第14話 一之瀬!最大の危機!!
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「何がいいかな?興味あるのとかある?あ、絶叫系は平気?」
「問題ない。美波に任せる」
「じゃあ定番のジェットコースター!あ、その前に腹ごしらえしよ!」
大阪といえばたこ焼きだ。丁度すぐ近くに屋台が出ている。あ、たこに加えてエビが入ってるのもある。これ美味しそうだな。
「あたしの奢りね!」
「いや、こういう場面では男が出すものだ」
「じゃあ割り勘で」
「私の顔を立ててくれないか」
「でもわがまま聞いてもらってる訳だし」
「なら私のわがままも聞いてくれ」
「嬢ちゃん。こういう時は黙って奢られるのが一番やで!」
にんまりと笑ったお店のおじさんがビシリと指差してきた。しかも風介の奢りならおまけしてくれるって。……うーん、それならお言葉に甘えるものありかな。
「今回は奢ってもらっていい?」
「構わない」
「よっしゃまいど!兄ちゃん、頑張りや!」
「……別に私は」
「照れんでええねん!これ食べてライバルに差をつけるんや!」
ライバル?どういうことなんだ。風介を見ても肩を竦めるだけだった。まあいいや。冷めないうちに食べないともったいない。
半分こで食べ終えて、喉が渇いたので自販機でお茶を買う。これはあたしの奢り!風介はこれも出すって言ってくれたけど、流石にそこまでしてもらうのは申し訳ない。
お腹も膨れたことだし次はアトラクションだ。ジェットコースターの方へ足を向けると、おどろおどろしい建物が見えてきた。…………。
「今足を速めなかったか?」
「気のせいだよ」
「苦手なのか?」
「何が?」
「お化け屋」
「ジェットコースターはあの先だよ風介!三回転だって!楽しみだね!」
「……苦手なんだな」
「そんなことないよだってあれ結局は作り物だしどうってことないよ」
「大丈夫だというんだね」
「おうともよ!」
「なら行こう」
「おー……えっ」
はめられた……。風介のドヤ顔は豪炎寺や鬼道といい勝負……じゃなくて!
あたしはお化け屋敷が苦手だ。小さい頃に入ったのが思いの外恐かったのがトラウマになってる。ついでにその後、あたしの反応を面白がった守兄がお化けの出てくる本を見せてきたのもある。
正直逃げたい。別のアトラクションを提案しても「もう並んでしまったからな」と風介はどこ吹く風だ。終わったな、あたし。
……落ち着け。あたしが一番怖いというか苦手なのは虫だ。そして今から行くのはお化け屋敷二番目に怖いもの。つまり虫よりは怖くない!はい!深呼吸!
「ひっひっふー……」
「(何か違う気がする)」
数十分後――、
ギャアアアアア!!!
1人の少女のお世辞にも可愛らしいとは言えない悲鳴が響き渡った。
「無理無理無理無理もう無理限界」
「凄い悲鳴だったな」
「うるさい風介ばか」
「まさかあそこまで怖がるとはね。美波にこんな弱点があるなんて知らなかったよ」
「弱点じゃないし……てか風介ずっと笑ってたし……」
「まあ、いいじゃないか」
顔に濡れ雑巾、井戸から出てきた女、お墓に人魂、棺桶……。最終的にはずっと風介の背中にくっついてたし手を繋いでもらっていた。我ながら情けない……。服伸びてたらごめん。
いいように誤魔化されてるような気もするけど、これ以上言ってじゃあもう一回にでもなったらそれこそ嫌だ。気を取り直して次だ、次!
それからジェットコースターに乗って、コーヒーカップに乗って、迷路に入って。今度は観覧車だとなったところで気づいた。今……何時……?
「集合時間過ぎてる!!」
青筋を立てた鬼道となっちゃんが目に浮かぶ。やばいやばいやばい!またやらかした!
慌てて集合場所に行ったけど誰もいない。そりゃそうだ。いつまで経ってもあたしが来ないから、先に移動したんだ。……携帯を見るのが怖い。間違いなく着信履歴が大変なことになってる。
気が急いていきなり走り出して来ちゃったけど、風介は普通についてきてた。ごめん。あたしは少し息を切らしてるのに対して、風介は涼しい顔のままなところに能力差を感じる。
その風介はどこからかタブレット?端末を取り出して何かの映像を見ていた。
「何それ」
「ああ、これか。ナニワランドの監視カメラ映像を見られる優れものさ」
「ふーん……え!?」
「どうやら雷門イレブンは既にここから離れているようだね。1時間程前に退園した記録がある」
「待って待って!」
皆がもういないのは教えてくれたのはありがたいけど、今さらっと凄いこと言った!
風介はナニワランドの監視カメラへのアクセス権限を持っている。チラッと見えたけど、画面には何か建物のマップも映ってた。改めて確信する。ナニワランドにはエイリア学園のアジトがある!
……何でもないような顔なのは、雷門に教えても問題ないからなのか、それとも目的があってわざとわかるように言ったのか、教えてくれたのか。
にしてもあのハイテクそうなタブレット、見せてくれいなかな。黒いサッカーボールといい、現れては消えたりと、エイリア学園の科学力は凄い。何かエイリアの秘密に通じる鍵とかないかな。
「これに興味があるかい?」
「凄くある!」
「とはいえ美波といえど見せる訳にはいかない」
「なら何で聞いたのさ……」
「その代わりと言ってはなんだが餞別だ。私にはもう必要無いからね」
手渡されたのは長方形のカード。黒色に赤や緑のラインが入っている。これは……カードキー?
「美波。きっと、次会う時は敵として対峙することになるだろう。その時は、たとえ美波でも容赦はしない」
「……うん。あたしさ、風介のこと友達だと思ってるから。今は敵同士だけど、いつかまた楽しいサッカーができるって信じてる」
「私にも私の望みと覚悟がある。おいそれと君の願いを肯定は出来ないが、私もまた美波とサッカーがしたいと思うよ」
「風介……。あたし、どれだけエイリア学園が責められたとしても、風介達の味方でいる」
「そうすることで今度は君が雷門の敵になってしまうかもしれないよ」
「皆ならわかってくれる。ていうかそうならないように頑張る」
「……」
「雷門の仲間も、お日さま園の友達も、同じくらい大事。だからこそ戦う時は正々堂々、真っ正面から全力で戦う!」
「ああ、勿論だ。私も美波と……雷門と全力で戦うさ」
「うん……!」
.
「問題ない。美波に任せる」
「じゃあ定番のジェットコースター!あ、その前に腹ごしらえしよ!」
大阪といえばたこ焼きだ。丁度すぐ近くに屋台が出ている。あ、たこに加えてエビが入ってるのもある。これ美味しそうだな。
「あたしの奢りね!」
「いや、こういう場面では男が出すものだ」
「じゃあ割り勘で」
「私の顔を立ててくれないか」
「でもわがまま聞いてもらってる訳だし」
「なら私のわがままも聞いてくれ」
「嬢ちゃん。こういう時は黙って奢られるのが一番やで!」
にんまりと笑ったお店のおじさんがビシリと指差してきた。しかも風介の奢りならおまけしてくれるって。……うーん、それならお言葉に甘えるものありかな。
「今回は奢ってもらっていい?」
「構わない」
「よっしゃまいど!兄ちゃん、頑張りや!」
「……別に私は」
「照れんでええねん!これ食べてライバルに差をつけるんや!」
ライバル?どういうことなんだ。風介を見ても肩を竦めるだけだった。まあいいや。冷めないうちに食べないともったいない。
半分こで食べ終えて、喉が渇いたので自販機でお茶を買う。これはあたしの奢り!風介はこれも出すって言ってくれたけど、流石にそこまでしてもらうのは申し訳ない。
お腹も膨れたことだし次はアトラクションだ。ジェットコースターの方へ足を向けると、おどろおどろしい建物が見えてきた。…………。
「今足を速めなかったか?」
「気のせいだよ」
「苦手なのか?」
「何が?」
「お化け屋」
「ジェットコースターはあの先だよ風介!三回転だって!楽しみだね!」
「……苦手なんだな」
「そんなことないよだってあれ結局は作り物だしどうってことないよ」
「大丈夫だというんだね」
「おうともよ!」
「なら行こう」
「おー……えっ」
はめられた……。風介のドヤ顔は豪炎寺や鬼道といい勝負……じゃなくて!
あたしはお化け屋敷が苦手だ。小さい頃に入ったのが思いの外恐かったのがトラウマになってる。ついでにその後、あたしの反応を面白がった守兄がお化けの出てくる本を見せてきたのもある。
正直逃げたい。別のアトラクションを提案しても「もう並んでしまったからな」と風介はどこ吹く風だ。終わったな、あたし。
……落ち着け。あたしが一番怖いというか苦手なのは虫だ。そして今から行くのはお化け屋敷二番目に怖いもの。つまり虫よりは怖くない!はい!深呼吸!
「ひっひっふー……」
「(何か違う気がする)」
数十分後――、
ギャアアアアア!!!
1人の少女のお世辞にも可愛らしいとは言えない悲鳴が響き渡った。
「無理無理無理無理もう無理限界」
「凄い悲鳴だったな」
「うるさい風介ばか」
「まさかあそこまで怖がるとはね。美波にこんな弱点があるなんて知らなかったよ」
「弱点じゃないし……てか風介ずっと笑ってたし……」
「まあ、いいじゃないか」
顔に濡れ雑巾、井戸から出てきた女、お墓に人魂、棺桶……。最終的にはずっと風介の背中にくっついてたし手を繋いでもらっていた。我ながら情けない……。服伸びてたらごめん。
いいように誤魔化されてるような気もするけど、これ以上言ってじゃあもう一回にでもなったらそれこそ嫌だ。気を取り直して次だ、次!
それからジェットコースターに乗って、コーヒーカップに乗って、迷路に入って。今度は観覧車だとなったところで気づいた。今……何時……?
「集合時間過ぎてる!!」
青筋を立てた鬼道となっちゃんが目に浮かぶ。やばいやばいやばい!またやらかした!
慌てて集合場所に行ったけど誰もいない。そりゃそうだ。いつまで経ってもあたしが来ないから、先に移動したんだ。……携帯を見るのが怖い。間違いなく着信履歴が大変なことになってる。
気が急いていきなり走り出して来ちゃったけど、風介は普通についてきてた。ごめん。あたしは少し息を切らしてるのに対して、風介は涼しい顔のままなところに能力差を感じる。
その風介はどこからかタブレット?端末を取り出して何かの映像を見ていた。
「何それ」
「ああ、これか。ナニワランドの監視カメラ映像を見られる優れものさ」
「ふーん……え!?」
「どうやら雷門イレブンは既にここから離れているようだね。1時間程前に退園した記録がある」
「待って待って!」
皆がもういないのは教えてくれたのはありがたいけど、今さらっと凄いこと言った!
風介はナニワランドの監視カメラへのアクセス権限を持っている。チラッと見えたけど、画面には何か建物のマップも映ってた。改めて確信する。ナニワランドにはエイリア学園のアジトがある!
……何でもないような顔なのは、雷門に教えても問題ないからなのか、それとも目的があってわざとわかるように言ったのか、教えてくれたのか。
にしてもあのハイテクそうなタブレット、見せてくれいなかな。黒いサッカーボールといい、現れては消えたりと、エイリア学園の科学力は凄い。何かエイリアの秘密に通じる鍵とかないかな。
「これに興味があるかい?」
「凄くある!」
「とはいえ美波といえど見せる訳にはいかない」
「なら何で聞いたのさ……」
「その代わりと言ってはなんだが餞別だ。私にはもう必要無いからね」
手渡されたのは長方形のカード。黒色に赤や緑のラインが入っている。これは……カードキー?
「美波。きっと、次会う時は敵として対峙することになるだろう。その時は、たとえ美波でも容赦はしない」
「……うん。あたしさ、風介のこと友達だと思ってるから。今は敵同士だけど、いつかまた楽しいサッカーができるって信じてる」
「私にも私の望みと覚悟がある。おいそれと君の願いを肯定は出来ないが、私もまた美波とサッカーがしたいと思うよ」
「風介……。あたし、どれだけエイリア学園が責められたとしても、風介達の味方でいる」
「そうすることで今度は君が雷門の敵になってしまうかもしれないよ」
「皆ならわかってくれる。ていうかそうならないように頑張る」
「……」
「雷門の仲間も、お日さま園の友達も、同じくらい大事。だからこそ戦う時は正々堂々、真っ正面から全力で戦う!」
「ああ、勿論だ。私も美波と……雷門と全力で戦うさ」
「うん……!」
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