第22話 炎のストライカー!
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「雷門イレブン!いよいよ沖縄上陸じゃ!」
『おーっ!!!』
フェリーに乗って、遂に沖縄!キャラバンから降りれば、当たり前だけどかなり暑い。ジャージの前を開けておくだけじゃ足りなくなってきた。
ジャージを脱いで腰に巻く。うん、これでよし!暑いけど潮風は気持ちいいし、大分楽になった。
「しろ君は暑くないの?」
「うん、大丈夫」
「鬼道は?」
「問題ない」
二人共、いつも通りの上下ジャージにマフラーとマントだ。……見てるこっちが暑くなってくる。
まあ無い方が逆に違和感を感じるんだけどね、見慣れてるし。
響木監督の情報を元に炎のストライカーがいるという辺りにキャンプを張って、皆で聞き込みだ!
目金が言うには、この辺の浜辺で炎を纏った凄まじいシュートが何度も目撃されているらしい。炎のシュートといったら、豪炎寺に違いない。
なっちゃん曰く、監督もめぼしい情報が入らないから、後で合流するらしい。
「皆で探せば、きっと手がかりが見つかるよ!」
「秋の言う通りだ!頑張ろうぜ!もちろん特訓も忘れないようにな!」
『おう!』
効率よく探すべく何人かずつで分かれることに。じゃんけんでもしようかと話してると、近くで黒と白のボールが跳ね上がったのが見えた。誰かサッカーやってるのかな?
つられた守兄が駆け出して、それに鬼道と立向居がついていく。何でもいいから噂の情報に繋がるといいんだけど。
「あたし達はどうする?」
「ダーリンはウチと行こ!」
「えっ!?」
あ、一之瀬がリカに引き摺られてった……。こういう時のリカは素早い。一之瀬は凄い焦ってたけど、大丈夫……だと思う。
「じゃあ美波ちゃんは僕と一緒に行こうよ」
「じゃ、俺も」
「いいよ!よろしくね、しろ君!土門!」
「木暮くんは私とね!」
「えー、何で俺がお前と……」
「ならあたしは秋と行くよ!」
「あとは目金くんと壁山くんね」
「わかりました、お任せください!」
「わかったっす」
「あれ、なっちゃんは?」
「私は少し監督と話したいことがあるから」
それぞれ分かれて、地元の人に聞き込みや手掛かり探し開始!……といってもそう簡単に見つかる筈もなくて、暑さで体力と気力がじわじわ削られていく。
炎のシュートを見たという話は何度か聞けたけど、それ以上の情報はなかなか出てこない。瞳子監督の方も難航してるんだから、そりゃそうか。
「豪炎寺くんだといいよね」
「ああ。俺も久しぶりに会いたいぜ」
「そうだね!絶対強くなってるよ!」
「なんせ豪炎寺だからなあ!」
ヒーローは遅れてやってくる……じゃないけど、チームを離れてる間、豪炎寺が何もしてない訳がない。約束したんだ。強くなって帰って来るって。
豪炎寺が帰ってきた時、雷門は本当の意味で地上最強のチームになる。そう、信じてる。……一郎太達が離れてしまったのは、寂しいけど。
「染岡くんも豪炎寺くんのこと好きだったよね」
「うん!最初は染岡は豪炎寺を認めてなかったけど、練習試合で連携したのをきっかけにそれから凄く信頼してるんだ」
「へえ、そうだったのか。その時はまだ俺はいなかったからな。吹雪と同じじゃないか」
「ね!だからある意味染岡らしいな、なんて」
「また染岡くんともサッカーしたいな……」
「いつか出来るよ!きっと。次稲妻町に戻る時はお見舞い行こうね」
そうだね、と頷くしろ君はちょっぴり元気が無いように見える。ここ最近のしろ君はずっと浮かない顔だ。……福岡でも、色々あったし。
「そうだ、暑いし喉渇いたし何か飲み物でも買おうよ!丁度そこに屋台もあるよ」
「お、ありがたいね!んじゃ俺はコーラで」
「ええー、調子いいな土門は。……じゃあ今回はあたしの奢りで。しろ君は?」
「僕はいいよ」
「いいからいいから!」
「美波、なんか吹雪には甘いよな」
「そうかな。皆と変わんないよ」
「それなら……僕は何でも」
お財布が痛いけど仕方ない。これもしろ君も元気づける為だ。100円を一枚、二枚。コーラにりんごジュースに、オレンジジュースと。あ、サーターアンダギー美味しそう。
その時、ピュウッという口笛が聞こえた。振り向けばそこに立っていたのは、真っ赤な髪に、金色の目の少年……え?
「(晴矢!?)」
何で晴矢が沖縄に!?突然のことに開いた口が塞がらない。ヒロトといい風介といい何がしたいんだろう。まさか、偵察?
動けないでいるあたしをよそに、晴矢はあたしの手からジュースの缶を取り上げるとプルタブを開けた。飲んだ。
「ちょ、あたしのオレンジジュースが!」
「丁度喉渇いてたんだ。ごちそうさん」
「まだ一口も飲んでないのに酷いよ!返して!」
「いって!ちょっとくらいいいだろ!」
「全部飲んだのをちょっととは言わない!」
「……何してんだ?」
二人して騒いでいたら、様子を見に来た土門に呆れ顔をされてしまった。晴矢のせいだ。
「そのジャージ、雷門中だろ?よお、かっこいいじゃないか。なるほどね……俺のこと探してたのって雷門中だったのか」
何、晴矢のこの口振り。まるで自分が炎のストライカーって言ってるみたいじゃんか……。
「つまりさ、それって宇宙人と戦うってことだろ?」
「何言ってんだ?」
「君は?」
いつもより低い声のしろ君が問いかければ、ニッと笑った晴矢は不敵に名乗ると、
「あんたらが探してる炎のストライカーって、多分俺。見せてやるよ!俺のシュート!」
爆弾発言をして小脇に抱えたボールを蹴り上げると、凄まじい炎のシュートを放った。慌ててシュートを避ける。あんなの食らったら、絶対にやばい。というかいきなり過ぎる。
……にしても、物凄いシュートだった。ヒロト君の流星ブレードに匹敵するくらいの威力だ。
「どうだ、俺の実力は?」
「確かにまさしく炎のストライカーって感じだな」
「……そうみたいだね」
「えっ」
思わず違うと言いかけたけど、晴矢が黙ってろと目線で言ってきて、その言葉を呑み込む。
「お前、名前は?」
「南雲だ。南雲晴矢」
「オーケー、南雲な。じゃあ行こうぜ。皆に紹介するからさ」
「おう」
……晴矢はエイリア学園、しかもヒロト君や風介と同格のチームんの選手。雷門であるあたし達と接触して、一体何をするつもりなんだ。
「あ、そうだ。土門、しろ君。コーラとジュースね」
「サンキュー、美波」
「あれ?美波ちゃんの分は?」
「晴矢に取られた」
「それなら僕が買ってあげるよ」
「え、そんな、いいよ」
「ううん。僕が美波ちゃんに買いたいんだ」
しろ君を元気づける筈が逆に奢られてしまった。まあ、これがしろ君のしたい事ならいっか。お言葉に甘えよう。
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『おーっ!!!』
フェリーに乗って、遂に沖縄!キャラバンから降りれば、当たり前だけどかなり暑い。ジャージの前を開けておくだけじゃ足りなくなってきた。
ジャージを脱いで腰に巻く。うん、これでよし!暑いけど潮風は気持ちいいし、大分楽になった。
「しろ君は暑くないの?」
「うん、大丈夫」
「鬼道は?」
「問題ない」
二人共、いつも通りの上下ジャージにマフラーとマントだ。……見てるこっちが暑くなってくる。
まあ無い方が逆に違和感を感じるんだけどね、見慣れてるし。
響木監督の情報を元に炎のストライカーがいるという辺りにキャンプを張って、皆で聞き込みだ!
目金が言うには、この辺の浜辺で炎を纏った凄まじいシュートが何度も目撃されているらしい。炎のシュートといったら、豪炎寺に違いない。
なっちゃん曰く、監督もめぼしい情報が入らないから、後で合流するらしい。
「皆で探せば、きっと手がかりが見つかるよ!」
「秋の言う通りだ!頑張ろうぜ!もちろん特訓も忘れないようにな!」
『おう!』
効率よく探すべく何人かずつで分かれることに。じゃんけんでもしようかと話してると、近くで黒と白のボールが跳ね上がったのが見えた。誰かサッカーやってるのかな?
つられた守兄が駆け出して、それに鬼道と立向居がついていく。何でもいいから噂の情報に繋がるといいんだけど。
「あたし達はどうする?」
「ダーリンはウチと行こ!」
「えっ!?」
あ、一之瀬がリカに引き摺られてった……。こういう時のリカは素早い。一之瀬は凄い焦ってたけど、大丈夫……だと思う。
「じゃあ美波ちゃんは僕と一緒に行こうよ」
「じゃ、俺も」
「いいよ!よろしくね、しろ君!土門!」
「木暮くんは私とね!」
「えー、何で俺がお前と……」
「ならあたしは秋と行くよ!」
「あとは目金くんと壁山くんね」
「わかりました、お任せください!」
「わかったっす」
「あれ、なっちゃんは?」
「私は少し監督と話したいことがあるから」
それぞれ分かれて、地元の人に聞き込みや手掛かり探し開始!……といってもそう簡単に見つかる筈もなくて、暑さで体力と気力がじわじわ削られていく。
炎のシュートを見たという話は何度か聞けたけど、それ以上の情報はなかなか出てこない。瞳子監督の方も難航してるんだから、そりゃそうか。
「豪炎寺くんだといいよね」
「ああ。俺も久しぶりに会いたいぜ」
「そうだね!絶対強くなってるよ!」
「なんせ豪炎寺だからなあ!」
ヒーローは遅れてやってくる……じゃないけど、チームを離れてる間、豪炎寺が何もしてない訳がない。約束したんだ。強くなって帰って来るって。
豪炎寺が帰ってきた時、雷門は本当の意味で地上最強のチームになる。そう、信じてる。……一郎太達が離れてしまったのは、寂しいけど。
「染岡くんも豪炎寺くんのこと好きだったよね」
「うん!最初は染岡は豪炎寺を認めてなかったけど、練習試合で連携したのをきっかけにそれから凄く信頼してるんだ」
「へえ、そうだったのか。その時はまだ俺はいなかったからな。吹雪と同じじゃないか」
「ね!だからある意味染岡らしいな、なんて」
「また染岡くんともサッカーしたいな……」
「いつか出来るよ!きっと。次稲妻町に戻る時はお見舞い行こうね」
そうだね、と頷くしろ君はちょっぴり元気が無いように見える。ここ最近のしろ君はずっと浮かない顔だ。……福岡でも、色々あったし。
「そうだ、暑いし喉渇いたし何か飲み物でも買おうよ!丁度そこに屋台もあるよ」
「お、ありがたいね!んじゃ俺はコーラで」
「ええー、調子いいな土門は。……じゃあ今回はあたしの奢りで。しろ君は?」
「僕はいいよ」
「いいからいいから!」
「美波、なんか吹雪には甘いよな」
「そうかな。皆と変わんないよ」
「それなら……僕は何でも」
お財布が痛いけど仕方ない。これもしろ君も元気づける為だ。100円を一枚、二枚。コーラにりんごジュースに、オレンジジュースと。あ、サーターアンダギー美味しそう。
その時、ピュウッという口笛が聞こえた。振り向けばそこに立っていたのは、真っ赤な髪に、金色の目の少年……え?
「(晴矢!?)」
何で晴矢が沖縄に!?突然のことに開いた口が塞がらない。ヒロトといい風介といい何がしたいんだろう。まさか、偵察?
動けないでいるあたしをよそに、晴矢はあたしの手からジュースの缶を取り上げるとプルタブを開けた。飲んだ。
「ちょ、あたしのオレンジジュースが!」
「丁度喉渇いてたんだ。ごちそうさん」
「まだ一口も飲んでないのに酷いよ!返して!」
「いって!ちょっとくらいいいだろ!」
「全部飲んだのをちょっととは言わない!」
「……何してんだ?」
二人して騒いでいたら、様子を見に来た土門に呆れ顔をされてしまった。晴矢のせいだ。
「そのジャージ、雷門中だろ?よお、かっこいいじゃないか。なるほどね……俺のこと探してたのって雷門中だったのか」
何、晴矢のこの口振り。まるで自分が炎のストライカーって言ってるみたいじゃんか……。
「つまりさ、それって宇宙人と戦うってことだろ?」
「何言ってんだ?」
「君は?」
いつもより低い声のしろ君が問いかければ、ニッと笑った晴矢は不敵に名乗ると、
「あんたらが探してる炎のストライカーって、多分俺。見せてやるよ!俺のシュート!」
爆弾発言をして小脇に抱えたボールを蹴り上げると、凄まじい炎のシュートを放った。慌ててシュートを避ける。あんなの食らったら、絶対にやばい。というかいきなり過ぎる。
……にしても、物凄いシュートだった。ヒロト君の流星ブレードに匹敵するくらいの威力だ。
「どうだ、俺の実力は?」
「確かにまさしく炎のストライカーって感じだな」
「……そうみたいだね」
「えっ」
思わず違うと言いかけたけど、晴矢が黙ってろと目線で言ってきて、その言葉を呑み込む。
「お前、名前は?」
「南雲だ。南雲晴矢」
「オーケー、南雲な。じゃあ行こうぜ。皆に紹介するからさ」
「おう」
……晴矢はエイリア学園、しかもヒロト君や風介と同格のチームんの選手。雷門であるあたし達と接触して、一体何をするつもりなんだ。
「あ、そうだ。土門、しろ君。コーラとジュースね」
「サンキュー、美波」
「あれ?美波ちゃんの分は?」
「晴矢に取られた」
「それなら僕が買ってあげるよ」
「え、そんな、いいよ」
「ううん。僕が美波ちゃんに買いたいんだ」
しろ君を元気づける筈が逆に奢られてしまった。まあ、これがしろ君のしたい事ならいっか。お言葉に甘えよう。
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