終わらない夜
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紅い三日月。
赤い空。
朱い‥‥炎。
「嘘‥‥」
屯所が、燃えている。
やっと、唐突に理解した。
皆は私を逃れさせたのだ。この事態を予知して。
足が竦んだ。前に進めば良いのか、戻らなければならないのか‥頭では判断出来ない。
けれど
警鐘は鳴り続け、私の本能が叫んでいる。
《進め》と
いつの日だったか、沖田さんと境内の周りを散歩した時に、抜け道を教えてもらった事がある。
『――‥此処。此処だけ柵の板が弛んでいて、外せば通り抜けられるんですよ』
誰も知らない。私達だけの秘密だった。
それが今は、唯一の入り口だ。
此処を通れば、もう逃げられないかもしれない。これからどうなるのかも 分からない。
けれど、もう迷いは無かった。
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