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胸が、締め付けられる。
振り向けない。
名を呼ばれただけで、さっきまでの決心は いとも容易く破られた。
視界が揺らぐ。
「‥‥春華さん」
どう答えれば良い?
「春華」
どう応えれば良い?
「‥‥春華‥っ」
強い力で、抱き締められた。包まれた。
変わらない。
あの頃と、何も変わらない。
「――‥っ‥‥ぃ」
『おや?可愛いお客さんがいる』
『あっ、は初めまして‥!相内春華と申します!』
『春華さん、ですか。名前も可愛いんですねv
初めまして、私は沖田総司と申します』
『こちらこそ、これから宜しくお願いしますね、春華さん』
「‥‥さ‥‥ぃ」
『‥沖田さんの良い所は‥、優しくて 強い所だけど‥』
『悪い所も、優しくて強い所です‥っ』
『無理に微笑わないで下さい』
『嫌、ですからね』
『貴女にはかないそうにありませんね』
「‥‥な‥さぃ‥」
『春華さんは、"私に出逢ってくれてありがとう”です』
『好きですよ。春華さん』
『‥‥あ‥』
『“あ"?』
『‥‥あい‥』
『“愛"?』
『‥~~‥っ』
『I love you!!!!』
「‥‥ん‥なさ‥ぃっ」
『ただいま、春華さん』
『沖田さん、『お帰りなさい』』
『‥‥お帰りなさい、春華さん』
『ただいま、沖田さん』
『‥だって、貴女が何処かに行ってしまうような気がして‥‥』
『私は‥何処にも行きませんよ』
「‥‥ごめ‥っなさ‥ぃ‥!!」
『っ‥嫌‥です』
『言ったじゃないですか‥! 沖田さんの悪い所は‥優しい所と、強い所だって!!』
『‥強い人ですね‥貴女は‥』
『‥‥強くなんて‥ないです』
『‥‥じゃあ‥、そうですね、一緒に‥いきましょうか』
『共に‥ね』
許して、なんて言えない。
「ごめん‥っなさい‥‥ ごめんなさい‥っ」
「‥‥‥春華さん‥」
貴方はどれだけ 苦しかったろう。
辛かったろう。
淋しかったろう。
怖かったろう‥。
『‥死んじゃ駄目ですよ‥春華さん』
『‥‥‥沖田さんの病気は治りますから、そんな約束は無効ですよ』
『約束‥して下さいよ』
『生きると、約束して‥』
『命在る限り 生き続けて、絶対に来世で再び廻り逢うと‥』
「ごめん‥なさい‥ぃ」
治してあげられなくてごめんなさい。
傍に居てあげられなくてごめんなさい。
悲しい思いをさせてごめんなさい。
独りにして‥ごめんなさい―――
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