第四話『Light in the Dark』
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「どう思う?勝っちゃん」
「どうって、何が?」
「結希のことだよ」
俺の隣で膝に置いた少し大きめな木箱を満足げに覗いていた勝っちゃんに何となしに尋ねると、勝っちゃんはあからさまに眉を顰めた。
「‥お前まだ結希のこと疑ってるのか」
「あぁ、違う違う、そうじゃない」
苦笑して答えると、勝っちゃんは今度は首を傾げた。
俺は視線を外して勝っちゃんとは反対隣に置いていた“商売道具”を見やった。頭をよぎるのは、先程行われた会話とやりとり。
『そうそう、こいつらは歴とした薬になる薬草だ』
『よくわかったなぁ。こいつらは専門の奴でも見分けが難しいんだ』
『どうだろう、ここは一つそのお嬢さんに──』
「‥あのな、結希に俺の──」
そこまで言いかけて、止めた。何だろう、胸騒ぎがする。
嫌な予感とか、そういうのとは少し違う。
呼んで、いる──?
──結希?
瞬間、振り返って結希のいる部屋を見やれば、少し間があってから勝っちゃんは弾かれたように立ち上がった。
流石、俺の視線で何か察知したのか、何も問うことなく急いで部屋へと向かった。
躊躇いつつも襖を開けば──結希は膝を抱えるようにして、自分を守るかのように、小さく、小さくうずくまっていた。
「──大丈夫か 結希!!?」
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