Ⅱ
夢小説設定
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「せやけど…言わん方が良かった、なんて言えへん」
『…分かっとる』
「…今だけ傷付けさせて」
傷付いた分、癒したるから。
何なら傷付いた分傷付けられてええ。
「誰もお前のこと余所者やとか思わん」
このまま抱きしめて閉じ込めたい。愛してるって叫びたい。
『…そうやね』
「そうや。俺がおるから無敵やで?」
たとえ世界中が敵に廻ったって、地球が氷のように冷え切ったって、絶対に絶対に独りにはさせへん。
『…好きやで、謙也くん』
俺らが兄妹じゃなくなる瞬間、口付けを交わした。
―――――――――――――――――――――――――――――
「あの調子やと上手くいったみたいやな」
「謙也クンてば分かり易いんやからぁ」
白石と金色が彼の練習する姿を見て口々に言う。
「いやー、忙しかったばいね」
「今は落ち着いたプレイも出来よるみたいやな」
千歳、一氏は落着したように呟いた。
「…さっきからどないしたん?皆俺のこと監視して…」
振り向く謙也に、各々が目配せて肩を震わせて笑う。
「謙也調子ええんー?」
「せやで金太郎。邪魔したらあかん。ほなそろそろ解散しよか!」
白石の一声で、彼らテニス部員は部室へ吸い込まれて行った。
「どしたん財前…戻らんの?」
もう皆戻っているというのに、財前は校庭にそのまま残っている。
「忍足##NAME1##とはどうなったんスか」
「どうしたって…まぁ、その」
吃る謙也に財前が眉根を寄せ目を細めた。
「先輩上手くやれるんスか?アホやし鈍間やしロクなことなさそうや」
「なっ…何言うねん!!」
「否定出来るん?」
―何でこんな人に負けとんねやろ、俺
白石はただ校庭に残る二人を窓から眺める。
―元気出しや、財前
カーテンを閉じると同時、陽が落ちた。
『…分かっとる』
「…今だけ傷付けさせて」
傷付いた分、癒したるから。
何なら傷付いた分傷付けられてええ。
「誰もお前のこと余所者やとか思わん」
このまま抱きしめて閉じ込めたい。愛してるって叫びたい。
『…そうやね』
「そうや。俺がおるから無敵やで?」
たとえ世界中が敵に廻ったって、地球が氷のように冷え切ったって、絶対に絶対に独りにはさせへん。
『…好きやで、謙也くん』
俺らが兄妹じゃなくなる瞬間、口付けを交わした。
―――――――――――――――――――――――――――――
「あの調子やと上手くいったみたいやな」
「謙也クンてば分かり易いんやからぁ」
白石と金色が彼の練習する姿を見て口々に言う。
「いやー、忙しかったばいね」
「今は落ち着いたプレイも出来よるみたいやな」
千歳、一氏は落着したように呟いた。
「…さっきからどないしたん?皆俺のこと監視して…」
振り向く謙也に、各々が目配せて肩を震わせて笑う。
「謙也調子ええんー?」
「せやで金太郎。邪魔したらあかん。ほなそろそろ解散しよか!」
白石の一声で、彼らテニス部員は部室へ吸い込まれて行った。
「どしたん財前…戻らんの?」
もう皆戻っているというのに、財前は校庭にそのまま残っている。
「忍足##NAME1##とはどうなったんスか」
「どうしたって…まぁ、その」
吃る謙也に財前が眉根を寄せ目を細めた。
「先輩上手くやれるんスか?アホやし鈍間やしロクなことなさそうや」
「なっ…何言うねん!!」
「否定出来るん?」
―何でこんな人に負けとんねやろ、俺
白石はただ校庭に残る二人を窓から眺める。
―元気出しや、財前
カーテンを閉じると同時、陽が落ちた。