招かざる来訪者
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私が診察室でカルテの整理をしていると、沖田さんが遊びにきた。
「春華さん、これ差し入れです」
「わぁっ、ありがとうございます」
沖田さんが私に見せたのは、包みに入った金平糖。
「春華さん、はい あーんv」
「ちょっ、沖田さん!」
恥ずかしいですから!
「えー、良いじゃないですか。誰も居ませんし」
「ーー‥‥」
私は烝が本当に居ないかを十二分に確認して、それから 結局顔が熱いのを感じながらもそれを貰った。
「‥‥美味しい」
「そうでしょう! 今度この菓子屋さん一緒に行きましょうね」
のんびりとした穏やかな日常が此処にあって、私は安心した。
「‥それにしても、凄い人気ですよね お花さん」
「ん~? そうですね」
沖田さんはあまり興味が無さそうに答えた。
「まぁ、確かに綺麗ですよね」
沖田さんに『綺麗』と言わせるなんて、羨ましいような‥少し狡いと思ってしまうような‥。
この前から自分の心の中に靄がかかっているのを感じて、自分に嫌気が差す。
心が狭い嫌な人間なんだ、私は。
「綺麗ですよね、本当に」
あ‥嫌だ。
ついトゲトゲした言い方になってしまった。
なんだか馬鹿みたいだ‥。
「‥春華さん」
「はい‥?」
「もしかして妬いてくれてます?」
「!!!っ」
沖田さんにはすぐにばれてしまう。隠し事なんて出来ないんだ。
「や、やや妬いてなんていません!!」
「うっそだ~、顔赤いですよ?」
「うっ‥」
やっぱり私は嘘をつくのが下手ならしい。
「‥‥‥少し‥だけ」
たまには素直に伝えてみるのも良いかもしれない。
「春華さん!」
「きゃっ」
バッと抱き締められた。
「大丈夫ですよ」
私は春華さん一筋なので、とサラリと吐いたその口が憎らしい。
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