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何なんだ、‥この気分は。
「‥‥しんど‥‥」
何なんだ、‥この虚無感は。
「‥‥っ‥くそ‥っ」
あっちこっち痛くて‥ かなわない。
「‥っ くそ‥っ!!」
本当は分かっているのだ。
この気持ちを 何と言うのか。
「‥‥っ」
かつて一度、嫌と言う程 ‥味わったから。
『そういうのは 悔しいんじゃなくて‥』
いつかあの餓鬼が俺に教えた。
『悲しいっていうんだ。』
「‥なんやねん‥‥」
屋根の上は、前からこんなに広かっただろうか。
「‥‥阿呆」
疾風のように現れ
俺の世界を 大きく揺さぶって
「‥‥何で‥」
再び 疾風のように翔ていった
「‥‥居なくなんなや‥っ」
いつの間に、こんなに思いは強くなっていたのだろう。
「‥‥居なく‥なんな‥っ」
我ながら 女々しいと思う。
「お前すら‥ 俺の前では泣かなかったのになぁ‥」
もっとも、沖田さんの前では 泣けていたのだろうが。
「‥‥あかんなぁ‥俺は」
良いのだ。
誰かの前で お前が泣けていたのなら。
「‥お前に泣く場所があるなら‥、ええわ‥」
それで、良い。
俺は、あの二人が 二人で居るのが好きだったから。
隣りに居るのがたとえ俺でなくても 構わなかった。
「‥あー‥もう‥、なんやねん」
頬を伝うモノが、止まることを知らない。
「‥‥しゃあないわ」
しょうがないから、お前の分まで泣いてやる。
「俺の意思やないからな」
そう最後まで素直になれない俺は、いつかお前と一緒に見た空の下で、好きなだけ …泣いた。
「‥此処なら空、独り占めやもんな」
『うわ‥! 空独り占めだ』
こんな素直じゃない俺すらも受け入れたお前の為に、今日は泣こう。
お前といつか共に見た、お前によく似た、この空の下で。
『明日――Susumu』-終
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