君と空と黒猫と
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昨日までは体を起こすのもままならなかったのに、今日は 不思議なくらいに呼吸が楽だ。
(「‥そういう事か」)
一人納得して、縁側に腰掛け 空を眺めた。
いつもより 空が 近い気がした。
「‥やっと“此処”まで‥‥ 来ましたよ」
自分の身体の事は、自分が一番解っている。
刀を手に取って、鞘から抜いてみる。
『それ』の光は、昔と何等変わらない。
変わらない筈なのに、何故か我が身に馴染まない。
「‥はは‥は」
我が身の一部として、この刀と共に 京の地を駆けたのは、遥か彼方
夢のような 光輝の日々
今は 昔の 光陰か。
刀にもう一度、我が身を映す。
が、もうそれを振るう気力もない。
最後に人を斬ったのは
“いつ”で、“誰”だったろう―――
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