世界が白に染まる日
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「‥ったく、たかが雪で騒ぎやがって」
「『雪だ』って聞いて跳ね起きてきたくせに」
「う、うるせっ」
どうやら既に積もっているものだと思ったらしい土方さんは少し拗ねたようにそっぽを向いた。
「ったく、こう雪が積もらないと‥」
「雪だるまが作れない?」
「雪合戦ができない?」
「~~っ違う! 雪がこう、ある程度積もらないと良い案配にならないってんだ!」
「? 案配って何の?」
「んなの決まってるっ 俳‥!」
何かを言いかけて慌てて口を押さえる土方さんに、首を傾げる。
しまった、とでも言うように目を泳がすのは何故だろう。
対する沖田さんはお腹を抱えて笑いを堪えていた。
「~~っ!! 雪上特訓のだ!!」
頬を赤くした土方さんは、笑い転げる沖田さんをど突くと ドスドスと大股で部屋に戻っていった。
──そんなこんなで数刻後
見事に積もりました。
「さぁ土方さん絶好の特訓環境ですよ!」
「っふざけんなー!!」
積もった雪を見た沖田さんに引っ張り出された土方さんは歯をガチガチ鳴らせながら悪態をついた。
でも、何だかんだ言ってちょっと嬉しそうなのは隠せていない。
「さぁさグーとパーで分かれましょう!」
「‥お前ェら暇人だなー‥」
半分呆れた土方さんの視界にはすっかり頬の緩んだ沢山の隊士たち。皆降り積もった雪に子ども心を擽られて、沖田さんの鶴の一声に惹かれて集まったのだ。
そんなヌケた隊士達の顔をぐるりと見回して、拳をパキパキ鳴らすと 土方さんはニヤリと不敵に笑った。
「よぉし手前ェら訓練だと思って死ぬ気でやれよ」
(「怖っ‥!!」)
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