I love you
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
少し体が軽くなった佐之さんは、来る時とは打って変わって 軽快に出て行った。と、その直後。
「うお!? 市村に総司じゃねぇか。何だ お前達も二日酔いかぁ?」
「でかいの‥頭に響く」
まぁ頑張れ、と言い残して 佐之さんの豪快な足音は遠ざかっていった。
その後診察室に入ってきた二人の顔色は見物だった。
鉄は明らか二日酔い。沖田さんは‥、? 二日酔いではなさそうだけれど、表情が浮かない。
「鉄は二日酔いだね?」
「‥おうよ」
「じゃあ『コレ』飲んで」
「ひっ‥!」
鉄は皆と同じ反応を見せた。暫くの間は『ブツ』とにらめっこする事になりそうだ。
「‥えっと、沖田さんも飲みます?『コレ』」
ちょっと笑って尋ねてみると、沖田さんはじっとこちらを見つめてきた。
「‥‥」
「‥沖田さん?」
尚も見つめてくる。
「あの、どうかしまし「聞いてないです」
はい?
沖田さんは片頬を膨らませた。何だか嫌な予感。
「何を‥です?」
沖田さんはむぅっとして、息を目一杯吸い込んだ。本当に嫌な予感。
「春華さんの愛の告はっムグッ!」
「わぁぁぁあぁあ!!!」
急いで沖田さんの口を塞いだ。
鉄も居るのになんて事言うんだ!
「むぐっ、もがっ」
「なぁーにを叫ぼうとしてるんですか!」
すると沖田さんは無理矢理私の手を剥がした。
「だって狡いじゃないですか。私だって春華さんの気持ちちゃんと聞きたいです!」
今、すぐに!と沖田さんは訴えた。
いや、言わなきゃいけないんだって事は分かってますよ?
でも‥
「やっぱり恥ずかしい!」
そう言って逃げ出そうとしたら、すぐに手首を掴まれた。
こういう時、男の人の力に驚く。
「言うまで逃がしませんよ」
黒い!! 沖田さん黒いです!! 目が据わってますよ!!?
じりじりと迫ってくる沖田さんに圧されて、私は数歩後ずさった。
「わ‥わ、わかりました! 言うからその黒い空気止めて下さい!」
「本当に?」
ぶんぶんと首を縦に振ると、沖田さんはやっといつも通りに戻った。
「さぁ、どうぞ」
相変わらず語尾にハートマークだ。
「えっと‥」
「はい」
「‥‥あ‥」
「“あ"?」
「‥‥あい‥」
「“愛"?」
「‥~~‥っ」
あ゙ーーー‥っ!!
やっぱり無理!!
「I love you!!!!」
「はい!!?」
私は沖田さんの手を力ずくで離した。
「何ですかそれ!?」
「意味が分かるまでもう言いませんから!!!」
そう言い残して私は思い切り廊下に駆け出した。
耳はもう火傷寸前だ。
+