〔四〕意志の集う場所
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大きな潮流に飲み込まれる小舟のように。大きな潮流に翻弄される小舟のように──混沌とするこの世界・日本で、地に足をつけて 立っていられるのは何故ですか。
逃げたくはならないのですか。
泣きたくはならないのですか。
苦しくは、ないのですか──
私はその苦しみを無くしたいのです。
無力な私にできることはないのかもしれない。
それは烏滸がましい、出過ぎた願いなのかもしれない。
それでも、願わずにはいられない。
混沌としたこの世界で、沈んでしまわないようにと。
大きく方角を変える“波”に上手く乗れるようにと。
大きな“波”の中で、貴方達が目指す岸部に無事辿り着けるように──少しでもその支えになりたかった。
だから、私は この地へ戻ってきた。この空の下に 戻ってきた。
貴方達が傷付いた時に、少しでも寄り添えるように──
真っ直ぐ見据えた視線に、貴方も真っ直ぐに返してくる。
その瞳の中にたぎる意志と生命力に、魅せられていた。
──全身で感じる、その生命力
強い、と 思った。
凄い、と 思った。
すると、貴方はふと眼光を和らげた。それでも、漆黒の瞳は力を失わない。
そして貴方は悲しいぐらいに優しい笑みを浮かべ、力強い声で言った。
「生きる為、かな」
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