第4話 脅威!エイリア学園!!
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「探したぜ!エイリア学園!」
降伏かと煽ってくるリュウジ――レーゼに、パンと守兄は持っていたボールを叩いて啖呵を切る。
そうだ、あたし達が探してたのは、サッカーでもう一度勝負する為だ。もうこれ以上破壊活動なんてさせない。
……リュウジ達に、させたくない。
「学校めちゃくちゃにされて、黙って引き下がれるか!」
「マックスや半田、皆の為にも!こんどこそお前達を倒す!」
「勝負だ!レーゼ!」
びしりと挑戦を叩きつけたところで、それは出来ないと突っぱねられた。何で。
「言った筈だ。我々はサッカーという1つの秩序のもとにおいて勝負をすると。10人しかいないお前達に我々と戦う資格は無い」
10人?怪我人はいてもちゃんと11人揃ってるじゃん。……もしかして、あたしが入ってない?
雷門ユニフォームを着た塔子が11人目を名乗って飛び出してきて、試合をする流れにはなったけど、納得がいかない。
「ねえ、これだと12人になるよ。まさか、あたしが入ってないとは言わないよね!」
「……我々はその女が試合に出ることを認めない」
びしりと指差せば、少しだけ苦々しげな表情をしたレーゼは突っぱねた。どうして。さっきと言ってること違うじゃん。
「おい宇宙人!何で美波を認めないんだ!美波だって立派な雷門イレブンの一員なんだ!実力だってある!それなのにムガッ」
「まあ落ち着け」
勢いよく突っかかる守兄の口を染岡が塞いだ。傘美野では試合には出るなってあんなに言ってたのに、言ってること逆になってるような。
……今すぐは難しいと、リュウジは言っていた。前の試合から日は経ってないのに、この試合で勝てるとは、正直思えない。
半田達みたいに怪我をする可能性だってある。だから今回は、あたしを試合に出したくないのかな。全部、想像でしかないけれど。
あたしだって、出来ることならリュウジと戦いたくない。でも戦わなくちゃならない。皆が戦うなら、あたしも戦う。
「そっちがなんと言おうと、あたしは試合に出るからね!」
「何故自ら傷つく道を選ぶ」
リュウジがあたしを傷つけたくないのは分かるよ。友達だから。
さっきのは緑川リュウジとしての頼みで、これはきっと、レーゼとしての試しと覚悟の問いかけだ。
「戦うよ、あたしは。サッカーが、サッカーが好きな人達が好きだから!」
「……いいだろう」
友達を助ける為に……友達と戦う。今度こそあたし達の、雷門のサッカーを見せてやる!
ジェミニストームの武器であるスピードに慣れて、パスを繋いで、次に繋がる勝機を探すんだ!
「よーし、行くぜ!みんな!」
『おーっ!』
雷門からのキックオフで試合は始まった。豪炎寺から染岡、一郎太とショートパスを繰り返して一気に敵陣へ攻め込む。
やれるかもしれない。そう思った矢先にボールを奪われて、ジェミニストームが攻め上がってきた。……負けない!
「荒波ッ!」
「遅い!」
「あっ……!」
あたしの必殺技はかわされて、そのままシュートを打たれた。駄目だ、想像以上に速い……!
あの速さではマジン・ザ・ハンドは間に合わないと、守兄はゴッドハンドを繰り出そうとしたけど、それでも出す前に決められてしまった。
雷門の攻めと守りは30秒も持たなかった。速さに目が追い付かない。どうにか追いついても、今度は必殺技が間に合わない。
「くそっ、止められなくてごめん!」
「でも必殺技は出せたんだ。まだまだ1点、勝負はこれからだ!」
「……そうだね、一郎太の言う通り!今度も狙ってく!」
「ああ!まだまだだ!」
……だけど、ジェミニストームのスピード、パワー、動きに誰も適わなかった。
得点をどんどん取られていき、ついには10点差。ベンチで見てるのと、実際に対峙した時に感じる速さは全然違う。
でも、負けるもんか。同じ人間なんだ。何かしらの弱点は隙は必ずある。何だっていい、見つけるんだ。
「(あれ……?)」
今のパスコース、さっきも見た気がする。ミッドフィルダーとディフェンダーの動きは……。
「美波、集中しろ!」
「ごめん!」
でも、あれが本当に攻撃パターンだとしたら、決まった動きがあって合図をしているとしたら、攻略の糸口が見えた気がする。
またあのミッドフィルダーがボールを持った。よく見ろ、観察するんだ。イチ、二、……!
「そこだ!」
思わず声を張り上げたのと同時に、青いマントが翻った。鬼道がパスをカットした!
「豪炎寺!」
ボールはフリーで前線を走る豪炎寺へ。これなら、いける!
「ファイアトルネード!」
渦巻く炎がゴールへ突き進む。けれど急に曲がったかと思うと、驚く事にゴールポストに当たってあらぬ方向へ飛んで行ってしまった。
まさか、豪炎寺が外すなんて。今まで豪炎寺がシュートを外したことなんて、一度もなかった。止められるならまだしも、入りもしないなんて。
……でも、誰にだってそういう事もある筈だ。鬼道が読み勝ってパスカットも出来たんだ。流れは雷門に引き寄せられる!
鬼道が一郎太にに上がるように指示を出すと、豪炎寺の方へ向かった。やっぱり鬼道も気づいたんだ。
「何か分かったって顔してるな」
「あ、一郎太。うん、ジェミニストームには攻撃パターンがあるんだ」
「なるほどな。だから鬼道は俺が取ったらって言ったのか」
「豪炎寺のとこにいったから、炎の風見鶏を狙うのかな」
「そういう事か……。よし、やってやる!」
再び試合は動き出す。パターンを読んだ鬼道は冷静だ。隙をついてボールを奪うと、前線へパスを放った。
「「炎の風見鶏!」」
今度こそ。そう思っていたのに、また外してしまった。しかも豪炎寺は着地にまで失敗した。蹴り込むタイミングもズレていた気がする。
どうも豪炎寺の様子がおかしい。調子が悪いのだろうか。でもSPフィクサーズとの試合では、普通にシュートを決めていたのに。
いくら考えても答えは見つかなくて、腑に落ちないまま、前半戦は終了した。
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降伏かと煽ってくるリュウジ――レーゼに、パンと守兄は持っていたボールを叩いて啖呵を切る。
そうだ、あたし達が探してたのは、サッカーでもう一度勝負する為だ。もうこれ以上破壊活動なんてさせない。
……リュウジ達に、させたくない。
「学校めちゃくちゃにされて、黙って引き下がれるか!」
「マックスや半田、皆の為にも!こんどこそお前達を倒す!」
「勝負だ!レーゼ!」
びしりと挑戦を叩きつけたところで、それは出来ないと突っぱねられた。何で。
「言った筈だ。我々はサッカーという1つの秩序のもとにおいて勝負をすると。10人しかいないお前達に我々と戦う資格は無い」
10人?怪我人はいてもちゃんと11人揃ってるじゃん。……もしかして、あたしが入ってない?
雷門ユニフォームを着た塔子が11人目を名乗って飛び出してきて、試合をする流れにはなったけど、納得がいかない。
「ねえ、これだと12人になるよ。まさか、あたしが入ってないとは言わないよね!」
「……我々はその女が試合に出ることを認めない」
びしりと指差せば、少しだけ苦々しげな表情をしたレーゼは突っぱねた。どうして。さっきと言ってること違うじゃん。
「おい宇宙人!何で美波を認めないんだ!美波だって立派な雷門イレブンの一員なんだ!実力だってある!それなのにムガッ」
「まあ落ち着け」
勢いよく突っかかる守兄の口を染岡が塞いだ。傘美野では試合には出るなってあんなに言ってたのに、言ってること逆になってるような。
……今すぐは難しいと、リュウジは言っていた。前の試合から日は経ってないのに、この試合で勝てるとは、正直思えない。
半田達みたいに怪我をする可能性だってある。だから今回は、あたしを試合に出したくないのかな。全部、想像でしかないけれど。
あたしだって、出来ることならリュウジと戦いたくない。でも戦わなくちゃならない。皆が戦うなら、あたしも戦う。
「そっちがなんと言おうと、あたしは試合に出るからね!」
「何故自ら傷つく道を選ぶ」
リュウジがあたしを傷つけたくないのは分かるよ。友達だから。
さっきのは緑川リュウジとしての頼みで、これはきっと、レーゼとしての試しと覚悟の問いかけだ。
「戦うよ、あたしは。サッカーが、サッカーが好きな人達が好きだから!」
「……いいだろう」
友達を助ける為に……友達と戦う。今度こそあたし達の、雷門のサッカーを見せてやる!
ジェミニストームの武器であるスピードに慣れて、パスを繋いで、次に繋がる勝機を探すんだ!
「よーし、行くぜ!みんな!」
『おーっ!』
雷門からのキックオフで試合は始まった。豪炎寺から染岡、一郎太とショートパスを繰り返して一気に敵陣へ攻め込む。
やれるかもしれない。そう思った矢先にボールを奪われて、ジェミニストームが攻め上がってきた。……負けない!
「荒波ッ!」
「遅い!」
「あっ……!」
あたしの必殺技はかわされて、そのままシュートを打たれた。駄目だ、想像以上に速い……!
あの速さではマジン・ザ・ハンドは間に合わないと、守兄はゴッドハンドを繰り出そうとしたけど、それでも出す前に決められてしまった。
雷門の攻めと守りは30秒も持たなかった。速さに目が追い付かない。どうにか追いついても、今度は必殺技が間に合わない。
「くそっ、止められなくてごめん!」
「でも必殺技は出せたんだ。まだまだ1点、勝負はこれからだ!」
「……そうだね、一郎太の言う通り!今度も狙ってく!」
「ああ!まだまだだ!」
……だけど、ジェミニストームのスピード、パワー、動きに誰も適わなかった。
得点をどんどん取られていき、ついには10点差。ベンチで見てるのと、実際に対峙した時に感じる速さは全然違う。
でも、負けるもんか。同じ人間なんだ。何かしらの弱点は隙は必ずある。何だっていい、見つけるんだ。
「(あれ……?)」
今のパスコース、さっきも見た気がする。ミッドフィルダーとディフェンダーの動きは……。
「美波、集中しろ!」
「ごめん!」
でも、あれが本当に攻撃パターンだとしたら、決まった動きがあって合図をしているとしたら、攻略の糸口が見えた気がする。
またあのミッドフィルダーがボールを持った。よく見ろ、観察するんだ。イチ、二、……!
「そこだ!」
思わず声を張り上げたのと同時に、青いマントが翻った。鬼道がパスをカットした!
「豪炎寺!」
ボールはフリーで前線を走る豪炎寺へ。これなら、いける!
「ファイアトルネード!」
渦巻く炎がゴールへ突き進む。けれど急に曲がったかと思うと、驚く事にゴールポストに当たってあらぬ方向へ飛んで行ってしまった。
まさか、豪炎寺が外すなんて。今まで豪炎寺がシュートを外したことなんて、一度もなかった。止められるならまだしも、入りもしないなんて。
……でも、誰にだってそういう事もある筈だ。鬼道が読み勝ってパスカットも出来たんだ。流れは雷門に引き寄せられる!
鬼道が一郎太にに上がるように指示を出すと、豪炎寺の方へ向かった。やっぱり鬼道も気づいたんだ。
「何か分かったって顔してるな」
「あ、一郎太。うん、ジェミニストームには攻撃パターンがあるんだ」
「なるほどな。だから鬼道は俺が取ったらって言ったのか」
「豪炎寺のとこにいったから、炎の風見鶏を狙うのかな」
「そういう事か……。よし、やってやる!」
再び試合は動き出す。パターンを読んだ鬼道は冷静だ。隙をついてボールを奪うと、前線へパスを放った。
「「炎の風見鶏!」」
今度こそ。そう思っていたのに、また外してしまった。しかも豪炎寺は着地にまで失敗した。蹴り込むタイミングもズレていた気がする。
どうも豪炎寺の様子がおかしい。調子が悪いのだろうか。でもSPフィクサーズとの試合では、普通にシュートを決めていたのに。
いくら考えても答えは見つかなくて、腑に落ちないまま、前半戦は終了した。
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