君と、ここで
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「‥桜、今年も綺麗ですね」
「えぇ」
「年に何度も咲けば良いのに」
「はははっ」
沖田さんがそんな事を言うものだから、思わず笑ってしまった。
「あーもう、笑わないで下さいよー」
「えー?」
「本気なんですから!」
繋いでいる手を強く握り返されて、一瞬ドキッとした。
「桜が咲けば花見が増えて、花見が増えたら‥貴女に会えるでしょう?」
驚いて視線を上げると、沖田さんの視線とぶつかった。‥向けられた笑顔に、殺されてしまいそう。
「‥‥でも、年に一度しか咲かないから、貴女に会える機会も一度」
「──沖田さん‥」
「花弁が散ったら、また一年待たなければならない」
一年に一度の“同窓会”。季節が過ぎたら、また一年後。
私にとっては“ただ待つだけ”の一年だけど、彼ら“新撰組”にとっては“迎えられるか分からない”一年。
そして彼は更に“時限爆弾”を抱えている‥。
「毎年、貴女に会えるこの季節が来るのを楽しみにしています」
彼らに聞いてはならない事。
「此処に来ると、また来年も貴女に会いたいと思う」
その答えを受け入れる勇気が無い質問。
「けれど、貴女と見られる桜も、今年限りかもしれない」
いつか、彼の番になるかもしれない言葉‥
「これが最後の桜になるかもしれないですね‥───」
──アレ?
“沖田さん”最近イラッシャラナイデスヨネ───
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