狂い咲き
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ジャリ‥ ジャリ‥ ザッ‥
視界が開けた。
同時に目に入ってきたのは、鮮やかに咲き誇る ――――桜。
「今‥‥十月だよね?」
時を違えて狂い咲いた桜は、悲しい程に美しかった。
と、ふと 桜の幹の元に人影が見えた。
「?」
人影は動かない。
少し気になって近付いてみると、男の人が眼を瞑って桜に寄りかかっているのが分かった。
「‥‥あの‥」
職業病だ。
意識が無いのではないかと 声を掛けてしまう。
寝ているだけならそれで良いけれど。そうじゃなかったら‥大変だ。
「‥大丈夫‥ですか?」
「‥ん‥」
男の人の瞳がゆったりと開けられた。
切れ長の瞳。
「あー‥、君‥」
「?」
「えーっと‥、春華ちゃんだ。総司とよく一緒に居るでしょ。知ってるー‥」
「‥?」
沖田さんを‥知ってる?
「沖田さんを御存じなんですか?」
「うん、仲間“だった”もん‥」
「え‥?」
仲間‥?
「ねぇ、新八っつぁんとか、佐之とか‥元気?」
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