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「あー‥‥ほら、色惚け大臣。愛する彼女のお出ましだ」
呆れたような、脱力したような。それでも優しい声で平助は言った。
「総司お待たせ!」
本当に彼女だ。
「ごめんね待たせて」
幸せの、“具象”。
「?総司?」
ガンッ
「痛っ!」
惚けていたら、“平助”に椅子を蹴られた。
「おら、とっとと帰れ色惚け大臣」
「酷いってば」
もう、と少し文句を言いつつ 立ち上がる。
「じゃあ、また明日。“平助”」
「おう、色惚けし過ぎんなよ」
少しだけ温かい感じで、教室を後にした。
「総司ー! 何か手紙来てるよー?」
「手紙?」
メールなんていう便利なモノがあるこの御時世に、珍しいやり方をする人が居るもんだ。
そう思いつつ、母から手紙を受け取った。
「誰から‥?」
封筒に書かれている文字には、見覚えがあった。
裏返して、差出人を確認する。
『――相内春華』
やっぱり。
そう思って、リビングで開けるのはどうかと思い、自分の部屋まで戻った。
中に入っていたのは、紙一枚のみ。
涙が溢れた。
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