第35話 最終決戦!ザ・ジェネシス・前編!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
玲名のコーナーキック。ヒロト君のゴール端を狙ったヘディングを、守兄が弾く。その先にいた由宇が動くより早く、豪炎寺が飛び付いた。
炎が螺旋を描く。豪炎寺の十八番、ファイアトルネード。ゴール前からの超ロングシュートだ。でも、これは得点するためのものじゃない。前線まで届けるための、パスだ!
合わせて走り込んできたしろ君の目つきが鋭くなる。……久しぶりに、アツヤが出てきたんだ。
「吹き荒れろ!エターナルブリザード!」
「プロキオンネット!」
エターナルブリザードさえも、止められてしまった。続けてボールを持ったヒロト君を止めるべく、前線からしろ君が戻ってくる。
「アイスグランド!っうわ!」
「しろ君!」
氷が砕け散った。倒れこんだしろ君を、ヒロト君が見下ろす。しろ君のディフェンスが、こんな簡単に破られるなんて。
しろ君は自分のプレーが通用しないことに怯んでいた。皆のために完璧になりたい。なのになれない。その悔しさが、痛い程伝わってくる。
「しろ君!」
「美波、ちゃん」
「大丈夫!仲間がいるよ!」
「戻れ!」
「……あ!」
当然ながら、待っていてくれるわけもなく、ヒロト君は上がっている。
「情けねえ顔すんな立向居!俯いてるだけじゃ、何にも解決しねえんだよ!」
俯く立向居を一喝するように叫んだ条兄は、シュート体勢に入ったヒロト君を一瞥すると、塔子、夕弥と目を合わせた。
「ここは、あたし達が止める!」
「おうよ!」
「俺達だって、やってやる!」
「「「パーフェクト・タワー!」」」
塔子が呼び出した高い塔の上から、夕弥と条兄が飛び降りた。バチバチと電撃が走って、あの流星ブレードを完全に止めてしまった。す、凄い!
「グラン」
「あの技、次は破ってみせる。流星を止めることは出来ない」
シュートを立て続けに防がれても、ヒロト君は揺らがない。強敵だと、改めて思い知る。
とにもかくにも攻めていきたい。三人がかりでパスカットして、ボールを送った先のしろ君は、沈んだ表情でいた。
「しろ君……!」
「吹雪ッ!」
そのパスを、
「…あっ!」
しろ君はトラップミスをして、ボールはラインから出てしまった。俯くしろ君を皆が心配するのをよそに、拾いに行ったのは豪炎寺で。この後起きることは、すぐ想像がついた。
「まっ……」
「うわあっ!」
止める間もなく、しろ君の腹にボールがぶちこまれる。吹っ飛んで膝をつくしろ君を見下ろす豪炎寺の目は、厳しかった。
「豪炎寺くん……?」
「本気のプレーで失敗するならいい。だが、やる気のないプレーは絶対許さない!お前には聞こえないのか?あの声が!」
「声……?」
沖縄の時と同じ。そう言えたのは、皆ほど付き合いが長くない、一度はサッカーから離れた豪炎寺だからこそかもしれない。
前にもあったな。鬼道と春ちゃんのことで、全力を出せなかった守兄に、猛る烈火が駆け抜けた。豪炎寺らしいといえばらしいや。
「何か言いたそうだな」
「……間違ってないとは思う」
「そうか」
バチンと頬を叩いて、スコアボードを睨み付ける。……大丈夫だ、しろ君なら。
試合は再び動き出す。離されないよう、必死にくらいついては、糸口を探す。まだまだ、ここが踏ん張りどころ!
「荒波!」
届けるんだ、しろ君に!あたし達の思いを!声を!
「流星ブレード!」
「「「パーフェクト・タワー!!!」」」
「メガトンヘッド!てえりゃああああっ!負けるかあ!」
「守兄!」
「「いっけぇーーーっ!!!」」
打ち返されたボールは、前線へ――
――吹雪!!!
「しろ君!」
しろ君に繋がった。
「聞こえる……ボールから皆の声が……。皆の思いが込められたボール……皆が……!」
足元に転がったボールを見つめるしろ君に、スライディングが迫る。取られる。そう思った時、しろ君の顔つきが変わった。
高く……高く、しろ君は跳躍してディフェンスをかわす。その表情は晴れやかで。
――そうだ、もう兄貴は独りじゃない!
「……アツヤ?」
アツヤからしろ君への声が聞こえたように思えた。これはしろ君が作り出した人格の方?それとも……?
声の元を探して、自然と視線はしろ君へと戻る。穏やかに笑ったしろ君は、マフラーに手を掛けて、一気に引き抜いた。
アツヤの形見のマフラー。練習の時も、寝る時も、そばに置かないことは無かった、あのマフラーを、外した。
「しろ君……!」
ふわふわと舞い降りてきたマフラーを受け止める。
着地した彼の髪は普段よりはねていた。表情も引き締まっている。凛々しくて、自信に満ちていて、心なしかアツヤの面影もあるような。
「(……もう、あの"アツヤ"はいないんだな)」
しろ君が作り出した彼は、しろ君の中に戻っていったんだ。
身を翻したしろ君は、勢いよくジェネシス陣内へ切り込んで行く。ディフェンスも、豪炎寺との連携で突破した。
「お前はひとりじゃない。仲間がいる!お前を支え、共に戦う仲間が!」
「……そうだよ、しろ君!」
嬉しい事、楽しい事、辛い事、悲しい事。全てを分かち合える仲間が、ここにはいるんだ!
「これが、完璧になることの答えだ!」
助走をつけて蹴り上げたボールを、何度も切り裂くように勢いよく蹴りつける。背後に遠吠えする狼がいるような威圧感を感じさせるシュート。
「ウルフレジェンド!!!うおおおおおっ!!!」
――今二人で考えてる技もあるんだよな!ウルフレジェンドっていうんだけど!
――凄い技が出来そうなんだよね!
「士郎と、アツヤの技……!」
プロキオンネットでも、勢いは止まらない。展開されたネットを引きちぎって、しろ君のシュートは突き進む。
ホイッスルが鳴って、スコアが1ー1に変わる。追いついた!同点だ!
.
炎が螺旋を描く。豪炎寺の十八番、ファイアトルネード。ゴール前からの超ロングシュートだ。でも、これは得点するためのものじゃない。前線まで届けるための、パスだ!
合わせて走り込んできたしろ君の目つきが鋭くなる。……久しぶりに、アツヤが出てきたんだ。
「吹き荒れろ!エターナルブリザード!」
「プロキオンネット!」
エターナルブリザードさえも、止められてしまった。続けてボールを持ったヒロト君を止めるべく、前線からしろ君が戻ってくる。
「アイスグランド!っうわ!」
「しろ君!」
氷が砕け散った。倒れこんだしろ君を、ヒロト君が見下ろす。しろ君のディフェンスが、こんな簡単に破られるなんて。
しろ君は自分のプレーが通用しないことに怯んでいた。皆のために完璧になりたい。なのになれない。その悔しさが、痛い程伝わってくる。
「しろ君!」
「美波、ちゃん」
「大丈夫!仲間がいるよ!」
「戻れ!」
「……あ!」
当然ながら、待っていてくれるわけもなく、ヒロト君は上がっている。
「情けねえ顔すんな立向居!俯いてるだけじゃ、何にも解決しねえんだよ!」
俯く立向居を一喝するように叫んだ条兄は、シュート体勢に入ったヒロト君を一瞥すると、塔子、夕弥と目を合わせた。
「ここは、あたし達が止める!」
「おうよ!」
「俺達だって、やってやる!」
「「「パーフェクト・タワー!」」」
塔子が呼び出した高い塔の上から、夕弥と条兄が飛び降りた。バチバチと電撃が走って、あの流星ブレードを完全に止めてしまった。す、凄い!
「グラン」
「あの技、次は破ってみせる。流星を止めることは出来ない」
シュートを立て続けに防がれても、ヒロト君は揺らがない。強敵だと、改めて思い知る。
とにもかくにも攻めていきたい。三人がかりでパスカットして、ボールを送った先のしろ君は、沈んだ表情でいた。
「しろ君……!」
「吹雪ッ!」
そのパスを、
「…あっ!」
しろ君はトラップミスをして、ボールはラインから出てしまった。俯くしろ君を皆が心配するのをよそに、拾いに行ったのは豪炎寺で。この後起きることは、すぐ想像がついた。
「まっ……」
「うわあっ!」
止める間もなく、しろ君の腹にボールがぶちこまれる。吹っ飛んで膝をつくしろ君を見下ろす豪炎寺の目は、厳しかった。
「豪炎寺くん……?」
「本気のプレーで失敗するならいい。だが、やる気のないプレーは絶対許さない!お前には聞こえないのか?あの声が!」
「声……?」
沖縄の時と同じ。そう言えたのは、皆ほど付き合いが長くない、一度はサッカーから離れた豪炎寺だからこそかもしれない。
前にもあったな。鬼道と春ちゃんのことで、全力を出せなかった守兄に、猛る烈火が駆け抜けた。豪炎寺らしいといえばらしいや。
「何か言いたそうだな」
「……間違ってないとは思う」
「そうか」
バチンと頬を叩いて、スコアボードを睨み付ける。……大丈夫だ、しろ君なら。
試合は再び動き出す。離されないよう、必死にくらいついては、糸口を探す。まだまだ、ここが踏ん張りどころ!
「荒波!」
届けるんだ、しろ君に!あたし達の思いを!声を!
「流星ブレード!」
「「「パーフェクト・タワー!!!」」」
「メガトンヘッド!てえりゃああああっ!負けるかあ!」
「守兄!」
「「いっけぇーーーっ!!!」」
打ち返されたボールは、前線へ――
――吹雪!!!
「しろ君!」
しろ君に繋がった。
「聞こえる……ボールから皆の声が……。皆の思いが込められたボール……皆が……!」
足元に転がったボールを見つめるしろ君に、スライディングが迫る。取られる。そう思った時、しろ君の顔つきが変わった。
高く……高く、しろ君は跳躍してディフェンスをかわす。その表情は晴れやかで。
――そうだ、もう兄貴は独りじゃない!
「……アツヤ?」
アツヤからしろ君への声が聞こえたように思えた。これはしろ君が作り出した人格の方?それとも……?
声の元を探して、自然と視線はしろ君へと戻る。穏やかに笑ったしろ君は、マフラーに手を掛けて、一気に引き抜いた。
アツヤの形見のマフラー。練習の時も、寝る時も、そばに置かないことは無かった、あのマフラーを、外した。
「しろ君……!」
ふわふわと舞い降りてきたマフラーを受け止める。
着地した彼の髪は普段よりはねていた。表情も引き締まっている。凛々しくて、自信に満ちていて、心なしかアツヤの面影もあるような。
「(……もう、あの"アツヤ"はいないんだな)」
しろ君が作り出した彼は、しろ君の中に戻っていったんだ。
身を翻したしろ君は、勢いよくジェネシス陣内へ切り込んで行く。ディフェンスも、豪炎寺との連携で突破した。
「お前はひとりじゃない。仲間がいる!お前を支え、共に戦う仲間が!」
「……そうだよ、しろ君!」
嬉しい事、楽しい事、辛い事、悲しい事。全てを分かち合える仲間が、ここにはいるんだ!
「これが、完璧になることの答えだ!」
助走をつけて蹴り上げたボールを、何度も切り裂くように勢いよく蹴りつける。背後に遠吠えする狼がいるような威圧感を感じさせるシュート。
「ウルフレジェンド!!!うおおおおおっ!!!」
――今二人で考えてる技もあるんだよな!ウルフレジェンドっていうんだけど!
――凄い技が出来そうなんだよね!
「士郎と、アツヤの技……!」
プロキオンネットでも、勢いは止まらない。展開されたネットを引きちぎって、しろ君のシュートは突き進む。
ホイッスルが鳴って、スコアが1ー1に変わる。追いついた!同点だ!
.