utopia
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夕日は傾き、辺りは次第に赤く染められていった。
通い慣れた道に、長く伸びた影が二つ。
「もう大分遅くなっちゃったね。‥もう今日は何処か行くの止めとく?総司」
もともと、何処に行くとも決めていなかった。
ただ 一緒に居たかっただけだから。
‥なんて人に言ったら バカップルって言われるんだろうな、どうせ。
「あー、そうだね。どうせ明日でも行けるしね」
明日も行ける。
この言葉を聞いて、何故か無性に 胸が切なくなった。
何故かは分からないけれど、‥きっと 私は感動していたんだ。
明日が来る事を疑わずに済む、自分達の現実に。
明日も 彼に会える。
明日も 隣に居られる。
明日も 空を見ていられる。
「? どうかした? 春華」
「‥‥ううん、何でもない」
下を向くと 熱いものが溢れてしまいそうだったから、私は空を見た。
いつもより、なんだか綺麗だ。
「明日も‥晴れるかな」
「んー、どうだろう」
明日も 晴れると良いね。
そう言って 笑って、通い馴れた道を 二人並んで歩いた。
【utopia】-END