人体実験
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
予想外の結果に、二人でがっくり膝を着く。
と、背後に殺気を感じて、私はまるで隊士になったかのように 目にも止まらぬ速さで後ろに振り返った。
「‥あ。土方さん、おはようございます」
「‥“おはようございます”‥じゃねぇだろーが!!!?」
うわ!鬼が出た!
「何したんだお前等は!!!?」
「え? ‥あー」
「「人体実験です」」
説明するならば。
寝入っている人を、簡単 且つスピーディーに起こす実験だ。
私の仮説によると、“わさび(薬物A)”か“大根おろし(薬物B)”を寝ている人の瞼に塗れば、五秒で起きる筈だった。
成分の説明までしましょうか?と訊くと、土方さんの手が 布団の中の刀に伸びた。
「‥‥そこに直れおめぇら‥」
「「きゃー!」」
鬼が君臨した!
「‥‥でも、凄まれても 瞼の上にわさびとか乗ってるから怖くないですよー?」
「え!? もしかして目に少し入りましたか!? 目が真っ赤‥」
そう言い終わる前に、土方さんの刀が 鞘から抜かれる。
スラッ‥
屯所内の皆さん。
今日は韋駄天走りが見れそうですよ。
「「逃げるが勝ち!」」
「逃がすかぁ!!!」
ひぃい!! 鬼が追ってくる!!
「今こそ日頃の“鬼ごっこ”の成果を見せる時ですよ、春華さん!!」
「成る程!本物の鬼が相手なら申し分ないですね!」
‥なんて愉快に会話してる場合じゃないけどね。
「そぉぉおぉぉぅう司ぃぃいぃ!!!!春華!!!」
でも。
私達、鬼ごっこで負けたこと無いんです。
ごめんなさい、土方さん。
捕まりませんよ。ふっふっふ‥。
そんなこんなで。
二人、人体実験の恐ろしさを 身をもって知りました。
+