〔四〕意志の集う場所
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──“自分自身”を
守らなければ
まるで、生まれて初めて常識を覆された子どものように沖田さんは目を円くした。
少し可笑しくて、その名前を呼ぶと、貴方はゆっくりと息を吸った。それから徐に片手で口を覆って──頬を赤く染めた。
すっかり赤くなった沖田さんは何故だかとても嬉しそうな目をしていて、私は首を傾げた。
──どうしたんだろう?
ずっと見つめて窺っていると、それに気付いた沖田さんは 一層顔を赤く染めて、何でもないとでも言いたげに 空いている方の手を振った。
浮かぶ疑問は一先ず置いておいて、私は気を取り直して、沖田さんの方へ座り直し、三つ指をついた。
「──改めて、これからどうぞよろしくお願いしますね、沖田さん」
「は‥はい!こちらこそよろしくお願いします、春華さん」
笑い掛けた私に応えるように、まだほんのり赤い顔を穏やかに弛ませ微笑う貴方を見て、私まで顔が熱くなってしまったのは 此処だけの話。
この日確かに 何かが私の中で生まれた。
“生きる為”
その崇高なる意志の為に
愛すべき
意志と意地とを貫く為に
傷つきながらも進む貴方達に
私が出来る確かなこと
見つけた、から
守ると決めた
『意志の集う場所』-終