君とのこともあって、一皮向けたって感じだ。
漫遊寺のサッカーはスピード、パワー、何をとっても超一流、か。どんなサッカーをするチーム何だろう。
そして無差別に学校を襲ってたジェミニストームに対して、イプシロンは隠れた強豪校を狙ってきた。
「イプシロンを倒せば、エイリア学園の本当の狙いが分かるかもしれないわね。直ぐ漫遊寺へ向かうわよ!」
『はい!』
そんな訳で到着した漫遊寺中は、エイリア学園からの襲撃予告があったのに、のんびりとした空気だった。
「何か、のんびりしてるよな」
「襲撃予告なんて全く気にしてない感じ」
「もうちょっと警戒してもいいくらいなのにね」
「とにかく、サッカー部を探そうぜ」
「サッカー部なら奥の道場みたいだよ」
後ろを振り向けば、両脇に2人の女の子をつれたしろ君がいた。
「どうもありがとう」
「「どういたしまして!」」
「また何かあったらよろしくね」
「「はーい!」」
……白恋中の女の子は皆しろ君にメロメロって話は聞いてたけど、それは白恋に限らないらしい。凄いなしろ君。どこに行ってもモテモテなんだ。
道場を探して長い廊下を歩く。その先には蹴球道場という看板がかかった建物があった。蹴球、つまりはサッカー部だ!
「あ、あれじゃないかしら」
「みたいだな」
「間違いない!行くぞ皆!」
そう言って走り出した守兄につられて、皆も走り出す。
「廊下走ったら危ないんじゃ……」
あたしが呟いたその時、
「だあっ!」
「うわ!」
「いっ!」
「っ!」
「おっ!」
「すまん!」
守兄達が盛大にすっ転んで、目の前で人間ドミノ倒しが起きた。
「言ったこと本当になっちゃった……」
でもどうしてこんなことに?
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