過ぎ去ったモノ、生きている瞬間、未だ来ぬ日。
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グラウンドを突っ切って、体育倉庫の横へ。行かなきゃ、と思う。
(行ってどうする、と思う)
どうしようもなくて、俺は教室の方へと歩みを進めていた。
すると、見えてきた級友の顔。
「あ‥、安藤‥」
「おぅ、平助」
さっきの今だったから 少し気まずく感じたけれど、安藤は何でもなかったかのように接してくれた。
「俺帰るけど、お前は?」
「ん、そうするかな」
「そうだ、」
さっきはごめん、と謝ってきた安藤。別に安藤が悪かった訳ではないのに、すこしでも非があったら きちんと詫びる。潔いサムライのようだ。
少し胸が温かくなった気がして、少し笑んだ。
(サムライ、ね)
「俺も意味不明でゴメン。──ところで、あの部長サンはどうした?」
「あぁ、結局ヘルプ見つかんなくてそのまま道場行った」
俺が出てやっても良かったんだけど、と言って安藤は素振りをするフリをするが、──残念、それは野球のスウィングだ。
「そっか、サンキュ。ちょっと行ってくるわ」
「えっ? 帰るんじゃねーの?」
「帰んない!」
きっと 今
振るわなきゃ後悔する
(奮わなきゃいけないんだ)
過ぎし日のように、剣 を
(過ぎし日を知る、勇気 を)
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