第6話 雪原の皇子!
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そして、雷門中対白恋中の練習試合をすることになった。
しろ君の実力を見る為の試合だからと、監督からの指示はなく好きにしていいとのこと。うん、楽しい試合になりそう!
それぞれがポジションにつく。白恋中のフォーメーションを見ると、しろ君はゴール前に立っていた。
「やっぱり吹雪はディフェンダーみたいだな」
「でも沢山噂が立つくらいだから、きっと得点力も本当なんだと思う」
にしてもだ。しろ君の噂が本当として、ならアツ君の噂を聞かないのは何故なのか。
あの時確かに言っていた。しろ君はディフェンダー、アツ君はフォワード。しろ君がボールを取って、アツ君がゴールを決める、完璧なコンビ。
それなら兄弟で凄い選手がいるって話になってもいいのに。あ、でもアツ君は二歳下だから今は同じチームになれないのか。だからかな?
ちなみに実況はお馴染み角馬だ。どうやって北海道まで来たんだろう。奈良の時といい、将棋部にしておくのがもったいない気がしてくる。
ホイッスルが鳴り響いて、白恋中との練習試合が始まった。鬼道からボールを受け取った染岡が、強引に上がっていく。
相当しろ君が気に食わないようで、その気持ちをぶつけるような荒っぽいプレイだ。対するしろ君は、そんな染岡ににこりと笑った。
「そういうの、嫌いじゃないよ。……アイスグランド!」
くるくると回転しながら跳躍したしろ君が、氷を呼び起こす。染岡は凍らされて、一瞬にしてボールを奪われてしまった。
凄い必殺技だ。動きも速ければ判断も早い。なんてとんでもないディフェンス力だろう。
しろ君はパスを出したけど、一郎太がカットした。白恋はしろ君の実力が突出してるだけで、他の選手達相手なら対処出来そうだ。
再び染岡にボールが渡る。それを見たしろ君が、ゴール前に立ち塞がった。
「止められるモンなら止めてみやがれ!ドラゴンクラッシュ!」
染岡の必殺シュート。ゴールへ食らいつくドラゴンは、なんとしろ君の片足の蹴りだけで止められてしまった。
決して威力が低いなんてことはない。なのに、あんな簡単に止められるなんて。とんでもない実力だ。
「出番だよ………」
しろ君がマフラーに触れた。直後、染岡がボールを奪うべくスライディングをしかけたけど、吹き荒れた雪風に吹き飛ばされた。
攻撃的というか好戦的というか、とにかくしろ君の雰囲気がガラリと変わった。目付きとかも。ふわふわした感じのしろ君とは違う。そう、あれはまるで……。
「アツ君……?」
バチリ、と目線があった気がした。
「へへっ。この程度かよ。あまっちょろい奴らだ」
口調が変わってる。
「任せとけ!いつもみてーにバンバン点取ってやっからよォ!」
性格も変わってる。ますますアツ君っぽくて訳が分からない。でも点を取るってことは、これから攻めてくるってことで。
「おい美波!」
「な、何!?」
悶々としてたら、突然ゴール前から話しかけられた。距離があるから、声を張り上げてる。
「俺を止めてみろよ!」
「え?」
何故かあたしに宣戦布告。そしてダッと一気にしろ君が駆け上がってきた。
一之瀬のショルダーチャージを押し返し、一郎太と鬼道のスライディングタックルを吹き飛ばし、どんどんゴールに迫ってくる。凄いパワーだ。
あたし以外のディフェンダーは抜かれてしまった。……よく分からないけど、怯んでなんかいられない。あたしが止めるんだ。
「荒波!」
ざぱん。フェイントをかけながら、呼び起こした波でボールを浚う。……なんとか取れた。
「やるじゃねーか!」
「あ、たしだって、ずっと練習してきたからね!」
「ふーん、でもまだまだだなあ!」
「っ待て!」
「オレに勝つにはまだ早いぜ」
あっという間に追い付かれて、ボールを奪い返された。やっぱり凄い。もうゴール前で守兄と1対1だ。
構える守兄を見据えて、しろ君が口角を上げたのが見えた。
「吹き荒れろ……エターナルブリザード!」
「ゴッドハンド!」
凄まじい猛吹雪を巻き起こしながら突き進む氷塊と、迎え撃つ神の手がぶつかりあう。
次の瞬間、ゴッドハンドは凍りつき、砕け散った。シュートはそのままゴールを揺らす。先制点は白恋だ。
「守兄のゴッドハンドが破られた…」
りゅ……レーゼのアストロブレイクにも負けないくらいの威力だ。これが味方になるなら、エイリア学園から点を奪うのもきっと出来る。
期待に胸を膨らませていると、ドヤ顔のしろ君が近づいてきた。
「どうだよ!オレのシュートは!」
「うん凄かったよ、エターナルブリザード!」
「ふん。当たり前だ。宇宙人って奴らもオレがいりゃ一捻りだ」
鼻高々に胸を張るしろ君。しろ君、なんだけど、言動がどうしてもアツ君と被る。何よりエターナルブリザードは、アツ君の技だったような。
「……ねえ君は」
誰なの?そう聞きかけた時、「認めねえ!」と叫んだ染岡が突っ込んできた。
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しろ君の実力を見る為の試合だからと、監督からの指示はなく好きにしていいとのこと。うん、楽しい試合になりそう!
それぞれがポジションにつく。白恋中のフォーメーションを見ると、しろ君はゴール前に立っていた。
「やっぱり吹雪はディフェンダーみたいだな」
「でも沢山噂が立つくらいだから、きっと得点力も本当なんだと思う」
にしてもだ。しろ君の噂が本当として、ならアツ君の噂を聞かないのは何故なのか。
あの時確かに言っていた。しろ君はディフェンダー、アツ君はフォワード。しろ君がボールを取って、アツ君がゴールを決める、完璧なコンビ。
それなら兄弟で凄い選手がいるって話になってもいいのに。あ、でもアツ君は二歳下だから今は同じチームになれないのか。だからかな?
ちなみに実況はお馴染み角馬だ。どうやって北海道まで来たんだろう。奈良の時といい、将棋部にしておくのがもったいない気がしてくる。
ホイッスルが鳴り響いて、白恋中との練習試合が始まった。鬼道からボールを受け取った染岡が、強引に上がっていく。
相当しろ君が気に食わないようで、その気持ちをぶつけるような荒っぽいプレイだ。対するしろ君は、そんな染岡ににこりと笑った。
「そういうの、嫌いじゃないよ。……アイスグランド!」
くるくると回転しながら跳躍したしろ君が、氷を呼び起こす。染岡は凍らされて、一瞬にしてボールを奪われてしまった。
凄い必殺技だ。動きも速ければ判断も早い。なんてとんでもないディフェンス力だろう。
しろ君はパスを出したけど、一郎太がカットした。白恋はしろ君の実力が突出してるだけで、他の選手達相手なら対処出来そうだ。
再び染岡にボールが渡る。それを見たしろ君が、ゴール前に立ち塞がった。
「止められるモンなら止めてみやがれ!ドラゴンクラッシュ!」
染岡の必殺シュート。ゴールへ食らいつくドラゴンは、なんとしろ君の片足の蹴りだけで止められてしまった。
決して威力が低いなんてことはない。なのに、あんな簡単に止められるなんて。とんでもない実力だ。
「出番だよ………」
しろ君がマフラーに触れた。直後、染岡がボールを奪うべくスライディングをしかけたけど、吹き荒れた雪風に吹き飛ばされた。
攻撃的というか好戦的というか、とにかくしろ君の雰囲気がガラリと変わった。目付きとかも。ふわふわした感じのしろ君とは違う。そう、あれはまるで……。
「アツ君……?」
バチリ、と目線があった気がした。
「へへっ。この程度かよ。あまっちょろい奴らだ」
口調が変わってる。
「任せとけ!いつもみてーにバンバン点取ってやっからよォ!」
性格も変わってる。ますますアツ君っぽくて訳が分からない。でも点を取るってことは、これから攻めてくるってことで。
「おい美波!」
「な、何!?」
悶々としてたら、突然ゴール前から話しかけられた。距離があるから、声を張り上げてる。
「俺を止めてみろよ!」
「え?」
何故かあたしに宣戦布告。そしてダッと一気にしろ君が駆け上がってきた。
一之瀬のショルダーチャージを押し返し、一郎太と鬼道のスライディングタックルを吹き飛ばし、どんどんゴールに迫ってくる。凄いパワーだ。
あたし以外のディフェンダーは抜かれてしまった。……よく分からないけど、怯んでなんかいられない。あたしが止めるんだ。
「荒波!」
ざぱん。フェイントをかけながら、呼び起こした波でボールを浚う。……なんとか取れた。
「やるじゃねーか!」
「あ、たしだって、ずっと練習してきたからね!」
「ふーん、でもまだまだだなあ!」
「っ待て!」
「オレに勝つにはまだ早いぜ」
あっという間に追い付かれて、ボールを奪い返された。やっぱり凄い。もうゴール前で守兄と1対1だ。
構える守兄を見据えて、しろ君が口角を上げたのが見えた。
「吹き荒れろ……エターナルブリザード!」
「ゴッドハンド!」
凄まじい猛吹雪を巻き起こしながら突き進む氷塊と、迎え撃つ神の手がぶつかりあう。
次の瞬間、ゴッドハンドは凍りつき、砕け散った。シュートはそのままゴールを揺らす。先制点は白恋だ。
「守兄のゴッドハンドが破られた…」
りゅ……レーゼのアストロブレイクにも負けないくらいの威力だ。これが味方になるなら、エイリア学園から点を奪うのもきっと出来る。
期待に胸を膨らませていると、ドヤ顔のしろ君が近づいてきた。
「どうだよ!オレのシュートは!」
「うん凄かったよ、エターナルブリザード!」
「ふん。当たり前だ。宇宙人って奴らもオレがいりゃ一捻りだ」
鼻高々に胸を張るしろ君。しろ君、なんだけど、言動がどうしてもアツ君と被る。何よりエターナルブリザードは、アツ君の技だったような。
「……ねえ君は」
誰なの?そう聞きかけた時、「認めねえ!」と叫んだ染岡が突っ込んできた。
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