出逢いは本当に突然で。



桜の咲く季節、“彼”の転校初日、自己紹介の時に 目が合った。



自惚れだと思われても構わない。

けれど、確かに彼は 私の方をずっと見ていた。





目が合っている間、例の空が頭をよぎった。

“いつか”の、“何処か”の空。







私とは離れた席に座った彼の背中が、妙に気になって。授業中 ずっと見ていた。








と、ふと窓から外を覗いてみると、桜の木が目に映った。
それは本当に見事で‥、昼休みにこっそり見に行こう、と自分の中で取り決めた。




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